新書

欲望の美術史 [著]宮下規久朗

欲望の美術史 [著]宮下規久朗

■「食欲」から「死」までの美の小径  画家が主題の選択に迷い、その拠(よ)りどころを一体どこに求めるべきかと心を煩悶(はんもん)させる経験は誰にもある。そんな時、本書があれば難なく画家は寸善尺魔の地獄から這(は)い上が………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2013年07月14日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 新書

領土問題をどう解決するか 対立から対話へ [著]和田春樹

領土問題をどう解決するか 対立から対話へ [著]和田春樹

■交渉を軸に相手の主張も聞く  著者が本書で企図したことは3点に絞られる。現状の三つの領土問題(北方四島、竹島、尖閣諸島)解決には外交交渉を主軸に相互が軍事力を使わぬこと、領土に関するそれぞれの国との関係文書を改めて精………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]政治 新書 国際

私とは何か―「個人」から「分人」へ [著]平野啓一郎

私とは何か―「個人」から「分人」へ [著]平野啓一郎

■自分の中に自分はいない  学生時代、京都に住んだ時、興味深いことに気づかされた。東京では道路に囲まれた領域が町名・番地だったのに、京都では道を挟んで両側に町がある。社会が人と人の相互作用の上に成り立っているならば、こ………[もっと読む]

[評者]福岡伸一(青山学院大学教授・生物学)
[掲載]2012年11月18日
[ジャンル]新書

大川周明 アジア独立の夢―志を継いだ青年たちの物語 [著]玉居子精宏

大川周明 アジア独立の夢―志を継いだ青年たちの物語 [著]玉居子精宏

■二元論に収まらぬ若き主体性  アジア主義者であり、革命家だった大川周明。彼は5・15事件に関与し、獄中生活を送った。そして出所後の1938年、東亜経済調査局附属(ふぞく)研究所(通称、大川塾)を設立し、教育活動を開始………[もっと読む]

[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)
[掲載]2012年10月14日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝 新書

ドキュメント テレビは原発事故をどう伝えたのか [著]伊藤守

ドキュメント テレビは原発事故をどう伝えたのか [著]伊藤守

■いつ、誰が、何を話したか検証    福島の原発事故とメディアを考えるうえで重要な本だ。この本の出現によって私たちは、テレビの原発事故報道を、単なる印象や記憶ではなく、事実に基づいて批評、批判することが可能になった。 ………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2012年05月20日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 新書

3・11 複合被災/震災と原発―国家の過ち [著]外岡秀俊

3・11 複合被災/震災と原発―国家の過ち [著]外岡秀俊

■この一年を忘れずにおくために  「あの日」から今日で、ちょうど一年。  時代を画する大文字の日付「3・11」を再び迎えて、テレビも雑誌も一斉に震災特集を組んでいる。しかしあまりの情報過多で、被災の全貌(ぜんぼう)はむ………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2012年03月11日
[ジャンル]人文 社会 新書

贈与の歴史学―儀礼と経済のあいだ [著]桜井英治

贈与の歴史学―儀礼と経済のあいだ [著]桜井英治

■合理的でドライだった中世人  お歳暮の手配が終わったら年賀状を書き、出していない人から賀状が来たら慌てて返す。たとえそれが、すぐに顔を合わせる人であってもだ。もらったからにはお返ししなければならない、という意識は、現………[もっと読む]

[評者]田中貴子(甲南大学教授)
[掲載]2012年01月15日
[ジャンル]歴史 経済 社会 新書

日本経済の底力―臥龍が目覚めるとき [著]戸堂康之

日本経済の底力―臥龍が目覚めるとき [著]戸堂康之

■東北復興のために何が必要か  本書は経済発展論、あるいは産業集積に関する空間経済学の成果を踏まえて、日本経済、および東日本大震災後の東北地方の問題点と可能性に迫った力作である。  経済発展の源泉は技術進歩だが、著者に………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2011年10月23日
[ジャンル]経済 新書

日本の大転換 [著]中沢新一

日本の大転換 [著]中沢新一

■原発の超克へと、渾身の文明論  久々に出会った壮大な文明論だ。著者は原発事故を思想的に考察し、世界が目指すべき新たな道を構想する。  人間は地球で生きていると言っても、表層部のわずか数キロの範囲でしか生活ができない。………[もっと読む]

[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]科学・生物 社会 新書

文明を変えた植物たち―コロンブスが遺した種子 [著]酒井伸雄

文明を変えた植物たち―コロンブスが遺した種子 [著]酒井伸雄

■身近な物たちの偉大な「素顔」  「文明を変えた植物たち」とあって、開けば、ジャガイモから、ゴム、チョコレート、トウガラシ、タバコ、トウモロコシの6章に解説の終章をプラスした編成になっている。どれもあまりに身に「馴染(………[もっと読む]

[評者]楊逸(作家)
[掲載]2011年09月25日
[ジャンル]科学・生物 新書

人間と国家 上・下―ある政治学徒の回想 [著]坂本義和

人間と国家 上・下―ある政治学徒の回想 [著]坂本義和

■青年期の苦悩、今も抱きしめる  戦後日本の国際政治学を牽引(けんいん)してきた著者の自伝的回想。  坂本氏の父は、上海(シャンハイ)の東亜同文書院の一期生。米国留学を経て母校に戻り、教鞭(きょうべん)をとった。父は上………[もっと読む]

[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)
[掲載]2011年09月04日
[ジャンル]政治 ノンフィクション・評伝 新書 国際

現代文明論講義―ニヒリズムをめぐる京大生との対話 [著]佐伯啓思

現代文明論講義―ニヒリズムをめぐる京大生との対話 [著]佐伯啓思

■整理巧みに白熱の臨場感  副題が示すとおり、大学での講義が一冊にまとめられている。昨年評判になった「ハーバード白熱教室」にヒントを得た、対話形式での授業。学生の意見に教師が入れる突っ込みも面白く、交通整理も巧み。自分………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2011年08月07日
[ジャンル]教育 人文 新書

風評被害―そのメカニズムを考える [著]関谷直也

風評被害―そのメカニズムを考える [著]関谷直也

■避けがたさ前提、行動のヒント  「風評被害」という言葉があいまいなのは、厳密な定義なしに、1990年代末からマスコミ用語として使われ始めたからだという。  著者は、人々が事件や災害などの報道をきっかけに、消費や観光な………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2011年07月10日
[ジャンル]経済 社会 新書

ダンゴムシに心はあるのか―新しい心の科学 [著]森山徹

ダンゴムシに心はあるのか―新しい心の科学 [著]森山徹

■愉快な実験で示す斬新な定義  ダンゴムシ、見たことありますよね。ムシと呼ばれつつも、昆虫ではなくエビやカニの仲間。その証拠にゆでると赤くなる(試さないでね)。  大胆な本である。まず心とは何かずばりと定義する。そして………[もっと読む]

[評者]福岡伸一(青山学院大学教授・生物学)
[掲載]2011年06月05日
[ジャンル]科学・生物 新書

ウェブ×ソーシャル×アメリカ―〈全球時代〉の構想力 [著]池田純一

ウェブ×ソーシャル×アメリカ―〈全球時代〉の構想力 [著]池田純一

■ウェブ思想の根底なす問いとは  ウェブは透明で中立な媒体だ。そう信じている人が本書を読めば、ネット上の景色は一変するだろう。ウェブは中立どころではない。Google、Apple、Facebook、Twitter……、………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2011年06月05日
[ジャンル]IT・コンピューター 新書

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