ビジネス

申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 [著]カレン・フェラン

2014年04月13日

■コンサルの頭と現場のズレ

 ビジネス書棚にはコンサル本が花盛り。「コア・コンピタンス」なり「プロセスリエンジニアリング」なりといった用語を知ると、自分がお利口になって「ベストプラクティス」に近づく気がするのだが、現実は泥臭くて、ちっとも論理的に動かない。おかしい……と思っていたら、こんな言葉に行き当たった。
 「みなさんの生活に無意味な用語や、妄想のプログラムや、誤解を招くモデルを氾濫(はんらん)させた、すべての経営コンサルタントを代表して、心から深くお詫(わ)びします」
 著者はアメリカで30年のキャリアを積む現役のコンサル。自身が踏んだ場数から、コンサルの頭と、実際の現場がいかにズレているか、ズバズバと痛快に指摘していく。いわく「『戦略計画』は何の役にも立たない」「『最適化プロセス』は机上の空論」「『人材開発プログラム』には絶対に参加するな」。
 コンサルとしての豊富な経験=失敗から著者が訴えるのは「職場から人間性を奪うのはやめるべきだ」という要諦(ようてい)。人間は機械ではない。それを数値化できると思い込むところに落とし穴がある。コンサルの役目とは、数字や理屈をもてあそぶことではなく、「健全な会社をつくり、その成長を維持すること」。うなずく人は多いだろう。
    ◇
 神崎朗子〈あきこ〉訳、大和書房・1728円

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