ビジネス

サボる時間術 [著]理央周(りおう・めぐる)

2011年11月06日

■経営資源の時間を有効活用

 日本人はどういうわけか、「忙しい」ことに価値を置きたがる。スケジュール表が真っ白だと後ろめたく、「ヒマです」はタブー。朝から晩までバタバタと動き回ることを自慢にしている人もけっこういる。でも、仕事の本質は忙しさではなく、成果を上げているか否か。忙し病に陥って、本質を見失っている人たちに「予定を詰めるから結果が出ない。まずはサボる時間を確保しよう」と、逆からの発想を指南するのが本書だ。
 そのための二つの極意が「アポは入れない、手も動かさない」。著者はそうやって1週間に丸2日に相当する「サボり時間」を確保して、そこを「創造する仕事」に充てている。つまり、ここでいう“サボる”とは、ノンビリ行きましょうよ、という意味ではなく、「重要な経営資源としての時間」を、さらに有効に活用するための効率主義の別名のことなのである。
 実際、著者はファイロファックスの手帳、スマホと各種アプリ、iPad、モバイルパソコン、フルスペックのノートパソコンと最新ツールを使い分け、新しい店があれば、AランチとBランチの200円の差を考察したり、店の看板に感心したりと忙しい。真面目な私たちは、サボる時間術を実践すればするほどサボれなくなるという現代人の因業を生きている。
    ◇
 日経プレミアシリーズ・893円

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