■娘の苦しみ含め、三代の大河小説 最近は嫁姑(しゅうとめ)よりも、実の母娘の関係の方が難しかったりするようだ。昨今話題の「墓守娘」についての本などを読むと、切実にそう思ってしまう。老後は息子より………[もっと読む]
[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2012年05月13日
■「昭和の父母」を問い直す娘 その権勢において、金力において、上昇と下降の劇的さにおいて、田中角栄は戦後最大の政治家だった。公私にわたって寄り添ったのが「淋(さび)しき越山会の女王」こと佐藤昭で………[もっと読む]
[評者]後藤正治(ノンフィクション作家)
[掲載]2012年04月29日
■楽観できない、もろいシステム 今やスーパーの食品売り場では世界中のあらゆる食材が手に入る。それを支えるのは大量生産・低価格化の流通をひたすら追求する食のサプライチェーンだ。だが筆者はこの食シス………[もっと読む]
[評者]原真人(本社編集委員)
[掲載]2012年05月13日
めくるめく編集者人生と言っていいだろう。「困難な、困難な、困難な道が君を呼んでいます」。武井昭夫からの手紙で著者は1952年、新日本文学会の事務局に入る。花田清輝編集長の解任を契機に辞め、平凡………[もっと読む]
[掲載]2012年05月13日
■北の高緯度地域「新しい中心」に 2050年の世界を予測している。「ニューノース」は、北極の変化がもたらす高緯度地域の繁栄のことだ。占いの本ではない。ユーモアにあふれた面白い本だが、実はコンピュ………[もっと読む]
[評者]田中優子(法政大学教授・近世比較文化)
[掲載]2012年05月06日
■別の鑑賞法でがぜん面白く 駅前や公園に立つ裸体彫刻を見るたびに「なぜこのようなものがここに?」と不思議に思っていた。申し訳ないが、全く芸術的感動が無いからである。しかし本書を読めば見方が変わる………[もっと読む]
[評者]田中優子(法政大学教授・近世比較文化)
[掲載]2012年05月13日
■対立の錯誤を明かす実験の書 第一次世界大戦の分析には多様な論点がある。20世紀の科学技術による悲惨な戦争、帝国解体に至るナショナリズムの勃興、各国間の領土をめぐる対立、米国の台頭、共産主義体制………[もっと読む]
[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2012年05月13日
■無邪気な知的好奇心と探究 数学オリンピックのように「理系」の国際大会があることは有名だが、北米で盛んな「サイエンスフェア」についてはあまり知られていないと思う。英語で「フェア」というと、家畜や………[もっと読む]
[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年05月13日
■ためらいが吹き込む新しい風 書店で本を見つけ、「おお久しぶり」と声が出そうになった。10年近く前、新進の民俗学者として大きな賞を受けたが、次作がとんと出なかった。ある日大学教員をやめ、郷里で介………[もっと読む]
[評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学)
[掲載]2012年04月01日
■過激さの背後にある承認欲求 在日コリアンに差別的なスローガンを浴びせかけ、過激な行動を繰り返す在特会(在日特権を許さない市民の会)。彼らがデモで叫ぶ罵声は、侮蔑の言葉で満ちている。安田はメンバ………[もっと読む]
■「国策民営」の構造と病理を抉る 本書を読み進みながら、まるで丸山真男の「軍国支配者の精神形態」(1949年)を読んでいるような錯覚に襲われた。例外状態によって照らし出される体制のデカダンスとい………[もっと読む]
[評者]姜尚中(東京大学教授・政治学、政治思想史)
[掲載]2012年05月13日
■過激さの背後にある承認欲求 在日コリアンに差別的なスローガンを浴びせかけ、過激な行動を繰り返す在特会(在日特権を許さない市民の会)。彼らがデモで叫ぶ罵声は、侮蔑の言葉で満ちている。安田はメンバ………[もっと読む]
■明治日本学徒の外見と内実解析 期せずして同時期に近代日本(特に明治)の青年学徒の外見(制服)とその内実(精神)を解析する書が刊行された。両書とも研究書ではあるが、しかし平石書は明治の青年男女の………[もっと読む]
[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2012年04月08日
■この一年を忘れずにおくために 「あの日」から今日で、ちょうど一年。 時代を画する大文字の日付「3・11」を再び迎えて、テレビも雑誌も一斉に震災特集を組んでいる。しかしあまりの情報過多で、被災の………[もっと読む]
[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2012年03月11日