医学・福祉

精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本 [著]大熊一夫

精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本 [著]大熊一夫

■「地域精神保健」という試み  著者は元新聞記者で、1970年にアルコール依存症を装って精神病院の鉄格子の中に入り、その体験を朝日新聞に「ルポ・精神病棟」として連載した。それは地獄のような世界であった。その後も著者は、………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2009年12月13日
[ジャンル]医学・福祉 社会 ノンフィクション・評伝

長寿大国の虚構-外国人介護士の現場を追う [著]出井康博

長寿大国の虚構-外国人介護士の現場を追う [著]出井康博

■人材開国の機会にふらつく政策  急速に高齢化が進んでいる日本では、介護制度の充実が望まれる。しかし少子化のためもあって、それを支える人材が足りない。低賃金・重労働という現実に加えて、そのイメージが若者を介護の職場から………[もっと読む]

[評者]小杉泰(京都大学教授)
[掲載]2009年11月15日
[ジャンル]政治 医学・福祉 社会

46年目の光-視力を取り戻した男の奇跡の人生 [著]ロバート・カーソン

46年目の光-視力を取り戻した男の奇跡の人生 [著]ロバート・カーソン

■手術後に見た世界は驚異の連続  3歳で失明した男が46歳を過ぎて視力を回復したらどうなるか? 視力を得て初めて見る世界は驚異の連続だ。この男マイク・メイは盲目時代に何ひとつ不自由なく、幸せな人生を生きていたので、特に………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2009年11月01日
[ジャンル]科学・生物 医学・福祉 ノンフィクション・評伝

医学探偵ジョン・スノウ-コレラとブロード・ストリートの井戸の謎 [著]サンドラ・ヘンペル

医学探偵ジョン・スノウ-コレラとブロード・ストリートの井戸の謎 [著]サンドラ・ヘンペル

■偉人の業績と19世紀風俗を丹念に  ナイチンゲールを知らない看護師がいないように、疫学の分野でジョン・スノウを知らない人はいないだろう。19世紀にコレラが蔓延(まんえん)した。患者の血液はどろりとタール状に濁り、この………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年10月11日
[ジャンル]医学・福祉

公平・無料・国営を貫く英国の医療改革 [著]武内和久、竹之下泰志/医療戦略の本質―価値を向上させる競争 [著]M・E・ポーター、E・O・テイスバーグ

公平・無料・国営を貫く英国の医療改革 [著]武内和久、竹之下泰志/医療戦略の本質―価値を向上させる競争 [著]M・E・ポーター、E・O・テイスバーグ

■英米の医療改革が示す展望とは  オバマ大統領が先般、政権の最大の試金石である医療改革についての議会演説を行ったことは記憶に新しい。少し前にはマイケル・ムーア監督の映画『シッコ』が米国医療の惨状を生々しく描いていたが、………[もっと読む]

[評者]広井良典(千葉大学教授)
[掲載]2009年09月27日
[ジャンル]医学・福祉 新書

日本の臓器移植―現役腎移植医のジハード [著]相川厚

日本の臓器移植―現役腎移植医のジハード [著]相川厚

■必要な「尊い善意」生かす論議  著者は、かつてイギリスで腎臓移植を学び、帰国後は日本の第一線で活躍してきた。90年代から現在までに、500例以上の移植を手がけてきたという。  副題にある「ジハード」は「聖戦」と訳され………[もっと読む]

[評者]小杉泰(京都大学教授)
[掲載]2009年07月26日
[ジャンル]医学・福祉 社会

つながる脳 [著]藤井直敬

つながる脳 [著]藤井直敬

■他者との関係性が幸せをもたらす  本書は「社会脳(ソーシャル・ブレイン)」、つまり人間のように他者との「関係性」が決定的な意味をもつ存在を、脳研究を通じて明らかにする探究についての印象深い書物だ。「『つながる』という………[もっと読む]

[評者]広井良典(千葉大学教授)
[掲載]2009年07月19日
[ジャンル]医学・福祉

路上のソリスト 失われた夢 壊れた心 [著]スティーヴ・ロペス

路上のソリスト 失われた夢 壊れた心 [著]スティーヴ・ロペス

■芸術を愛する魂が宿る場所とは  この本はいろんな意味で面白かった。正確には、精神疾患に関心のある著者ロペス氏の言動が興味深いと言うべきか。彼の献身的な物語(ドキュメント)に付き合わされるのだが、僕はその視点や思いこみ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2009年07月12日
[ジャンル]医学・福祉 ノンフィクション・評伝

ミラーニューロンの発見 [著]マルコ・イアコボーニ著/ミラーニューロン [著]ジャコモ・リゾラッティ、コラド・シニガリア

ミラーニューロンの発見 [著]マルコ・イアコボーニ著/ミラーニューロン [著]ジャコモ・リゾラッティ、コラド・シニガリア

■他者と世界を共有するための鏡  映画館を出るとき、ヒュー・グラントやジュリア・ロバーツになりきった自分に気づくことはないだろうか。「スクリーン上で映画スターがキスしているのを見たならば? そのとき私たちの脳内で発火し………[もっと読む]

[評者]尾関章(本社論説副主幹)
[掲載]2009年07月05日
[ジャンル]医学・福祉 新書

老後も進化する脳 [著]リータ・レーヴィ・モンタルチーニ

老後も進化する脳 [著]リータ・レーヴィ・モンタルチーニ

■理性の大事さ説く著者は100歳  ガリレオからピカソまで、知と創造の巨人の老後を描きながらの「老脳論」。著者はイタリア生まれの女性で、ノーベル医学生理学賞を受けた神経の研究者だ。この本を書いたのは90歳直前らしいが、………[もっと読む]

[評者]尾関章(本社論説副主幹)
[掲載]2009年05月10日
[ジャンル]科学・生物 医学・福祉

あなたと共に逝きましょう [著]村田喜代子

あなたと共に逝きましょう [著]村田喜代子

■生死の境で考える、妻にとって夫とは    夫婦の関係ほど謎に満ちたものはない。とくに、妻たちの夫に対する気持ちが分かりにくい。  夫の愚痴と思って延々聞かされていることが、実は自慢だったり、自慢と思って聞いていたこと………[もっと読む]

[評者]久田恵(ノンフィクション作家)
[掲載]2009年03月29日
[ジャンル]文芸 医学・福祉

臨床瑣談(さだん)  [著]中井久夫 

臨床瑣談(さだん)  [著]中井久夫 

■困難な医療現場だからこその輝き  精神科医としての立場を尋ねられたとき、著者は絶句ののち「リアリズムです」と答えたという。予想が難しく、時間も限られた状況のもとで、個別の症状に対処する医療の現場は、まさしくリアリズム………[もっと読む]

[評者]苅部直(東京大学教授)
[掲載]2008年10月19日
[ジャンル]医学・福祉

「愛」なき国-介護の人材が逃げていく [著]NHKスペシャル取材班、佐々木とく子

「愛」なき国-介護の人材が逃げていく [著]NHKスペシャル取材班、佐々木とく子

■「愛」を制度化できない日本の現実  本書は、NHKで2007年3月に放映され、大きな反響を呼んだ「介護の人材が逃げていく」を追加取材のうえ書籍化したものである。  経済的な理由などを背景に介護従事者の多くが職を離れて………[もっと読む]

[評者]広井良典(千葉大学教授)
[掲載]2008年10月19日
[ジャンル]医学・福祉 ノンフィクション・評伝

中国臓器市場 [著]城山英巳 

中国臓器市場 [著]城山英巳 

■倫理より現実優先が生む矛盾の構図  本書は、中国で臓器移植ビジネスがはびこっている実情を肌で感じた著者が、3年近く東奔西走し、関係の仲介業者、医師、裁判官、患者ら多くの人々に粘り強い取材を行い、新聞、インターネット、………[もっと読む]

[評者]天児慧(早稲田大学教授)
[掲載]2008年09月21日
[ジャンル]医学・福祉 ノンフィクション・評伝

インターセックス [著]帚木蓬生 

インターセックス [著]帚木蓬生 

■医療倫理、性…闇を覆うベールを剥がす  現役医師にして作家の著者が、現代社会の闇を覆うベールを、また剥(は)がした。  主人公は、若く美しい女性医師・秋野翔子。泌尿器科と婦人科をまたぐ領域「泌尿婦人科医」を名乗る彼女………[もっと読む]

[評者]香山リカ(精神科医、立教大学教授)
[掲載]2008年09月07日
[ジャンル]文芸 医学・福祉

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