社会

衛生と近代-ペスト流行にみる東アジアの統治・医療・社会 [編]永島剛、市川智生、飯島渉

衛生と近代-ペスト流行にみる東アジアの統治・医療・社会 [編]永島剛、市川智生、飯島渉

 ペストの史上3度目のパンデミックは近代アジアで起きた。本書では英国統治下の香港、共同租界ひしめく上海、オランダ領東インドなどでの事例を見るが、日清戦争以降、台湾や朝鮮の植民地政策に乗り出した日本も同じ問題を抱え、神戸で………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年06月11日
[ジャンル]政治 社会

世界の田園回帰-11カ国の動向と日本の展望 [編著]大森彌、小田切徳美、藤山浩

世界の田園回帰-11カ国の動向と日本の展望 [編著]大森彌、小田切徳美、藤山浩

■「過疎→消滅」にしない取り組み  近年、「限界集落」や「消滅都市」といった言葉が一世を風靡(ふうび)した。だが、事態は本当に「消滅」へと突き進んでいるのか。本書は真っ向からこれに反証を突きつける。むしろ、起きているの………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年06月11日
[ジャンル]社会

ポピュリズムとは何か [著]ヤン=ヴェルナー・ミュラー

ポピュリズムとは何か [著]ヤン=ヴェルナー・ミュラー

■異論を認めない「反多元主義」  近年、ポピュリズムという言葉をよく耳にするようになった。5月に行われたフランス大統領選の際も、マリーヌ・ルペン候補が代表的なポピュリストとして注目された。しかし、この言葉が何を指すかは………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年06月04日
[ジャンル]政治 社会

ヒルビリー・エレジー―アメリカの繁栄から取り残された白人たち [著]J・D・ヴァンス

ヒルビリー・エレジー―アメリカの繁栄から取り残された白人たち [著]J・D・ヴァンス

■貧困層が蓄えた「怒り」の深層  米国が戦後世界に君臨していた1950年代、黒人作家ラルフ・エリスンが告発的な傑作小説を記した。  『見えない人間』  社会の底辺で、忘れられた存在としての黒人の葛藤を描き、のちの公民権………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年05月28日
[ジャンル]政治 社会

財政と民主主義―ポピュリズムは債務危機への道か [編著]加藤創太、小林慶一郎

財政と民主主義―ポピュリズムは債務危機への道か [編著]加藤創太、小林慶一郎

■信頼に足る情報発信遅れる日本  欧米の近年のポピュリズム台頭を嘆く声は我が国にも多い。ポピュリズム支持者たちは都合の良いところしか見ていない点が懸念されるわけだが、これは他人事(ひとごと)ではないだろう。財政上のポピ………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年05月14日
[ジャンル]政治 経済 社会

日本手話とろう教育―日本語能力主義をこえて [著]クァク・ジョンナン

日本手話とろう教育―日本語能力主義をこえて [著]クァク・ジョンナン

■固有の言語を使う権利の尊重を  ろうの知人から、東日本大震災時の避難所でコミュニケーションがとれず苦労したことを筆談で教えられた。また、会議などで手話通訳が付くことはあるが、たわいもない雑談が交わされているようなとき………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年05月14日
[ジャンル]政治 医学・福祉 社会

そろそろ、部活のこれからを話しませんか-未来のための部活講義 [著]中澤篤史

そろそろ、部活のこれからを話しませんか-未来のための部活講義 [著]中澤篤史

■見過ごされてきた負の側面  中高生時代の思い出は部活だっていう人、多いですよね。しかし、よく考えると不思議。正式な教科でもない「課外」活動なのに、教育基本法や学校教育法の規定もないのに、なぜ部活動は成立してるの?  ………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2017年04月30日
[ジャンル]教育 社会

アメリカ帝国の終焉-勃興するアジアと多極化世界 [著]進藤榮一

アメリカ帝国の終焉-勃興するアジアと多極化世界 [著]進藤榮一

■中心軸の移動、不可避的に進行  トランプ政権の誕生や、英国のEU離脱など、常識を覆す投票結果に我々は驚き、世界で何か大きな地殻変動が起きつつあると気づかされた。だが、まだ新しい国際秩序は見えていない。本書は、歴史の中………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年04月30日
[ジャンル]政治 社会

あま世へ-沖縄戦後史の自立にむけて [編]森宣雄、冨山一郎、戸邉秀明

あま世へ-沖縄戦後史の自立にむけて [編]森宣雄、冨山一郎、戸邉秀明

 執筆者のひとり鹿野政直氏によれば、近代の沖縄は「最後尾の県」(戦前・戦中)、「捨て石」(沖縄戦)、「太平洋の要石」(米軍占領下から復帰を経て現在に至る)と特徴づけられる立場にたたされてきた。  沖縄が強いられてきたのは………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年04月30日
[ジャンル]政治 社会

われらの子ども―米国における機会格差の拡大 [著]ロバート・D・パットナム

われらの子ども―米国における機会格差の拡大 [著]ロバート・D・パットナム

■公正に才能生かすため探求迫る  「二つのアメリカ」への分断。本書が克明に描き出すのは、アメリカン・ドリームが過去のものとなりつつある現状である。  「二つの」社会階級は、親が大卒か高卒かで分けられる。本書の魅力は、そ………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年04月23日
[ジャンル]歴史 社会

海と生きる作法 漁師から学ぶ災害観 [著]川島秀一

海と生きる作法 漁師から学ぶ災害観 [著]川島秀一

■恵みと災い、両面受けいれ共生  三陸の気仙沼市出身の民俗学者である著者は、東日本大震災による津波で実家が流失し、母を亡くした。気仙沼は生鮮カツオの水揚げ日本一を誇る港町で、震災の年も宮崎や高知、三重などの漁船が来港し………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年04月02日
[ジャンル]社会

鯨を生きる 鯨人の個人史・鯨食の同時代史 [著]赤嶺淳

鯨を生きる 鯨人の個人史・鯨食の同時代史 [著]赤嶺淳

■語り部6人から湧き出づる愛  吾輩(わがはい)はシロナガスクジラである。何でも薄暗い所で人間どもにひどく追い回された記憶がある。あとで聞くとそれは、ヤマト民族という、人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。………[もっと読む]

[評者]山室恭子(東工大教授)
[掲載]2017年04月02日
[ジャンル]社会

青年の主張 まなざしのメディア史 [著]佐藤卓己

青年の主張 まなざしのメディア史 [著]佐藤卓己

 60年安保闘争や学園紛争など、若年層が注目を集めた事件は少なくない。それらをつなげた戦後史の「語り」も依然として流布している。しかし、表層的な事件を追っているだけでは、戦後史の実像に迫ったことにならない。  著者が注目………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年04月02日
[ジャンル]社会

「三陸津波」と集落再編―ポスト近代復興に向けて [著]岡村健太郎

「三陸津波」と集落再編―ポスト近代復興に向けて [著]岡村健太郎

■「理想村」に学ぶ未来への発想  3・11の衝撃によって日本は大きく変わると思われていた。が、結局、従前のシステムは変わらず、縦割り行政によらない、統合された街の計画やコミュニティーがつくられるよりも、巨大な防潮堤ばか………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2017年03月26日
[ジャンル]社会

ポピュリズムとは何か―民主主義の敵か、改革の希望か [著]水島治郎

ポピュリズムとは何か―民主主義の敵か、改革の希望か [著]水島治郎

■世界で同時並行する現象を分析  政治学の世界というのは細かな分業から成り立っている。政治史の分野だけでも欧州や米国、日本などに分かれ、さらに欧州の中で英国やフランス、ドイツなどに分かれる。各国の専門家はひたすら史料に………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年03月19日
[ジャンル]政治 社会

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