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カジノとIR。日本の未来を決めるのはどっちだっ!? [著]高城剛

2017年01月15日

■両者導入が再生のチャンスと力説

 論議を呼んでいる“カジノ解禁法”。著者は完全推進派だ。ラスベガスなど世界のカジノで「小VIP」としてならした経験から、カジノをエンジンとしたIR(統合型リゾート)の導入が、日本再生のラストチャンスと力説する。
 著者の定義では、カジノとIRは「似て非なるもの」。会議やエンターテインメントで世界中から観光客をひきつける施設がIRで、カジノは構成要素の一つ。カジノが生み出す巨費が、施設全体を回す金銭的担保、という関係性だ。
 著者がIR事業の理想モデルとするのは、「世界の成功例を上手に“いいとこ取り”」して、6年間で外国人観光客を57%増やしたシンガポールだ。その神髄は、「外国資本を導入し、外国人を楽しませ、自国民のカジノ入場は高額な入場料で規制する」というもの。つまり投資はよそのお金、ギャンブル依存もよその国民のリスクにして、自国をうるおしましょう、というもので、確かにアタマがよい。
 ただし、そこにある背徳性をバッシングされないためには、洗練を極めた戦略と遂行が必要になる。果たして、論理よりも情動がモノをいう日本のシステムの中で、そううまく行くじゃろか……村長の口調になってしまった。(清野由美=ジャーナリスト)

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