新書

演出家の仕事 [著]栗山民也

演出家の仕事 [著]栗山民也

■明晰に語りかける演劇の現在  「開かれた劇場」をめざして、新国立劇場の芸術監督を7年つとめた著者が、明晰(めいせき)な話し言葉で、演劇の現在について語りかける。  出発点は、まず聞くこと。「物言う術」より聞く耳をもつ………[もっと読む]

[評者]杉山正樹
[掲載]2007年12月09日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 新書

ネットカフェ難民―ドキュメント「最底辺生活」 [著]川崎昌平

ネットカフェ難民―ドキュメント「最底辺生活」 [著]川崎昌平

■1泊2千円で浮遊する若者  ネットカフェ難民には月最低9万円が必要で、そのうち6万が宿泊代と知って、思わず首を傾(かし)げた。わずか1畳の空間に1泊2千円かける彼らってなに?  お風呂なしで月3万とか4万で6畳の部屋………[もっと読む]

[評者]久田恵(ノンフィクション作家)
[掲載]2007年12月02日
[ジャンル]社会 新書

枢密院議長の日記 [著]佐野眞一 

枢密院議長の日記 [著]佐野眞一 

■「日記魔」に注がれた温かなまなざし  ここに長大な日記がある。執筆期間は大正8年から昭和19年までの26年間、分量は〈すべて翻刻すれば、おそらく分厚い本にして五十冊は超える〉——世界最大最長級の日記である。官僚として………[もっと読む]

[評者]重松清(作家)
[掲載]2007年11月25日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝 新書

老いてゆくアジア―繁栄の構図が変わるとき [著]大泉啓一郎

老いてゆくアジア―繁栄の構図が変わるとき [著]大泉啓一郎

■福祉が調わぬまま加速する少産化    アジアに若々しい成長社会のイメージを抱く一方、少子高齢化社会を日本や一部の成熟した先進国に固有の課題だとお考えの読者には、まず認識を改めていただかねばならない。05年のデータで、………[もっと読む]

[評者]山下範久(立命館大学教授)
[掲載]2007年11月18日
[ジャンル]医学・福祉 新書 国際

ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 [著]荻上チキ 

ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 [著]荻上チキ 

■暴走のメカニズムを解明  インターネットの企業や官庁、個人のホームページあるいはブログ(日記形式のサイト)に非難が集中し、ときには閉鎖にまで追い込まれる。ネットの世界では「炎上」と称されるこの現象は、なぜ起きるのか。………[もっと読む]

[評者]香山リカ(精神科医、立教大学教授)
[掲載]2007年11月04日
[ジャンル]IT・コンピューター 新書

「尊厳死」に尊厳はあるか―ある呼吸器外し事件から [著]中島みち

「尊厳死」に尊厳はあるか―ある呼吸器外し事件から [著]中島みち

■最後の一瞬まで手を尽くしてこそ  昨年春、富山県のある医師が7人の末期患者を「脳死状態」にあると判断し、人工呼吸器を外して死に至らしめる事件が明らかになった。  前年秋から、病院内で調査していた結果を発表したのだ。そ………[もっと読む]

[評者]小林良彰(慶應大学教授)
[掲載]2007年10月21日
[ジャンル]医学・福祉 ノンフィクション・評伝 新書

『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する [著]亀山郁夫

『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する [著]亀山郁夫

■少年たちの13年後を詳細に  3人兄弟とその父親の葛藤(かっとう)を描いた『カラマーゾフの兄弟』は、自由かパンか、個人か全体か、あるいは父殺しといった、現代にまで続く命題をいくつもかかえる大長編小説だ。ドストエフスキ………[もっと読む]

[評者]由里幸子
[掲載]2007年10月14日
[ジャンル]文芸 新書

外国人犯罪者 岩男壽美子著 受刑者らを調査、浮かび上がる実像

外国人犯罪者 岩男壽美子著 受刑者らを調査、浮かび上がる実像

 多文化共生といえば聞こえがよいが、その実態は和気藹々(あいあい)とした「きれいごと」の世界ばかりではない。現在、東京の留置場に収容されている3割が外国人であるというのが、悲しい現実である。  それでは、彼らはなぜ、犯………[もっと読む]

[評者]小林良彰(慶應大学教授)
[掲載]2007年09月09日
[ジャンル]社会 新書

ウナギ 地球環境を語る魚 井田徹治著 日本人の胃袋が荒らす資源

ウナギ 地球環境を語る魚 井田徹治著 日本人の胃袋が荒らす資源

 何か怪しいとは感じていた。子供のころは、仰ぎ見るご馳走(ちそう)だったウナギが、数年前からか、スーパーでも山積みされている。ウナギの生態から、流通、資源としての現状までを詳細にリポートした本書を読めば、その謎は解ける………[もっと読む]

[評者]四ノ原恒憲(朝日新聞記者)
[掲載]2007年09月09日
[ジャンル]科学・生物 新書 国際

年金問題の正しい考え方 盛山和夫著 制度への誤解、解き明かす

年金問題の正しい考え方 盛山和夫著 制度への誤解、解き明かす

 著者によれば、日本の年金には、政治家の未納や社保庁の無駄遣い、納付記録消失より、もっと根本的な構造的問題があるという。  その問題とは、年金の賦課方式でも少子高齢化でもなく、福祉元年と呼ばれた1973年の年金制度改正………[もっと読む]

[評者]小林良彰(慶應大学教授)
[掲載]2007年09月02日
[ジャンル]医学・福祉 社会 新書

民営化で誰が得をするのか・石井陽一著 市場原理とアメリカ医療・石川義弘著

民営化で誰が得をするのか・石井陽一著 市場原理とアメリカ医療・石川義弘著

 理念なき「改革」はどこに向かうのか  先の参院選で自民党が大敗した。小泉改革で進められた新自由主義改革が現実のものとなった結果、地域間格差や個人間格差に伴う不公平感が生じたことが、大敗の一因としてあげられる。そもそも………[もっと読む]

[評者]小林良彰(慶應大学教授)
[掲載]2007年08月19日
[ジャンル]政治 経済 新書

テレビニュースは終わらない 金平茂紀著 現場発、メディア改革の提言

テレビニュースは終わらない 金平茂紀著 現場発、メディア改革の提言

 いまの「メディア不信」の構造は、深刻である。そのようなメディア状況を糾弾する評論は数多いものの、著者が指摘するように、現役の報道人による論考は驚くほど少ない。いま、日本のメディアに求められているのは、抽象的なジャーナ………[もっと読む]

[評者]音好宏
[掲載]2007年08月19日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝 新書

働きすぎる若者たち 「自分探し」の果てに 阿部真大著

働きすぎる若者たち 「自分探し」の果てに 阿部真大著

 ケアワーカーの実態えぐる  「好きなことを仕事にしてしまった」がためにワーカホリック(仕事中毒)になっていくバイク便ライダーたちの姿を描いた『搾取される若者たち』で話題を集めた、新進気鋭の社会学者の2冊目の単著。今回………[もっと読む]

[評者]北田暁大(東京大学准教授)
[掲載]2007年07月01日
[ジャンル]社会 新書

国連の政治力学 北岡伸一著 冷静な視点と日本関与への熱い思い

国連の政治力学 北岡伸一著 冷静な視点と日本関与への熱い思い

 国連に対しては、「世界平和を願う人たちの集まり」という普遍的理想主義と「無力で役に立たない」というシニシズムの両方の見方がある。しかし、東京大教授から転出して国連代表部次席大使を務めた著者は、国連の現実と日本の国益を………[もっと読む]

[評者]小林良彰(慶應大学教授)
[掲載]2007年06月17日
[ジャンル]政治 新書 国際

紙芝居は楽しいぞ! 鈴木常勝著 子らと即興のやりとり再現

紙芝居は楽しいぞ! 鈴木常勝著 子らと即興のやりとり再現

 紙芝居は今では幼稚園などで先生が演じるもので、拍子木をたたいて子供たちを呼び集め街角で駄菓子を売りながら演じる、街頭紙芝居を思い浮かべる人は少ないだろう。著者は大阪で、今は数少ない街頭の紙芝居屋として活動し、紙芝居の………[もっと読む]

[評者]赤澤史朗(立命館大学教授)
[掲載]2007年06月10日
[ジャンル]人文 新書

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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