社会

日本手話とろう教育―日本語能力主義をこえて [著]クァク・ジョンナン

日本手話とろう教育―日本語能力主義をこえて [著]クァク・ジョンナン

■固有の言語を使う権利の尊重を  ろうの知人から、東日本大震災時の避難所でコミュニケーションがとれず苦労したことを筆談で教えられた。また、会議などで手話通訳が付くことはあるが、たわいもない雑談が交わされているようなとき………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年05月14日
[ジャンル]政治 医学・福祉 社会

そろそろ、部活のこれからを話しませんか-未来のための部活講義 [著]中澤篤史

そろそろ、部活のこれからを話しませんか-未来のための部活講義 [著]中澤篤史

■見過ごされてきた負の側面  中高生時代の思い出は部活だっていう人、多いですよね。しかし、よく考えると不思議。正式な教科でもない「課外」活動なのに、教育基本法や学校教育法の規定もないのに、なぜ部活動は成立してるの?  ………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2017年04月30日
[ジャンル]教育 社会

アメリカ帝国の終焉-勃興するアジアと多極化世界 [著]進藤榮一

アメリカ帝国の終焉-勃興するアジアと多極化世界 [著]進藤榮一

■中心軸の移動、不可避的に進行  トランプ政権の誕生や、英国のEU離脱など、常識を覆す投票結果に我々は驚き、世界で何か大きな地殻変動が起きつつあると気づかされた。だが、まだ新しい国際秩序は見えていない。本書は、歴史の中………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年04月30日
[ジャンル]政治 社会

あま世へ-沖縄戦後史の自立にむけて [編]森宣雄、冨山一郎、戸邉秀明

あま世へ-沖縄戦後史の自立にむけて [編]森宣雄、冨山一郎、戸邉秀明

 執筆者のひとり鹿野政直氏によれば、近代の沖縄は「最後尾の県」(戦前・戦中)、「捨て石」(沖縄戦)、「太平洋の要石」(米軍占領下から復帰を経て現在に至る)と特徴づけられる立場にたたされてきた。  沖縄が強いられてきたのは………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年04月30日
[ジャンル]政治 社会

われらの子ども―米国における機会格差の拡大 [著]ロバート・D・パットナム

われらの子ども―米国における機会格差の拡大 [著]ロバート・D・パットナム

■公正に才能生かすため探求迫る  「二つのアメリカ」への分断。本書が克明に描き出すのは、アメリカン・ドリームが過去のものとなりつつある現状である。  「二つの」社会階級は、親が大卒か高卒かで分けられる。本書の魅力は、そ………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年04月23日
[ジャンル]歴史 社会

海と生きる作法 漁師から学ぶ災害観 [著]川島秀一

海と生きる作法 漁師から学ぶ災害観 [著]川島秀一

■恵みと災い、両面受けいれ共生  三陸の気仙沼市出身の民俗学者である著者は、東日本大震災による津波で実家が流失し、母を亡くした。気仙沼は生鮮カツオの水揚げ日本一を誇る港町で、震災の年も宮崎や高知、三重などの漁船が来港し………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年04月02日
[ジャンル]社会

鯨を生きる 鯨人の個人史・鯨食の同時代史 [著]赤嶺淳

鯨を生きる 鯨人の個人史・鯨食の同時代史 [著]赤嶺淳

■語り部6人から湧き出づる愛  吾輩(わがはい)はシロナガスクジラである。何でも薄暗い所で人間どもにひどく追い回された記憶がある。あとで聞くとそれは、ヤマト民族という、人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。………[もっと読む]

[評者]山室恭子(東工大教授)
[掲載]2017年04月02日
[ジャンル]社会

青年の主張 まなざしのメディア史 [著]佐藤卓己

青年の主張 まなざしのメディア史 [著]佐藤卓己

 60年安保闘争や学園紛争など、若年層が注目を集めた事件は少なくない。それらをつなげた戦後史の「語り」も依然として流布している。しかし、表層的な事件を追っているだけでは、戦後史の実像に迫ったことにならない。  著者が注目………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年04月02日
[ジャンル]社会

「三陸津波」と集落再編―ポスト近代復興に向けて [著]岡村健太郎

「三陸津波」と集落再編―ポスト近代復興に向けて [著]岡村健太郎

■「理想村」に学ぶ未来への発想  3・11の衝撃によって日本は大きく変わると思われていた。が、結局、従前のシステムは変わらず、縦割り行政によらない、統合された街の計画やコミュニティーがつくられるよりも、巨大な防潮堤ばか………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2017年03月26日
[ジャンル]社会

ポピュリズムとは何か―民主主義の敵か、改革の希望か [著]水島治郎

ポピュリズムとは何か―民主主義の敵か、改革の希望か [著]水島治郎

■世界で同時並行する現象を分析  政治学の世界というのは細かな分業から成り立っている。政治史の分野だけでも欧州や米国、日本などに分かれ、さらに欧州の中で英国やフランス、ドイツなどに分かれる。各国の専門家はひたすら史料に………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年03月19日
[ジャンル]政治 社会

自分とは違った人たちとどう向き合うか―難民問題から考える [著]ジグムント・バウマン

自分とは違った人たちとどう向き合うか―難民問題から考える [著]ジグムント・バウマン

■排斥する側の論理と心理を分析  欧米を中心に広がる移民や難民の排斥。その背後にあるものを、グローバル化に伴う近代の「液状化」(リキッド・モダニティ)論で知られる社会学者が晩年の著でえぐり出す。  根底にあるのは「業績………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]政治 社会

シリア難民―人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 [著]パトリック・キングズレー

シリア難民―人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 [著]パトリック・キングズレー

 「人道の危機」が「政治の危機」にすり替えられていないか。大戦後最大の難民問題がいつの間にか、欧米の政治異変として語られている。難民排斥を叫ぶ政治家が報道の主役を占め、当の難民の姿が見えない。  シリアだけで450万人超………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]政治 社会

複数性のエコロジー―人間ならざるものの環境哲学 [著]篠原雅武

複数性のエコロジー―人間ならざるものの環境哲学 [著]篠原雅武

■「技術で解決」からの革命的転換  最近、現代思想関係者の間でティモシー・モートンの名を聞くようになった。邦訳書がまだない中で刊行された本書は、著者が自分の経験に照らし合わせてモートン思想の読解を試みたユニークな一冊だ………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2017年03月05日
[ジャンル]社会

復興キュレーション―語りのオーナーシップで作り伝える“くじらまち” [著]加藤幸治

復興キュレーション―語りのオーナーシップで作り伝える“くじらまち” [著]加藤幸治

 膨大な犠牲者と建物の凄(すさ)まじい破壊が目立つために忘れられがちだが、3・11は地域の文化に多大な被害をもたらした。本書は文化被災の状況に対し、仙台に暮らす民俗学の研究者・学芸員が、ゼミ生らととりくんだ活動の記録だ。………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2017年03月05日
[ジャンル]社会

皇族と天皇 [著]浅見雅男

皇族と天皇 [著]浅見雅男

 室町から江戸期に成立した四親王家(ししんのうけ)(伏見、桂、有栖川、閑院)に加え、王政復古と前後して、六宮家(中川、山階、東伏見、華頂、北白川、梨本)が誕生した。慶応4年の太政官布告では、四親王家以外の宮家は一代限りと………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2017年03月05日
[ジャンル]歴史 経済 社会

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