経済

日本経済の構造変化―長期停滞からなぜ抜け出せないのか [著]須藤時仁、野村容康

日本経済の構造変化―長期停滞からなぜ抜け出せないのか [著]須藤時仁、野村容康

■税制による所得再分配強化を  日本経済の構造と問題点を、長期的な視点から実証的に解き明かしてくれる好著だ。読者は、目の前の霧が晴れる気分を味わうだろう。  まず本書は、日本経済の長期停滞要因として、GDPの約6割を占………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2015年02月22日
[ジャンル]経済

経済と人間の旅 [著]宇沢弘文

経済と人間の旅 [著]宇沢弘文

■効率より人を重んじた思想家  宇沢弘文は経済学者の枠には収まらない。思想家と呼んだほうがふさわしい。ある時宇沢は「本来は人間の幸せに貢献するはずの経済学が、実はマイナスの役割しか果たしてこなかったのではないかと思うに………[もっと読む]

[評者]水野和夫(日本大学教授・経済学)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]経済

租税抵抗の財政学―信頼と合意に基づく社会へ [著]佐藤滋、古市将人

租税抵抗の財政学―信頼と合意に基づく社会へ [著]佐藤滋、古市将人

■格差と再分配、真正面から議論  若き財政学者2人による、意欲的な一冊。ピケティブームで日本でも格差論が再燃する中、「では、どういう租税&再分配パッケージがいいのか」という疑問に対し、真正面から提言している。  日本は………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]経済

幻滅-外国人社会学者が見た戦後日本70年 [著]ロナルド・ドーア

幻滅-外国人社会学者が見た戦後日本70年 [著]ロナルド・ドーア

 「親日家」と呼ばれた1925年英国生まれの社会学者が、「嫌日家」となりつつある心の遍歴を、戦後日本の変化に沿って振り返った。50年に初来日した時、「あまりにも魅力的な異邦人社会」だったので、東京の日常生活を調査した。そ………[もっと読む]

[掲載]2015年02月01日
[ジャンル]経済

大脱出―健康、お金、格差の起原 [著]アンガス・ディートン

大脱出―健康、お金、格差の起原 [著]アンガス・ディートン

■進歩と格差の間の終わりなきダンス  風変わりな表題は、1963年公開の映画「大脱走」(The Great Escape)にちなんだもの。第2次大戦下、ドイツ軍の捕虜となった英米兵士たちが収容所地下にトンネルを掘り、脱………[もっと読む]

[評者]水無田気流(詩人・社会学者)
[掲載]2015年01月11日
[ジャンル]経済

日本型クリエイティブ・サービスの時代 [編]小林潔司、原良憲、山内裕

日本型クリエイティブ・サービスの時代 [編]小林潔司、原良憲、山内裕

■生産者と消費者が「価値共創」  きわめて斬新な経営学書だ。本書は、先進国経済の中で重要性を増す「サービス」に着目し、目に見えず、触ることもできない非物質的な「創造的価値」の創出過程を、明瞭な言語と概念で、初めて我々の………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2015年01月11日
[ジャンル]経済

21世紀の資本 [著]トマ・ピケティ [訳]山形浩生、守岡桜、森本正史

21世紀の資本 [著]トマ・ピケティ [訳]山形浩生、守岡桜、森本正史

■富の格差鋭く分析、分配問題を核心に  資本主義の格差拡大傾向を鋭く分析した世界的ベストセラーの邦訳版が、ついに出版された。本書は、富の格差や社会階級の問題に関心を失った現代経済学を批判、分配問題を経済分析の核心に戻す………[もっと読む]

[評者]ビジネス
[掲載]2014年12月21日
[ジャンル]経済

経済政策で人は死ぬか?—公衆衛生学から見た不況対策 [著]デヴィッド・スタックラー、サンジェイ・バス

経済政策で人は死ぬか?—公衆衛生学から見た不況対策 [著]デヴィッド・スタックラー、サンジェイ・バス

■無謀な緊縮策は生命に悪影響  「借りたものは返す」、これは社会常識だ。しかし経済危機下ですべてを犠牲にしても、債務返済を最優先すべきだろうか。この書物は、著者たちが公衆衛生学の観点から経済・財政政策に問い直しを迫る、………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年12月14日
[ジャンル]経済 社会

大格差―機械の知能は仕事と所得をどう変えるか [著]タイラー・コーエン

大格差―機械の知能は仕事と所得をどう変えるか [著]タイラー・コーエン

■科学が魔と化す、天才マシン時代  前著『大停滞』(2011年)で、著者は「イノベーション(技術革新)が停滞しているせいで」アメリカは「大停滞」していると主張した。その証拠に「人口当たりのイノベーション件数は1873年………[もっと読む]

[評者]水野和夫(日本大学教授・経済学)
[掲載]2014年11月09日
[ジャンル]政治 経済

ブレトンウッズの闘い ケインズ、ホワイトと新世界秩序の創造 [著]ベン・ステイル

ブレトンウッズの闘い ケインズ、ホワイトと新世界秩序の創造 [著]ベン・ステイル

■新通貨体制めぐる英米闘争鮮やかに  本書は、膨大な文献、会議資料、当事者の手書きメモまで駆使し、1944年に米国で開催されたブレトンウッズ会議における英米間の闘争を描いた大作だ。この会議は、世界経済の中心が大英帝国か………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年10月26日
[ジャンル]経済 ノンフィクション・評伝

誰が「知」を独占するのか [著]福井健策

誰が「知」を独占するのか [著]福井健策

 「過去の文書や映像・音楽などの作品を収集し、保存し、公開する場所」であるアーカイブは、今、爆発的に進行するデジタル化のなかで役割を拡大しており、少資源の日本では「知のインフラ」として社会と経済のゆくえを決定的に左右する………[もっと読む]

[掲載]2014年10月26日
[ジャンル]経済 IT・コンピューター 新書

アダム・スミスとその時代 [著]ニコラス・フィリップソン

アダム・スミスとその時代 [著]ニコラス・フィリップソン

■「真の人間学」追究した哲学者  本書は哲学者アダム・スミスの「思想の伝記」である。スミスは経済学の父と一般的にいわれるが、それはほんの一面を表しているにすぎない。彼が生涯をかけて成し遂げようとしたのは「人間の本性と歴………[もっと読む]

[評者]水野和夫(日本大学教授・経済学)
[掲載]2014年09月14日
[ジャンル]経済

ファーム・コミットメント——信頼できる株式会社をつくる [著]コリン・メイヤー

ファーム・コミットメント——信頼できる株式会社をつくる [著]コリン・メイヤー

■儲けるために存在するのでなく  「株式会社は誰のために、そして何のために存在するのか」という古典的な問いに対する現在の通説的な回答は、「株式会社は株主のために存在し、その価値最大化を目的とする」というものだ。株主に最………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年09月07日
[ジャンル]経済

戦後河川行政とダム開発 [著]梶原健嗣

戦後河川行政とダム開発 [著]梶原健嗣

■建設の論理を突き崩す労作  本書は、民主党政権下で「脱ダム」の象徴となった八ツ場ダムと利根川水系を中心に、膨大な資料の検証を通じて、戦後日本の河川行政の根底的な批判を試みた労作である。  本書の醍醐味(だいごみ)は、………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年08月03日
[ジャンル]経済

協同組合は「未来の創造者」になれるか [編]中川雄一郎・JC総研

協同組合は「未来の創造者」になれるか [編]中川雄一郎・JC総研

■社会的課題くみ上げるために  経済を動かす主体は、株式会社だけではない。農協、漁協、森林組合、生協、信金などの協同組合は、地域再生、環境、エネルギー、食料、就労など、社会的課題の解決に向けて、ますます重要な役割が期待………[もっと読む]

[評者]ビジネス
[掲載]2014年07月06日
[ジャンル]経済

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

ページトップへ戻る