アート・ファッション・芸能

どうぶつのことば―根源的暴力をこえて [著]鴻池朋子

どうぶつのことば―根源的暴力をこえて [著]鴻池朋子

■現代社会揺さぶるアートの力  特異な本である。一言では括(くく)れない。でも、その説明不可能さこそが本書の本質だ。  著者は動物をモチーフにした作品で知られる美術家。東日本大震災を境に自分の作るものにまったく興味が持………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2016年10月30日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

ピカソになりきった男 [著]ギィ・リブ

ピカソになりきった男 [著]ギィ・リブ

■贋作、本物、それほど重要か?  娼館で生まれた俺は子ども時代、リヨンで路上生活をしていた。周りは悪ばかりだった。俺は刑務所行きの運命にあると思われていた。取りえは独学でモノにした絵くらいだ。一貫性のない、なんでもあり………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2016年10月23日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

近代日本学校制服図録 [著]難波知子

近代日本学校制服図録 [著]難波知子

■国の要請と生徒の望みが形に  『東京女子高制服図鑑』なる本がヒットしたのは1985年だった。ちょうど女子校の制服がチェック柄のスカートとブレザーにモデルチェンジする頃で、以後「制服萌(も)え」の本が続々出版されるに至………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2016年10月16日
[ジャンル]教育 アート・ファッション・芸能

安藤忠雄 野獣の肖像 [著]古山正雄

安藤忠雄 野獣の肖像 [著]古山正雄

 大阪の下町育ちで元プロボクサー、そして建築は独学。建築家・安藤忠雄の歩みは過剰なまでに物語的で、彼を語ると、どうしてもそうしたエピソードに吸い寄せられがちになる。  本書の著者は、安藤とのつきあいがもう40年近い。タイ………[もっと読む]

[掲載]2016年10月16日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

マルセル・デュシャンとアメリカ―戦後アメリカ美術の進展とデュシャン受容の変遷 [著]平芳幸浩

マルセル・デュシャンとアメリカ―戦後アメリカ美術の進展とデュシャン受容の変遷 [著]平芳幸浩

■読み解き揺さぶり美術を刺激  1917年、男性用小便器を展覧会に出品し、スキャンダルを巻き起こしたマルセル・デュシャンは芸術の概念を根本から変えてしまった。が、本書はいわゆる伝記的な作家論ではなく、彼の作品そのものの………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2016年09月25日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

はたらくことは、生きること―昭和30年前後の高知 [著]石田榮

はたらくことは、生きること―昭和30年前後の高知 [著]石田榮

 日曜カメラマンが撮るものといえば、美しい風景や日常のスナップが思い浮かぶ。引き揚げ者からもらったカメラで撮り始めたという90歳の石田榮はしかし、昭和30年ごろには高知で働く人々を追っている。  農家や漁師、採石場の労働………[もっと読む]

[掲載]2016年09月18日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 社会

文字を作る仕事 [著]鳥海修

文字を作る仕事 [著]鳥海修

 爽涼たる書体(フォント)デザイナー鳥海修の半自伝。ヒラギノや游書体を作った人だ。いずれも、すっきりとしていて読みやすく、それでいて心に刻み込まれる書体である。怜悧(れいり)にして清澄な湧き水を連想させる。  鳥海は、文………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2016年09月11日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 IT・コンピューター

TOKYOインテリアツアー [著]浅子佳英、安藤僚子

TOKYOインテリアツアー [著]浅子佳英、安藤僚子

■巨大都市の行方、多面的に批評  ポケモンGOは、既存の都市空間に異なる情報の層を重ねあわせたことで多くの人をひきつけ、外出をうながしたが、そもそもデザインに関心をもって街歩きをするのも似たような行為である。20年ほど………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年08月28日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

兵士のアイドル―幻の慰問雑誌に見るもうひとつの戦争 [著]押田信子

兵士のアイドル―幻の慰問雑誌に見るもうひとつの戦争 [著]押田信子

■戦況に応じ、変遷する女性像  かつて『戦線文庫』という雑誌があった。銃後の国民が寄付した「恤兵(じゅっぺい)金」を用いて海軍の委託を受けた出版社が制作。用紙不足で減頁(ページ)を強いられる一般雑誌を尻目に終戦直前まで………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年08月14日
[ジャンル]人文 アート・ファッション・芸能

フリーダ 愛と痛み [著]石内都

フリーダ 愛と痛み [著]石内都

■「遺品たち」の写真、自由な視座  見つめれば見つめるほど遺品というものは不気味で気持ちの悪いものである。  この写真集の帯文には「彼女が、今ここにいる」とあるが、ここにいるのは写真家であって、つまり「彼女」フリーダ・………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2016年07月31日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

人工地獄―現代アートと観客の政治学 [著]クレア・ビショップ

人工地獄―現代アートと観客の政治学 [著]クレア・ビショップ

■衝突、不和、政治性、みなアート  絵や彫刻などモノの制作を目的化しない参加型アートは、日本では芸術祭の興隆とともに注目されているが、世界的な傾向でもある。ただし、社会体制によって地域ごとに事情は異なり、また歴史をたど………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年07月17日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

丹下健三―戦後日本の構想者 [著]豊川斎赫

丹下健三―戦後日本の構想者 [著]豊川斎赫

■国家を描いた構想力とその呪縛  丹下健三の戦後は被爆した広島の復興事業への参画から始まった。平和国家建設の象徴となる広島平和記念公園を作り上げ、以後も東京五輪、大阪万博など国家的イベントに深く関わった。本書はそんな丹………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年07月17日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 新書

あゝ浅草オペラ―写真でたどる魅惑の「インチキ」歌劇 [著]小針侑起

あゝ浅草オペラ―写真でたどる魅惑の「インチキ」歌劇 [著]小針侑起

 本書のサブタイトルに「『インチキ』歌劇」とあるのだが、著者によるとこの語は昭和初期から使われていたそうだ。お高くとまった帝国劇場歌劇部に抗する意味、あるいは「ペラゴロ」と称する浅草オペラの熱狂的ファンの意地を示している………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2016年07月17日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

ブラジルの光、家族の風景―大原治雄写真集 [著]大原治雄

ブラジルの光、家族の風景―大原治雄写真集 [著]大原治雄

■移民生活、正統なモダニズムで  仕事柄、旅先ではなるべく美術館に足を運ぶ。建築を見るためだ。高知県立美術館を訪れたとき、なんの予備知識もなく、ある写真家の作品と出会った。大原治雄は高知で生まれ育ち、1927年、17歳………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年07月03日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

太陽の肖像―文集 [著]奈良原一高

太陽の肖像―文集 [著]奈良原一高

 写真家になる予定はなかったのに、最初の写真展(1956)が彼の運命を決定した。緑なき人工島・軍艦島と、桜島噴火で埋没した黒神村を撮影、「人間の土地」という題で二部構成で展示。単純なドキュメントを超えて、自然と社会機構と………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2016年07月03日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

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