ノンフィクション・評伝

幻の東京五輪・万博1940 [著]夫馬信一

幻の東京五輪・万博1940 [著]夫馬信一

■国威顕示欲が狙った巨大祭典  1940年の東京にも五輪の開催計画があった。本書は丁寧な資料考証を通じて、謎の多いその実態に迫る。  五輪誘致の決定は36年。夏冬同国開催の慣例により冬季五輪も札幌に決まったし、万博も4………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年03月06日
[ジャンル]歴史 社会 ノンフィクション・評伝

クローザー マリアノ・リベラ自伝 [著]マリアノ・リベラ、ウェイン・コフィー

クローザー マリアノ・リベラ自伝 [著]マリアノ・リベラ、ウェイン・コフィー

■カットボールの名手が大活躍  カットボールをご存じだろうか。速球のようにホームベースに近づき、打者の手元で小さく、鋭く曲がる、もしくは沈む。打者は芯でとらえることができず、空振りするか、凡打に終わる。  この変化球を………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2016年03月06日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

小倉昌男 祈りと経営 ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの [著]森健

小倉昌男 祈りと経営 ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの [著]森健

■なぜ福祉に情熱を注ぎ込んだのか  伝説の経営者、小倉昌男。ヤマト運輸の宅急便事業を成功させ、運輸規制と闘い、福祉事業に力を注いだ。そんな功績をたたえ、経営手腕などを分析する記事や書籍は後を絶たない。だが、なぜ小倉は、………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2016年03月06日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

わが記憶、わが記録—堤清二×辻井喬オーラルヒストリー [編]御厨貴・橋本寿朗・鷲田清一

わが記憶、わが記録—堤清二×辻井喬オーラルヒストリー [編]御厨貴・橋本寿朗・鷲田清一

■自覚的に背負った矛盾とユートピア  晩年の辻井喬さんに何度かお会いしたことがある。御茶ノ水や銀座や北京のホテルで、私が勤める大学の大教室で、さらには朝鮮学校無償化除外に反対する会場などで対話を重ねてきた。  もっぱら………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2016年02月21日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

台湾生まれ 日本語育ち [著]温又柔

台湾生まれ 日本語育ち [著]温又柔

■母語というルーツを探る旅  限りなく小説に近いエッセイの秀作だ。フィクションという意味ではなく、言葉では説明できないこの社会での力関係やマイナーな感覚を、それでも言葉で示そうと格闘し、成し遂げた文章だからだ。  両親………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2016年02月21日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

道程 オリヴァー・サックス自伝 [著]オリヴァー・サックス

道程 オリヴァー・サックス自伝 [著]オリヴァー・サックス

■徹底した自己批評、これぞ偉人  『レナードの朝』や『妻を帽子とまちがえた男』などの著作で知られる著者は豊富な臨床経験と繊細な観察眼を持つ優れた生理、神経学者だったが、同時に自己顕示欲の強い野心的表現者でもあった。晩年………[もっと読む]

[評者]島田雅彦(作家・法政大学教授)
[掲載]2016年02月21日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

アメリカの真の支配者―コーク一族 [著]ダニエル・シュルマン

アメリカの真の支配者―コーク一族 [著]ダニエル・シュルマン

■富豪兄弟、大統領選にも存在感  「コーク兄弟」の名を知ったのは、アメリカで気候変動対策としての「排出量取引制度」導入が挫折した背景に、彼らの巨大な影響力があったと知った時だ。兄弟は、父から引き継いだ事業を巨大ビジネス………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2016年02月07日
[ジャンル]政治 社会 ノンフィクション・評伝

見果てぬ日本―司馬遼太郎・小津安二郎・小松左京の挑戦 [著]片山杜秀

見果てぬ日本―司馬遼太郎・小津安二郎・小松左京の挑戦 [著]片山杜秀

 歴史小説家と映画監督とSF作家。一見奇妙な取り合わせの3人を通して、過去・現在・未来の3方向から、日本という国のかたちを削りだそうと試みた一冊だ。  原子力に熱い視線を注ぎ、科学でリスクをねじ伏せてこその未来と信じた小………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2016年01月24日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

愛の顛末—純愛とスキャンダルの文学史 [著]梯久美子

愛の顛末—純愛とスキャンダルの文学史 [著]梯久美子

■無私の愛、追い求めた作家たち  小林多喜二、三浦綾子、梶井基次郎、寺田寅彦など、明治以降の十二人の小説家、歌人、俳人を取りあげ、かれらがどんなふうにひとを愛したのかを浮き彫りにするノンフィクション。著者は、対象となる………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2016年01月10日
[ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝

ゲルダ—キャパが愛した女性写真家の生涯 [著]イルメ・シャーバー

ゲルダ—キャパが愛した女性写真家の生涯 [著]イルメ・シャーバー

■生を燃焼させる魔力に魅入られ  戦争写真が人々の目に触れるようになったのはスペイン内戦からである。新進のグラフ誌が写真を掲載し、カメラマンの意欲に拍車をかけた。近年女性戦場カメラマンの先がけとして注目されているゲルダ………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2016年01月10日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

13歳のホロコースト [著]エヴァ・スローニム

13歳のホロコースト [著]エヴァ・スローニム

 「コスモポリタン」としてスロバキアで暮らしていた裕福なユダヤ人家族の生活は、ナチス・ドイツの襲来で一変する。13歳の時、妹と共にアウシュビッツへ送られた長女が約70年後に出版した自伝だ。  強制収容所の回顧録は数多く出………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2015年12月20日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

動くものはすべて殺せ アメリカ兵はベトナムで何をしたか [著]ニック・タース

動くものはすべて殺せ アメリカ兵はベトナムで何をしたか [著]ニック・タース

■病んでいた時代の実像を暴く  ベトナム戦争での米軍の作戦は「索敵殲滅(さくてきせんめつ)作戦」と称された。米兵の任務は「革命軍兵士を見つけ出して殺害する」であった。が、実際は本書のタイトルのような作戦が日々、ベトナム………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2015年12月13日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

舞踏、まさにそれゆえに 土方巽 曝かれる裏身体 [著]河村悟

舞踏、まさにそれゆえに 土方巽 曝かれる裏身体 [著]河村悟

■語り得ないものを語る試み  土方巽は死の前年(一九八五年)、最後の言葉を、「肉体という巨大都市を肉体という埋没史が尾行する……」と書き遺(のこ)したという。  正直なことを書けば、うまく理解できない。けれど、この言葉………[もっと読む]

[評者]宮沢章夫(劇作家・演出家)
[掲載]2015年12月13日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

脳はすごい ある人工知能研究者の脳損傷体験記 [著]クラーク・エリオット

脳はすごい ある人工知能研究者の脳損傷体験記 [著]クラーク・エリオット

■意識下の「自分」との出会い  例えば駐車場の車まで歩くのに、まず右足を出して、次に左足を出して、また右、そして左、などと意識しなくてはならないとしたら、日常はとてつもなく重くなるだろう。  この本の著者は、車の追突事………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2015年12月13日
[ジャンル]科学・生物 ノンフィクション・評伝

「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気 [著]牧村康正、山田哲久

「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気 [著]牧村康正、山田哲久

■アニメに賭けた波乱の人生  「宇宙戦艦ヤマト」のプロデューサーであった西崎義展氏。彼の幼少時代から事故死までの歩みを追ったルポの読後感は、「なんてめちゃくちゃな人生だ」というものだ。序章のタイトルは「いつ消されてもお………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年12月06日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

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