アート・ファッション・芸能

人工地獄―現代アートと観客の政治学 [著]クレア・ビショップ

人工地獄―現代アートと観客の政治学 [著]クレア・ビショップ

■衝突、不和、政治性、みなアート  絵や彫刻などモノの制作を目的化しない参加型アートは、日本では芸術祭の興隆とともに注目されているが、世界的な傾向でもある。ただし、社会体制によって地域ごとに事情は異なり、また歴史をたど………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年07月17日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

丹下健三―戦後日本の構想者 [著]豊川斎赫

丹下健三―戦後日本の構想者 [著]豊川斎赫

■国家を描いた構想力とその呪縛  丹下健三の戦後は被爆した広島の復興事業への参画から始まった。平和国家建設の象徴となる広島平和記念公園を作り上げ、以後も東京五輪、大阪万博など国家的イベントに深く関わった。本書はそんな丹………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年07月17日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 新書

あゝ浅草オペラ―写真でたどる魅惑の「インチキ」歌劇 [著]小針侑起

あゝ浅草オペラ―写真でたどる魅惑の「インチキ」歌劇 [著]小針侑起

 本書のサブタイトルに「『インチキ』歌劇」とあるのだが、著者によるとこの語は昭和初期から使われていたそうだ。お高くとまった帝国劇場歌劇部に抗する意味、あるいは「ペラゴロ」と称する浅草オペラの熱狂的ファンの意地を示している………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2016年07月17日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

ブラジルの光、家族の風景―大原治雄写真集 [著]大原治雄

ブラジルの光、家族の風景―大原治雄写真集 [著]大原治雄

■移民生活、正統なモダニズムで  仕事柄、旅先ではなるべく美術館に足を運ぶ。建築を見るためだ。高知県立美術館を訪れたとき、なんの予備知識もなく、ある写真家の作品と出会った。大原治雄は高知で生まれ育ち、1927年、17歳………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年07月03日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

太陽の肖像―文集 [著]奈良原一高

太陽の肖像―文集 [著]奈良原一高

 写真家になる予定はなかったのに、最初の写真展(1956)が彼の運命を決定した。緑なき人工島・軍艦島と、桜島噴火で埋没した黒神村を撮影、「人間の土地」という題で二部構成で展示。単純なドキュメントを超えて、自然と社会機構と………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2016年07月03日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

コンサートという文化装置―交響曲とオペラのヨーロッパ近代 [著]宮本直美

コンサートという文化装置―交響曲とオペラのヨーロッパ近代 [著]宮本直美

■神聖化と固定化、背景をたどる  正直、小中学校のとき音楽の授業は苦痛だった。楽聖たちの肖像画が掲げられた教室で、教養として詰め込まれる知識、沈黙して鑑賞させられる名曲は楽しくなかった。現在、クラシックコンサートの主役………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年06月05日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 社会

センチメンタルな旅 [著]荒木経惟

センチメンタルな旅 [著]荒木経惟

■「嘘」なく心の震え留めた  いつもはアジアの古美術展が多いパリのギメ東洋美術館で、荒木経惟の写真展が9月5日まで開催中だ。熱烈なファンであるキュレーターの企画らしい。  世界が注目する現代日本の小説家が村上春樹なら、………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2016年05月29日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

地域アート―美学/制度/日本 [編著]藤田直哉

地域アート―美学/制度/日本 [編著]藤田直哉

■「前衛のゾンビたち」の功罪問う  現在、日本では地域名を冠した芸術祭が増え、かつての地方博ブームのように乱立している。本書はそうした現状を批判的に考察する。  まず藤田直哉は巻頭の論考で、現代アートが地域活性化や経済………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年05月22日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

内子座―地域が支える町の劇場の100年 [編著]『内子座』編集委員会

内子座―地域が支える町の劇場の100年 [編著]『内子座』編集委員会

■自治で生んだ宝、自治育む場に  愛媛県の内子町(うちこちょう)民による、町の共有資産に対する愛情に溢(あふ)れた一冊だ。内子座は大正時代に創建された和風様式の劇場である。内子町は幕末から明治にかけて高質な木蝋(もくろ………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2016年05月08日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 社会

ピカソ―二十世紀美術断想 [著]粟津則雄

ピカソ―二十世紀美術断想 [著]粟津則雄

■遺跡発掘のように画家を照射  著者は昭和21(1946)年、18歳のとき初めてピカソの複製画に出会う。「事件」だった。それ以来、少年はピカソに「困惑」させられ、煩わしい問題を抱え込んでしまう。  バラバラの主題と様式………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2016年05月01日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

解読 ジェフリー・バワの建築―スリランカの「アニミズム・モダン」 [著]岩本弘光

解読 ジェフリー・バワの建築―スリランカの「アニミズム・モダン」 [著]岩本弘光

 だいぶ前から気になっていたアジアの重要な建築家だが、初めて日本語でまとまって読むことができる大著が刊行された。西洋の情報は簡単に入ってくるが、国会議事堂を手がけた巨匠のことでも、スリランカはどうしても死角になってしまう………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年04月24日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

光の子ども (1)・(2) [著]小林エリカ

光の子ども (1)・(2) [著]小林エリカ

■放射能発見の歓喜と現代の恐怖  科学の研究にはのちにとんでもない結果を招くものが少なくないが、その最たるものは放射能だろう。不幸を生み出す規模がちがう。あんな研究をしてくれなければこんなことにならなかったのに、と現代………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2016年04月24日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

スーザン・ソンタグの『ローリング・ストーン』インタヴュー [著]ジョナサン・コット

スーザン・ソンタグの『ローリング・ストーン』インタヴュー [著]ジョナサン・コット

■回転しながら引き出す「素の私」  一読すると、スーザン・ソンタグに向かって、ジョナサン・コットがインタビューしているかのようだが(というのも、七〇年代、「ローリング・ストーン」誌に短縮版が掲載された経緯があるからだ)………[もっと読む]

[評者]宮沢章夫(劇作家・演出家)
[掲載]2016年04月17日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

乱舞の中世 白拍子・乱拍子・猿楽 [著]沖本幸子

乱舞の中世 白拍子・乱拍子・猿楽 [著]沖本幸子

 中世初期に流行した即興的な舞、乱舞。その中で、リズミカルな芸能として登場したのが、白拍子・乱拍子だ。これらは、いまでは滅びたが、現代に伝わる能の根源でもある〈翁(おきな)〉の成り立ちに、深く関わっているという。即興舞が………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2016年04月17日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能

海を渡って [著]鶴崎燃

海を渡って [著]鶴崎燃

 写真の限界はレンズの画角の限界でもある。写らないものは表現できない。当たり前すぎる話だ。  だが優れた写真と、それを巧みに編んだ写真集は、その限界を超える。本写真集を開くと上段に帰国後の中国残留邦人の生活の写真が、下段………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年04月17日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能 国際

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