ノンフィクション・評伝

ルポ 同性カップルの子どもたち―アメリカ「ゲイビーブーム」を追う [著]杉山麻里子

ルポ 同性カップルの子どもたち―アメリカ「ゲイビーブーム」を追う [著]杉山麻里子

■幸福な家族へ権利獲得の道のり  大都市から先住民居留地まで、国内外でいくつかの土地に滞在し、確信したことがある。同性愛者は世界中にいる。どんな社会・時代にもいる。つまり、それが人間ってものなのよ。  といってもやっぱ………[もっと読む]

[評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
[掲載]2016年04月24日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

石川啄木 [著]ドナルド・キーン

石川啄木 [著]ドナルド・キーン

■「欲望のまま」生身の歌人の姿  著者は本書をこう書き出す。「石川啄木は、ことによるとこれまでの日本の歌人の中で一番人気があるかもしれない」  「東海の小島の磯の白砂に/われ泣きぬれて/蟹とたはむる」で始まる歌集「一握………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2016年04月24日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

スーザン・ソンタグの『ローリング・ストーン』インタヴュー [著]ジョナサン・コット

スーザン・ソンタグの『ローリング・ストーン』インタヴュー [著]ジョナサン・コット

■回転しながら引き出す「素の私」  一読すると、スーザン・ソンタグに向かって、ジョナサン・コットがインタビューしているかのようだが(というのも、七〇年代、「ローリング・ストーン」誌に短縮版が掲載された経緯があるからだ)………[もっと読む]

[評者]宮沢章夫(劇作家・演出家)
[掲載]2016年04月17日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

根源芸術家 良寛 [著]新関公子

根源芸術家 良寛 [著]新関公子

■謎の生涯追跡、推理小説のよう  良寛といえば子供と手鞠(てまり)をついて遊ぶ乞食僧という印象が強いが、実際は謎の存在である。著者は良寛の書の芸術性から彼の生き方の真実にとりつかれたようだが、黙して語ろうとしない生涯に………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2016年04月17日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

戦争を悼む人びと [著]シャーウィン裕子

戦争を悼む人びと [著]シャーウィン裕子

 戦場体験を語り継ぐには勇気と理性が必要だ。それから逃げるには「そんな史実はない」と遁辞(とんじ)を弄(ろう)することだ。本書の行間に流れるのは、そういう歴史修正主義者への怒りである。  著者は大学卒業後、米国、スイスに………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2016年04月10日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

瀬川昌久自選著作集1954−2014 [著]瀬川昌久

瀬川昌久自選著作集1954−2014 [著]瀬川昌久

■日米のジャズ史を克明に記録  音楽を聴くことは、すなわちレコード盤に耳を傾けることだった。誰しもその解説を読んで知識を得たものだ。著者も子供の頃、そこから多大な影響を得たという。野川香文、野口久光らの名解説はその後も………[もっと読む]

[評者]細野晴臣(音楽家)
[掲載]2016年04月03日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

評伝レヴィナス—生と痕跡 [著]サロモン・マルカ

評伝レヴィナス—生と痕跡 [著]サロモン・マルカ

 友人や同僚、捕虜収容所の同室者、教え子や師、家族の証言——本人の言葉も引用されるが、むしろ他者が語り、他者から辿(たど)られるレヴィナスの人生と思想。多大な影響を与えた哲学者をこれほどわかりやすく、面白く読めるとは。 ………[もっと読む]

[評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
[掲載]2016年04月03日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

江戸時代の通訳官―阿蘭陀通詞の語学と実務 [著]片桐一男

江戸時代の通訳官―阿蘭陀通詞の語学と実務 [著]片桐一男

■言葉を武器に、未知に触れる努力  以前から不思議だったことがある。ちゃんとした学校も教科書も辞書もない時代において、人々はどうやって外国語を身につけたのだろうか? ただでさえ語学習得のセンスに決定的に欠ける私からする………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2016年03月27日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

触楽入門―はじめて世界に触れるときのように [著]仲谷正史・筧康明・三原聡一郎・南澤孝太

触楽入門―はじめて世界に触れるときのように [著]仲谷正史・筧康明・三原聡一郎・南澤孝太

■心にも影響、「触る」驚きや喜び  最近、自分の腕を体の下に敷いて寝る癖がついてしまったようで、目が覚めると手がしびれまくっている。その状態で枕もとの眼鏡を取ろうとしても、指さきの感覚がほとんど失われており、力の加減が………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2016年03月20日
[ジャンル]科学・生物 ノンフィクション・評伝

あの日 [著]小保方晴子

あの日 [著]小保方晴子

■ポエムと推理、キメラ的複合  いささか書評しにくい本である。検証実験で科学的には決着した事件だが、今度は手記が発表された。自伝的な文書は、真実を告白する形式をとって正当性を主張する。が、本書は主観的な記述に終始し、具………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年03月13日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

ルシアン・フロイドとの朝食 描かれた人生 [著]ジョーディ・グレッグ

ルシアン・フロイドとの朝食 描かれた人生 [著]ジョーディ・グレッグ

■破天荒な人生、危険なオーラ発散  画家は一枚の絵を完成させるために描くのではない。絵を描く目的は、いかなる絵を創造するかではなく、いかなるプロセスを歩み続けるかという行為それ自体を目的にする以外に画家の存在理由はない………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2016年03月13日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

幻の東京五輪・万博1940 [著]夫馬信一

幻の東京五輪・万博1940 [著]夫馬信一

■国威顕示欲が狙った巨大祭典  1940年の東京にも五輪の開催計画があった。本書は丁寧な資料考証を通じて、謎の多いその実態に迫る。  五輪誘致の決定は36年。夏冬同国開催の慣例により冬季五輪も札幌に決まったし、万博も4………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年03月06日
[ジャンル]歴史 社会 ノンフィクション・評伝

クローザー マリアノ・リベラ自伝 [著]マリアノ・リベラ、ウェイン・コフィー

クローザー マリアノ・リベラ自伝 [著]マリアノ・リベラ、ウェイン・コフィー

■カットボールの名手が大活躍  カットボールをご存じだろうか。速球のようにホームベースに近づき、打者の手元で小さく、鋭く曲がる、もしくは沈む。打者は芯でとらえることができず、空振りするか、凡打に終わる。  この変化球を………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2016年03月06日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

小倉昌男 祈りと経営 ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの [著]森健

小倉昌男 祈りと経営 ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの [著]森健

■なぜ福祉に情熱を注ぎ込んだのか  伝説の経営者、小倉昌男。ヤマト運輸の宅急便事業を成功させ、運輸規制と闘い、福祉事業に力を注いだ。そんな功績をたたえ、経営手腕などを分析する記事や書籍は後を絶たない。だが、なぜ小倉は、………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2016年03月06日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

わが記憶、わが記録—堤清二×辻井喬オーラルヒストリー [編]御厨貴・橋本寿朗・鷲田清一

わが記憶、わが記録—堤清二×辻井喬オーラルヒストリー [編]御厨貴・橋本寿朗・鷲田清一

■自覚的に背負った矛盾とユートピア  晩年の辻井喬さんに何度かお会いしたことがある。御茶ノ水や銀座や北京のホテルで、私が勤める大学の大教室で、さらには朝鮮学校無償化除外に反対する会場などで対話を重ねてきた。  もっぱら………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2016年02月21日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

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