歴史

独裁者たちの最期の日々(上・下) [編]ディアンヌ・デュクレほか

独裁者たちの最期の日々(上・下) [編]ディアンヌ・デュクレほか

■制裁の恐怖、自律的な判断奪う  以下の3問に正答できれば本書は不要である。  問1 「スコットランド最後の王」と自称した独裁者は誰か?  (1)ヒトラー (2)パフラヴィー二世 (3)アミン  独裁者たちは、しばしば………[もっと読む]

[評者]山室恭子(東工大教授)
[掲載]2017年04月16日
[ジャンル]歴史

虜囚―一六〇〇―一八五〇年のイギリス、帝国、そして世界 [著]リンダ・コリー

虜囚―一六〇〇―一八五〇年のイギリス、帝国、そして世界 [著]リンダ・コリー

■拡大する「島国」の試練と秘密    イギリスは小さな島国でありながら、19世紀にいたって、「七つの海」を支配する未曽有の世界帝国を築いた。このことは圧倒的な事実であったから、ふつう、そこにいたる過程がどんなものであっ………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2017年04月09日
[ジャンル]歴史

田中正造と足尾鉱毒問題―土から生まれたリベラル・デモクラシー [著]三浦顕一郎

田中正造と足尾鉱毒問題―土から生まれたリベラル・デモクラシー [著]三浦顕一郎

■闘争支えた国家構想、明晰に  本書は、足尾銅山で起きた鉱毒問題をめぐり、その解決に一生を捧げた田中正造の思想と行動を、非常に明晰(めいせき)な文体で解き明かした作品。今では想像しがたいが、銅は明治期日本の主要輸出品の………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年03月19日
[ジャンル]歴史 人文

建築史とは何か [著]アンドリュー・リーチ

建築史とは何か [著]アンドリュー・リーチ

■あらゆる事象つなぐ知の交差点  20世紀の半ば、日本の建築家にとって古建築を学ぶことは、伝統を意識し、モダニズムに指針を与えることにつながった。またポストモダンの時代は、歴史建築の引用が流行し、デザイナーにとって建築………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2017年03月19日
[ジャンル]歴史

徳川家康―われ一人腹を切て、万民を助くべし [著]笠谷和比古

徳川家康―われ一人腹を切て、万民を助くべし [著]笠谷和比古

■死後の体制転覆を恐れた理由  中華帝国や朝鮮王朝のように、儒教が体制を正当化するイデオロギーとして定着していれば、皇帝や国王は「天」から支配の正統性を与えられる。そこでは武力ではなく、儒教的な徳をもつことが「民」を統………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]歴史

皇族と天皇 [著]浅見雅男

皇族と天皇 [著]浅見雅男

 室町から江戸期に成立した四親王家(ししんのうけ)(伏見、桂、有栖川、閑院)に加え、王政復古と前後して、六宮家(中川、山階、東伏見、華頂、北白川、梨本)が誕生した。慶応4年の太政官布告では、四親王家以外の宮家は一代限りと………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2017年03月05日
[ジャンル]歴史 経済 社会

国家と石綿―ルポ・アスベスト被害者「息ほしき人々」の闘い [著]永尾俊彦

国家と石綿―ルポ・アスベスト被害者「息ほしき人々」の闘い [著]永尾俊彦

■危険から抜け出せなかった構造  断熱材などに用いられ、近代工業を支えた石綿製品。国は戦前から大阪・泉南地域の石綿工場で深刻な健康被害が発生していることを把握しながら有効な対策をとらなかったという。その被害者は「貧しく………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2017年02月26日
[ジャンル]歴史 社会

マティスとルオー 友情の手紙 [編]ジャクリーヌ・マンク

マティスとルオー 友情の手紙 [編]ジャクリーヌ・マンク

■間柄示す、彩り豊かな言葉の橋  マティスもルオーも画家なのだから、後世の受け手はまずは作品だけ観(み)ていればよい、とも言える。けれど、この書簡集に触れた結果、少なくとも私にとっては、それぞれの絵を思い浮かべるときの………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2017年02月26日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能

洞窟ばか―すきあらば、前人未踏の洞窟探検 [著]吉田勝次

洞窟ばか―すきあらば、前人未踏の洞窟探検 [著]吉田勝次

■底もゴールもない未知への挑戦  運命の力が作用して、なるべくして洞窟探検家になった「俺」は高校を辞めるまでは無謀なアウトロー的人間であり、直感に従った行動で危険な目にも遭うが、彼を導くことになる運命は時に試練を与えな………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年02月19日
[ジャンル]歴史

竜は動かず―奥羽越列藩同盟顛末(上・下) [著]上田秀人

竜は動かず―奥羽越列藩同盟顛末(上・下) [著]上田秀人

 人気時代小説家が、幕末の動乱の中で非業の死を遂げた仙台藩士玉虫左太夫に光を当てた。坂本龍馬ら幕末のスターたちに比べて知名度は低いが、この人物が後の世まで生きていたら日本はどうなっていたかと夢想させる歴史小説だ。  下級………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2017年02月19日
[ジャンル]歴史 文芸

北斎原寸美術館 100%Hokusai! [監修]小林忠

北斎原寸美術館 100%Hokusai! [監修]小林忠

■風景画へ驚異の発見の旅  この画集をジイッと見つめていると、見えないはずのものが見えてくる。部分拡大によって死角の視覚化に驚異のVisionを発見してしまうからだ。この発見は私の発見か、それとも北斎の発見なのか?  ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年02月05日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能

宣教師ザビエルと被差別民 [著]沖浦和光

宣教師ザビエルと被差別民 [著]沖浦和光

■「ケガレ」からの救済を目指す  著者は日本およびアジアの被差別民について重要な仕事をいくつもしてきた。遺稿である本書もその一つと見てもよいのだが、同時にこれは、宣教師ザビエルについての斬新な研究である。著者は、ザビエ………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2017年01月29日
[ジャンル]歴史

旅行のモダニズム―大正昭和前期の社会文化変動 [著]赤井正二

旅行のモダニズム―大正昭和前期の社会文化変動 [著]赤井正二

■自由な精神のもと山から都市へ  仕事や生活で煮詰まったとき「あーあ、どこかに旅行がしたいなあ」と思ったりしませんか。なぜそんな風に私たちは思うのか。  この本を読むとわかります。現在のような「旅行のための旅行」が確立………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2017年01月29日
[ジャンル]歴史 社会

わたしはこうして執事になった [著]ロジーナ・ハリソン

わたしはこうして執事になった [著]ロジーナ・ハリソン

 英国女性初の国会議員アスター子爵夫人に35年仕えた著者が、自らの回顧録につづき、アスター一族に仕えた男性奉公人五人の話を聞き、まとめた。カズオ・イシグロ『日の名残り』の執事のモデルといわれる人も登場する。お屋敷の舞台裏………[もっと読む]

[評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
[掲載]2017年01月29日
[ジャンル]歴史 文芸

毛沢東の対日戦犯裁判―中国共産党の思惑と1526名の日本人 [著]大澤武司

毛沢東の対日戦犯裁判―中国共産党の思惑と1526名の日本人 [著]大澤武司

 第2次世界大戦終結後、中国での日本人戦犯には幾つかのタイプがある。そのうちソ連から中国に移された戦犯969人(撫順組)と中国国内の「罪行重大」逮捕者の136人(太原〈たいげん〉組)をとりあげ、戦犯裁判の実態を分析した書………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2017年01月29日
[ジャンル]歴史

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