わたしとSF

難波弘之(ミュージシャン、東京音楽大学教授) 体力・知力を使いきって読み続けます!

2013年01月30日

難波弘之さん

 小学生の頃は、もっぱら藤子不二雄や手塚治虫のマンガばかり読んでいた。昭和30年代、驚くべき事に手塚は、子供がわかろうがわかるまいがお構いなしの、タイム・パラドックスや先住民族への迫害をテーマにしたSFマンガを、少年週刊誌に書いていた。
 さらに、図書館にあったウエルズの「宇宙戦争」とポオの短編集に、まさに目から鱗の大衝撃を受け、僕はSFやミステリに夢中になる。
 中学生にして古本屋巡りを始め、「SFマガジン」を読み、「宇宙塵」同人となり、友人たちと同人誌を始め、大人のSFファンに混じって元祖おたくの一員となった。
 あの頃読んだヴォクトやブラッドベリやバラードの短編、レムの「ソラリス」やオールディスの「地球の長い午後」、それに日本SFの数々から受けた影響は、今でも僕の精神の大部分を占拠し続けている。
 最近のSFやミステリは難解で大部のものが多く、初老のミュージシャン(笑)にはいささか体力と知力を問われる読み物となっているが、獏さんに倣って言えば「死ぬまで読み続けます!」。
    ◇
 なんば・ひろゆき 1953年、東京生まれ。ミュージシャン、東京音楽大学教授。SFをテーマにしたライフワークのバンド SENSE OF WONDER のほか、様々なユニットで活動。CD、DVD、編著作多数。

関連記事

ページトップへ戻る