歴史

ナパーム空爆史―日本人をもっとも多く殺した兵器 [著]ロバート・M・ニーア

ナパーム空爆史―日本人をもっとも多く殺した兵器 [著]ロバート・M・ニーア

■無差別の残虐、「核」でなくても  「核なき世界」では不十分だ。「戦争なき世界」をめざすべきである。オバマ米大統領は広島で、戦争のモラルを広く求めた。  核の特殊性に閉じこもらず、争いに走る人間の思考を演説の肝にしたの………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2016年06月05日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

沖縄戦と孤児院―戦場の子どもたち [著]浅井春夫

沖縄戦と孤児院―戦場の子どもたち [著]浅井春夫

 戦争孤児の実態について、とくに沖縄戦における内実はほとんど検証されていない。著者はその空白の領域に挑んだ。  もともと沖縄には孤児院や養老院は存在していなかった。共同体での扶助の精神があったからだろう。それが戦争によっ………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2016年06月05日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

武者小路実篤とその世界 [著]直木孝次郎

武者小路実篤とその世界 [著]直木孝次郎

■90歳代でなお鋭い仮説を提起  直木孝次郎の名を初めて知ったのは、1964年発表の「持統天皇と呂(りょ)太后」という論文であった。天武天皇とその皇后だった持統天皇が、漢の皇帝高祖(劉邦)とその皇后の呂后を意識していた………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2016年05月29日
[ジャンル]歴史 人文 ノンフィクション・評伝

洛中洛外図屏風―つくられた〈京都〉を読み解く [著]小島道裕

洛中洛外図屏風―つくられた〈京都〉を読み解く [著]小島道裕

 金色にたなびく雲の間にのぞく神社仏閣の並んだ京都。目をこらすと、市井の人々の暮らしが浮かんでくる。いわゆる洛中洛外図である。室町から江戸時代にかけて多く作成された。  屏風(びょうぶ)につくられ、数千人が描かれている。………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2016年05月22日
[ジャンル]歴史

天下一の軽口男 [著]木下昌輝

天下一の軽口男 [著]木下昌輝

■権力者やり込め、胸のすく思い  木下昌輝は、宇喜多直家が梟雄(きょうゆう)になるまでを追ったデビュー作『宇喜多の捨て嫁』で、高校生直木賞、舟橋聖一文学賞などを受賞。人魚の肉を食べた新撰組隊士が異形のモノに変じる第二作………[もっと読む]

[評者]末國善己(文芸評論家)
[掲載]2016年05月22日
[ジャンル]歴史 文芸

インド独立の志士「朝子」 [著]笠井亮平

インド独立の志士「朝子」 [著]笠井亮平

■二つの故郷、手放さず生きる  「涼しい風がそよそよと吹く頃となりました。其(そ)の後如何(いかが)で御座いますか」「ときどきはどうしてこんな見知らぬ(自分の国ながら)所へ来たかと思って淋(さび)しく思い、また思い直し………[もっと読む]

[評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
[掲載]2016年05月15日
[ジャンル]歴史 社会

模範郷 [著]リービ英雄

模範郷 [著]リービ英雄

■恐れ超え、記憶の場に踏み込む  リービ英雄の最初の小説「星条旗の聞こえない部屋」が発表されたのは一九八七年。英語で生まれ育ったアメリカ人が日本語で書いた小説として話題をよんだが、それ以来、彼は日本語で書かなければなら………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2016年05月15日
[ジャンル]歴史 文芸

満洲電信電話株式会社―そのメディア史的研究 [著]白戸健一郎

満洲電信電話株式会社―そのメディア史的研究 [著]白戸健一郎

■多文化「共生」現代に通じる視点  最近、「満洲国」関係の新刊が目立つ。それらの共通点は「先取性」を見る視点だ。たとえば満洲国の計画経済的手法は戦後日本の経済政策を先取りしていたという具合に。  本書が研究対象にする「………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年05月01日
[ジャンル]歴史

戦争の物理学 [著]バリー・パーカー

戦争の物理学 [著]バリー・パーカー

■兵器の進化、時代背景から学ぶ  数年前のケータイやパソコンが時代遅れになってしまうように、テクノロジーは進化を続け、一般的に最新のものが常にベストで、すぐに過去は忘却される。だが、戦争と物理学の関係を振り返る本書は、………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年04月17日
[ジャンル]歴史 科学・生物

乱舞の中世 白拍子・乱拍子・猿楽 [著]沖本幸子

乱舞の中世 白拍子・乱拍子・猿楽 [著]沖本幸子

 中世初期に流行した即興的な舞、乱舞。その中で、リズミカルな芸能として登場したのが、白拍子・乱拍子だ。これらは、いまでは滅びたが、現代に伝わる能の根源でもある〈翁(おきな)〉の成り立ちに、深く関わっているという。即興舞が………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2016年04月17日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能

海を渡って [著]鶴崎燃

海を渡って [著]鶴崎燃

 写真の限界はレンズの画角の限界でもある。写らないものは表現できない。当たり前すぎる話だ。  だが優れた写真と、それを巧みに編んだ写真集は、その限界を超える。本写真集を開くと上段に帰国後の中国残留邦人の生活の写真が、下段………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年04月17日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能 国際

解放のパラドックス―世俗革命と宗教的反革命 [著]マイケル・ウォルツァー

解放のパラドックス―世俗革命と宗教的反革命 [著]マイケル・ウォルツァー

■伝統をふまえた変革の可能性  帝国主義的な植民地支配からの民族の解放は、たいてい、世俗的な政治勢力、すなわち宗教に批判的で、国民の一体性としてのナショナリズムを強調する勢力によってなされた。ところが、実際には解放者た………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2016年04月10日
[ジャンル]歴史

指紋と近代―移動する身体の管理と統治の技法 [著]高野麻子

指紋と近代―移動する身体の管理と統治の技法 [著]高野麻子

■識別と排除、生体認証の行方は  指紋の「第一発見場所」が日本だったことを本書で初めて知った。維新後に来日した英国人医師フォールズは、知人モースを手伝って大森貝塚から出土する土器を分類中、器の表面に残された指の印象に気………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年04月10日
[ジャンル]歴史 社会

戦争を悼む人びと [著]シャーウィン裕子

戦争を悼む人びと [著]シャーウィン裕子

 戦場体験を語り継ぐには勇気と理性が必要だ。それから逃げるには「そんな史実はない」と遁辞(とんじ)を弄(ろう)することだ。本書の行間に流れるのは、そういう歴史修正主義者への怒りである。  著者は大学卒業後、米国、スイスに………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2016年04月10日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

江戸時代の通訳官―阿蘭陀通詞の語学と実務 [著]片桐一男

江戸時代の通訳官―阿蘭陀通詞の語学と実務 [著]片桐一男

■言葉を武器に、未知に触れる努力  以前から不思議だったことがある。ちゃんとした学校も教科書も辞書もない時代において、人々はどうやって外国語を身につけたのだろうか? ただでさえ語学習得のセンスに決定的に欠ける私からする………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2016年03月27日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

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