新書

落下傘学長奮闘記―大学法人化の現場から [著]黒木登志夫

落下傘学長奮闘記―大学法人化の現場から [著]黒木登志夫

■研究者から一転、悪戦苦闘の日々  地方の国公立大学はいったいどうなってしまうのか。本書の副題にある〈大学法人化の現場〉——その現場は、僕たちが予想/覚悟していた以上に、とんでもないありさまだった。  基礎医学の研究一………[もっと読む]

[評者]重松清(作家)
[掲載]2009年05月17日
[ジャンル]教育 社会 新書

学歴分断社会 [著]吉川徹

学歴分断社会 [著]吉川徹

■大卒と非大卒に二分する境界線  「格差社会」は現代日本を語るキーワードとなったけれども、格差とはなにか、それはどんな仕組みで生まれたのかが明確にされることはめったにない。本書は格差論バブルの陥穽(かんせい)を突き、大………[もっと読む]

[評者]耳塚寛明(お茶の水女子大副学長・教育社会学)
[掲載]2009年05月10日
[ジャンル]社会 新書

皇軍兵士の日常生活 [著]一ノ瀬俊也

皇軍兵士の日常生活 [著]一ノ瀬俊也

■食事や手当から浮かぶ軍の退廃  旧軍もいいところはあった、それは金持ちも貧乏人も同等で不公平がなかったことだ、とよくいわれる。ところが著者は、兵士の日常生活にかかわる史料を綿密に掘り起こしてその定説を覆していく。  ………[もっと読む]

[評者]松本仁一(ジャーナリスト)
[掲載]2009年05月03日
[ジャンル]歴史 新書

久世光彦VS.向田邦子 [著]小林竜雄

久世光彦VS.向田邦子 [著]小林竜雄

■屈託秘めたドラマ演出家の思い  何だかゴシップ記事のような題名であるが、作家、向田邦子とのかかわりを中心とした、久世光彦(てるひこ)に関する評伝と言ってよい。脚本家の著者はかつて久世のもとで仕事をし、向田をめぐる本も………[もっと読む]

[評者]苅部直(東京大学教授)
[掲載]2009年05月03日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝 新書

ベーシック・インカム入門―無条件給付の基本所得を考える [著]山森亮

ベーシック・インカム入門―無条件給付の基本所得を考える [著]山森亮

■夢物語でない無条件の所得給付  「ベーシック・インカム」とは、一定の基礎的所得をすべての人に無条件で給付する制度のことである。そのように記すと半ば夢物語のようにも響くが、日本でも近年、給付型税額控除、つまり収入が一定………[もっと読む]

[評者]広井良典(千葉大学教授)
[掲載]2009年04月26日
[ジャンル]経済 社会 新書

越境の古代史―倭と日本をめぐるアジアンネットワーク [著]田中史生

越境の古代史―倭と日本をめぐるアジアンネットワーク [著]田中史生

■ネットワークの驚くべき多様さ  司馬遼太郎が韓国に滞在して書いた『韓(から)のくに紀行』に私は以前強い印象を受けたが、その中に次のような一節がある。「まだ日本が、日本という国名さえなかったころ、『おまえ、どこからきた………[もっと読む]

[評者]広井良典(千葉大学教授)
[掲載]2009年04月12日
[ジャンル]歴史 新書 国際

中国の水環境問題 [編]中尾正義ほか/農民も土も水も悲惨な中国農業 [著]高橋五郎

中国の水環境問題 [編]中尾正義ほか/農民も土も水も悲惨な中国農業 [著]高橋五郎

■歴史上類のない深刻な荒廃の現実  今日目覚ましい経済成長を続ける中国が環境悪化に苦しんでいる。破壊のスケールおよび質から見れば、その深刻さは歴史上類がない。  環境問題を考える場合、自然科学的環境学と社会科学的環境学………[もっと読む]

[評者]天児慧(早稲田大学教授)
[掲載]2009年04月12日
[ジャンル]社会 新書 国際

創刊の社会史 [著]難波功士 

創刊の社会史 [著]難波功士 

■フラッシュバックする甘酸っぱさ  創刊号には、独特のオーラがある。編集者の新雑誌に賭ける思いが詰まっているのはもちろん、その雑誌を世に誕生させた時代の空気が凝縮されているからだろう。  本書は、主に1970年代以降に………[もっと読む]

[評者]音好宏
[掲載]2009年03月08日
[ジャンル]社会 新書

サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 [著]下條信輔

サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 [著]下條信輔

■無意識の認知が社会のうねりを生む    コカ・コーラはあらかじめブランド名を知って飲むと脳のある部分が活動するのに、ペプシだとさほど反応しない。ペプシは脳科学的にもブランド戦略に失敗している——そんな衝撃の研究が発表………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年02月08日
[ジャンル]科学・生物 社会 新書

宇宙論入門 [著]佐藤勝彦著 

宇宙論入門 [著]佐藤勝彦著 

■宇宙はなぜ、こんななのか  宇宙の運命を牛耳る黒幕は文字通り暗黒の物質と暗黒のエネルギーらしい。世紀末に現れたこの見立ては観測にもとづく。「宇宙論は、今はっきりと、『論』から『学』となった」のだ。  論を観測で試す時………[もっと読む]

[評者]尾関章(本社論説副主幹)
[掲載]2009年02月08日
[ジャンル]科学・生物 新書

進学格差―深刻化する教育費負担 [著]小林雅之

進学格差―深刻化する教育費負担 [著]小林雅之

■無理する家計はもはや限界と警鐘    地味な本である。けれども、進学格差の拡大を防ぐための教育費負担の問題、特に授業料と奨学金のあり方について丁寧に実態をおさえ、国際比較の俎上(そじょう)に日本をあげて課題解決の方途………[もっと読む]

[評者]耳塚寛明(お茶の水女子大副学長・教育社会学)
[掲載]2009年02月01日
[ジャンル]教育 新書

子どもの貧困―日本の不公平を考える [著]阿部彩

子どもの貧困―日本の不公平を考える [著]阿部彩

■人生のスタートラインでの平等を    子どもの貧困をテーマにする本が少し前から出されるようになっているが、本書は日本におけるその現状や課題を、国際比較を含めた多様な視点から実証的かつ包括的な形で分析し、なされるべき対………[もっと読む]

[評者]広井良典(千葉大学教授)
[掲載]2009年02月01日
[ジャンル]社会 新書

民族とネイション―ナショナリズムという難問 [著]塩川伸明

民族とネイション―ナショナリズムという難問 [著]塩川伸明

■国民国家の実態見る視野の広さ光る    世界各地で民族紛争が火を噴き、日本でも依然として周辺諸国との対立の芽が残る中で、ナショナリズムへの関心は高いものがある。本書は国民国家とナショナリズム問題の入門書である。  国………[もっと読む]

[評者]赤澤史朗(立命館大学教授)
[掲載]2009年01月18日
[ジャンル]人文 新書

イスラーム世界の論じ方 [著]池内恵/国際正義の論理 [著]押村高

イスラーム世界の論じ方 [著]池内恵/国際正義の論理 [著]押村高

■異なる文明同士、対話を続けるには  アメリカではまもなく、新大統領の就任により、ジョージ・ブッシュ政権が終わりを迎える。ふりかえれば、現政権のこの8年間ほど、日本の言論界で反米の空気がもりあがった時期も、近年では珍し………[もっと読む]

[評者]苅部直(東京大学教授)
[掲載]2009年01月11日
[ジャンル]新書 国際

森の力―育む、癒す、地域をつくる [著]浜田久美子

森の力―育む、癒す、地域をつくる [著]浜田久美子

■人と自然、社会のあり方を展望    「元気」を与えてくれると同時に訴えてくるものの大きい本だ。私たちと森との関(かか)わりを、「育つ」「つながる」「生み出す」「ひき継ぐ」という四つの大きな視点から、各地の具体的な試み………[もっと読む]

[評者]広井良典(千葉大学教授)
[掲載]2009年01月11日
[ジャンル]社会 新書

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