社会

反東京オリンピック宣言 [編]小笠原博毅、山本敦久

反東京オリンピック宣言 [編]小笠原博毅、山本敦久

 大衆が台頭した19世紀のイギリスで、J・S・ミルは「世論の圧制」を打破するため、「人々が普通でないということこそむしろ望ましい」と述べた。だが同時に「今や敢(あ)えて奇矯ならんとする者が極めて稀(ま)れであるということ………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2016年11月20日
[ジャンル]政治 社会

限りなく完璧に近い人々―なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか? [著]マイケル・ブース

限りなく完璧に近い人々―なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか? [著]マイケル・ブース

■等身大の姿、皮肉も込めて描く  スウェーデンとデンマークに最近行ってきた。両国の社会保障は手厚いため、失業や老後の不安が原因で貯蓄する人は少ない。それゆえマイナス金利政策で預金金利が低下しても、日本のように高齢者の心………[もっと読む]

[評者]加藤出
[掲載]2016年11月20日
[ジャンル]政治 社会

ミズーラ―名門大学を揺るがしたレイプ事件と司法制度 [著]ジョン・クラカワー

ミズーラ―名門大学を揺るがしたレイプ事件と司法制度 [著]ジョン・クラカワー

■被害者に向けられる疑いの目  「レイプ神話」をご存知(ぞんじ)だろうか? レイプとは暗闇に潜んで相手を襲う変質者の性犯罪であり、相手の抵抗を押しきって振るわれる暴力である、というイメージを指す。これは大半のレイプの実………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2016年11月20日
[ジャンル]社会

黒い司法―黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う [著]ブライアン・スティーヴンソン

黒い司法―黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う [著]ブライアン・スティーヴンソン

■強権の理不尽さ、和解への希望  米国の社会には、暗黙の「おきて」があった。  白人が人種差別をあらわにすれば、信用を失う。  黒人が社会に怒りをぶちまければ、人生を失う。  大統領選でのトランプ氏の勝利で、白人の不文………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2016年11月13日
[ジャンル]政治 社会 国際

東京田園モダン―大正・昭和の郊外を歩く [著]三浦展

東京田園モダン―大正・昭和の郊外を歩く [著]三浦展

■発展する下町に社会改良への志  著者は都市の消費文化研究が専門。戦後の東京都市圏が西へ広がるなかで、「山の手」的生活様式も変化しつつ西遷してきた過程などを調べてきた。  本書ではそんな調査の時代と方角をがらりと変え、………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年11月13日
[ジャンル]経済 社会

丸刈りにされた女たち―「ドイツ兵の恋人」の戦後を辿る旅 [著]藤森晶子

丸刈りにされた女たち―「ドイツ兵の恋人」の戦後を辿る旅 [著]藤森晶子

 第2次世界大戦下、連合軍によりフランス各地が次々と解放される。その折、対独協力者のレッテルのもと、女性たちが頭髪を切られ、丸刈りにされて復讐(ふくしゅう)やリンチを受けた。約2万人に及んだという。  著者によるとこの丸………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2016年11月06日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

叫びの都市―寄せ場、釜ケ崎、流動的下層労働者 [著]原口剛

叫びの都市―寄せ場、釜ケ崎、流動的下層労働者 [著]原口剛

■「ドヤ街」という拠点も奪われて  大阪港の港湾労働に従事する沖仲仕たちの街、釜ケ崎。高度成長を裏から支えたこの空間に定位し、著者は矛盾に満ちた戦後日本の姿を浮き彫りにする。  港湾運送業の需要は、船の入港によって左右………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2016年10月30日
[ジャンル]社会

沖縄の乱―燃える癒しの島 [著]野里洋

沖縄の乱―燃える癒しの島 [著]野里洋

 沖縄はいま怒っている。米軍統治時代に移住し、長年沖縄を見つめてきた著者が、その理由をわかりやすく説く。普天間飛行場移設問題を核に、第2次大戦から現在までの状況を顧み、政治家や識者らの発言を分析、沖縄の経験をそれぞれ異な………[もっと読む]

[評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
[掲載]2016年10月30日
[ジャンル]政治 社会

外来種は本当に悪者か?新しい野生 THE NEW WILD [著]フレッド・ピアス [訳]藤井留美

外来種は本当に悪者か?新しい野生 THE NEW WILD [著]フレッド・ピアス [訳]藤井留美

■絶賛と否定、評価割れる話題作  すでに多くの書評が出て、ネット上でもなにかと話題の本である。評価は絶賛と全否定と、真っ二つに分かれている。ここではそれを踏まえて、論じたい。  本書の内容は以下の通りだ。自然保護運動で………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2016年10月23日
[ジャンル]科学・生物 社会

大学入試改革―海外と日本の現場から [著]読売新聞教育部

大学入試改革―海外と日本の現場から [著]読売新聞教育部

■投資を惜しまず多様な人材獲得  2020年度から小中高校で順次始まる次期学習指導要領の目玉は、「アクティブ・ラーニング(能動的学習)」だ。明治以来の詰め込み教育から脱却し、対話型の21世紀型学習に大転換する、画期的な………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2016年10月23日
[ジャンル]教育 社会

時代区分は本当に必要か?―連続性と不連続性を再考する [著]ジャック・ル=ゴフ

時代区分は本当に必要か?―連続性と不連続性を再考する [著]ジャック・ル=ゴフ

■中世とルネサンス、揺らぐ境界  先月久しぶりにフィレンツェを訪れ、ミケランジェロが設計した二つの小さな建築空間があまりに素晴らしく、合計5時間も観察した。イタリアのルネサンス期は革新的なデザインの方法論が創造された。………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年10月23日
[ジャンル]歴史 社会

死神の報復―レーガンとゴルバチョフの軍拡競争(上・下) [著]デイヴィッド・E・ホフマン

死神の報復―レーガンとゴルバチョフの軍拡競争(上・下) [著]デイヴィッド・E・ホフマン

 米ソ保有核弾頭が6万発に達した1985年。レーガンとゴルバチョフは初めて握手を交わし、増え過ぎた核の削減交渉を始める。  立場も思惑も異なる2人だがレイキャヴィク会談では核兵器廃絶まであと一歩に迫った。その後、ソ連邦は………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年10月23日
[ジャンル]政治 社会

唐牛伝―敗者の戦後漂流 [著]佐野眞一

唐牛伝―敗者の戦後漂流 [著]佐野眞一

■安保闘争を支えた情念の魅力  いまでは「全学連」という言葉は死語に近い。いくつもの書物や、たとえば、大島渚の映画「日本の夜と霧」で、全学連と六〇年安保闘争の姿を想像することはできる。けれど、それを実感しようと努力した………[もっと読む]

[評者]宮沢章夫(劇作家・演出家)
[掲載]2016年10月16日
[ジャンル]政治 社会

ルポ 貧困女子 [著]飯島裕子 貧困の現場から社会を変える [著]稲葉剛

ルポ 貧困女子 [著]飯島裕子 貧困の現場から社会を変える [著]稲葉剛

■弱者への無理解、改めるために  2カ月ほど前、経済的事情で進学を断念する女子高校生がNHKのニュースで取り上げられたとき、映っていた自室の所持品が安価ではないなどの理由で非難された。貧困を解説した本は十分存在するのに………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2016年10月16日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

シリコンバレーで起きている本当のこと [著]宮地ゆう

シリコンバレーで起きている本当のこと [著]宮地ゆう

 シリコンバレーを車で回ると、超有名IT企業の華やかな本社が続々と現れてくるのに誰しも圧倒される。しかし、本書は同地域の「影の面」に着目した。  時価総額世界1、2位の企業があるのに、彼らの税金逃れにより地元自治体は財政………[もっと読む]

[評者]加藤出
[掲載]2016年10月16日
[ジャンル]社会 国際

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