ノンフィクション・評伝

マルセル・デュシャンとアメリカ―戦後アメリカ美術の進展とデュシャン受容の変遷 [著]平芳幸浩

マルセル・デュシャンとアメリカ―戦後アメリカ美術の進展とデュシャン受容の変遷 [著]平芳幸浩

■読み解き揺さぶり美術を刺激  1917年、男性用小便器を展覧会に出品し、スキャンダルを巻き起こしたマルセル・デュシャンは芸術の概念を根本から変えてしまった。が、本書はいわゆる伝記的な作家論ではなく、彼の作品そのものの………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2016年09月25日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

テレビは男子一生の仕事―ドキュメンタリスト牛山純一 [著]鈴木嘉一

テレビは男子一生の仕事―ドキュメンタリスト牛山純一 [著]鈴木嘉一

■今こそ求められる傑物の生き様  新卒一期生として日本テレビに入社した牛山純一は「ノンフィクション劇場」など傑作ドキュメンタリーを多く作った。本書はこの伝説的テレビ人の評伝だ。  何もかもが初めて尽くしの民放局で牛山は………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年09月18日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

あの夏、兵士だった私―96歳、戦争体験者からの警鐘 [著]金子兜太

あの夏、兵士だった私―96歳、戦争体験者からの警鐘 [著]金子兜太

 九七歳になる俳人の金子兜太が、戦争体験を軸に据え、これまでの人生と俳句を語る。海軍に属して南方第一線を希望し、旧南洋諸島のトラック島に配属された若い日。その戦場は「郷土の期待」「祖国のために」などのスローガンや「美学」………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2016年09月18日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

翻訳出版編集後記 [著]常盤新平

翻訳出版編集後記 [著]常盤新平

■読者得る喜びも失敗も哀歓こめ  翻訳出版が中心の早川書房の編集者として10年、翻訳家としての10年、その体験を生かして書きあげた翻訳業界内幕の書。1960年代、70年代の翻訳事情が明かされる。  翻訳にたずさわる会社………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2016年09月04日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

サッカーと愛国 [著]清義明

サッカーと愛国 [著]清義明

■差別と暴力を乗り越えるために  2014年3月、浦和レッズのホーム、埼玉スタジアムの客席ゲートに、「JAPANESE ONLY」と書かれた横断幕が吊(つ)るされた。日本人専用、外国人お断り、という意味で、まぎれもない………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2016年09月04日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか [著]安田浩一

沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか [著]安田浩一

■基地と人権、記者は問い続ける  ジャーナリストがジャーナリストの話を聞く。取材対象は琉球新報と沖縄タイムスという沖縄の2大新聞の記者とOB約20人。  取材のキッカケは自民党「文化芸術懇話会」での作家・百田尚樹氏の発………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2016年09月04日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

金持ちは、なぜ高いところに住むのか [著]アンドレアス・ベルナルト

金持ちは、なぜ高いところに住むのか [著]アンドレアス・ベルナルト

■エレベーターが世界を変えた  タイトルで少し損をしているかもしれない。本書の原題は「エレベーターの歴史」であり、19世紀に登場した機械仕掛けで垂直方向に動く密室の箱が、いかに建築や社会を変え、また物語に影響を与えたの………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年08月07日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

須賀敦子の手紙―1975—1997年 友人への55通 [著]須賀敦子

須賀敦子の手紙―1975—1997年 友人への55通 [著]須賀敦子

■「語り」聞こえるまろやかな直筆  最初の著作が出たのが六十一歳、八年後に他界し、生前の著書はわずか五冊。にもかかわらず、没後に書簡と日記と詳細な年譜を含む全集八巻が刊行。須賀敦子の人生は驚きに満ちているが、最近、全集………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2016年08月07日
[ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝

三島由紀夫 幻の皇居突入計画 [著]鈴木宏三

三島由紀夫 幻の皇居突入計画 [著]鈴木宏三

■理想としての天皇を守るとは  1960年代後半は、学生運動が高揚した時代だった。68年10月21日の国際反戦デーで騒乱の巷(ちまた)と化した東京を見た三島由紀夫は、その1年後に同様の光景が再び現れ、自衛隊が治安出動す………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2016年07月24日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

蔡英文 新時代の台湾へ [著]蔡英文

蔡英文 新時代の台湾へ [著]蔡英文

■中小企業群が担う強靱な経済  著者は、台湾総統選で国民党候補に圧勝し、本年5月に台湾初の女性総統に就任した。いま、世界でもっとも注目される政治家の1人だ。彼女は、前回の総統選(2012年)に敗北した責任をとって民進党………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2016年07月24日
[ジャンル]政治 社会 ノンフィクション・評伝

人工地獄―現代アートと観客の政治学 [著]クレア・ビショップ

人工地獄―現代アートと観客の政治学 [著]クレア・ビショップ

■衝突、不和、政治性、みなアート  絵や彫刻などモノの制作を目的化しない参加型アートは、日本では芸術祭の興隆とともに注目されているが、世界的な傾向でもある。ただし、社会体制によって地域ごとに事情は異なり、また歴史をたど………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年07月17日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

ヒトラー (上)1889−1936傲慢 (下)1936−1945天罰 [著]イアン・カーショー

ヒトラー (上)1889−1936傲慢 (下)1936−1945天罰 [著]イアン・カーショー

■社会がつくった特異な扇動家  著者は「ナチズム研究」では国際的に名の知られた英国の研究者である。本書は20年近く前に刊行された大部の書だが、やっと邦訳が出た。  20世紀になぜヒトラーのような指導者が生まれたのか、そ………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2016年07月10日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉 [著]高野秀行

謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉 [著]高野秀行

■ソウルフードの知られざる実態  納豆は日本の伝統食で、おいしさが理解できるのも日本人だけ、と考えている人も多いように思える。  だが世界の辺境を取材し良質なノンフィクションを発表している著者は、実際にアジアの山岳地帯………[もっと読む]

[評者]末國善己(文芸評論家)
[掲載]2016年06月26日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

アイヌの遺骨はコタンの土へ―北大に対する遺骨返還請求と先住権 [編著]北大開示文書研究会

アイヌの遺骨はコタンの土へ―北大に対する遺骨返還請求と先住権 [編著]北大開示文書研究会

■帝国時代の学問の後進性を暴く  帝国主義時代の学問的研究が人権意識の定着した現代社会から厳しく糾弾されている。それに対応しえない研究空間の後進性を暴くのが本書のモチーフだ。  帝国大学医科大学(現・東大医学部)教授の………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2016年06月26日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

亡き人へのレクイエム [著]池内紀

亡き人へのレクイエム [著]池内紀

■生死を超え親しく言葉交わす  同じ電車に乗り合わせた客たちとは、同じ時間を生きている。だがそのうちの一人として名前すら知らない。逆に愛読している本の著者は、もうこの世にいなかったりする。限られた人生のなかで実際に出会………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2016年06月12日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

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