人間文庫(週刊朝日)

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人間文庫(週刊朝日)

文庫ばかりを取り上げた週刊朝日のコラム。筆者は温水ゆかりさん。

バックナンバー:2011年

ザ・ペニンシュラ・クエスチョン―朝鮮核半島の命運 [著]船橋洋一

ザ・ペニンシュラ・クエスチョン―朝鮮核半島の命運 [著]船橋洋一

■ブッシュvs.金正日 思惑乱れる北朝鮮  この大著で思った。脳にも処女地があると。読み慣れない外交・安全保障分野のノンフィクション。金正日の訃報を受けて読み始めたが、読了する頃にはヘロヘロ。でも、今読んでよかった。 ………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2012年02月10日

おひとりさまの老後 [著]上野千鶴子

おひとりさまの老後 [著]上野千鶴子

■戦略家にして繊細 ベストセラーはフェミ本  老後はみんな独居と、その心得を伝授する本書は、単行本で総計75万部を売り上げた。著者最大のベストセラーというだけでなく、フェミ本がこんなに売れたのも異例。え、老年学の本だろ………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2012年02月03日

或る男の断面 [著]宇野千代

或る男の断面 [著]宇野千代

■血糊の蒲団でセックス 宇野千代と東郷青児  宇野千代が自伝的小説『生きて行く私』を出したのは83年、86歳の時。ミリオンセラーになった。男性には文壇史、女性には“生き方”本、高齢の方々にはある種の長寿本として読まれた………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2012年01月27日

増補 遅読のすすめ [著]山村修

増補 遅読のすすめ [著]山村修

■何の必要で多読?ゆっくり読むことの充溢  賑やかな日刊ゲンダイ紙上で、そこだけ静かな井戸のようだった「狐」の書評欄。「狐」が油揚げの帽子を取り、山村修として最初で最後のご挨拶をしたのは逝去の年(06年)。この親本当時………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年12月30日

金子みすゞ ふたたび [著]今野勉

金子みすゞ ふたたび [著]今野勉

■謎の死に迫る 天才詩人みすゞの真実  著者は、金子みすゞのドキュメンタリー・ドラマで芸術選奨文部大臣賞を受賞(95年度)。その時、解きあぐねた謎に取り組む“宿題ノンフィクション”だ。  (1)執念の特定、(2)新事実………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年12月23日

秘境ブータン [著]中尾佐助

秘境ブータン [著]中尾佐助

 眼福だったブータンの国王夫妻。新婚旅行先に日本を選んで下さるなんて、嬉しいと同時に、なんて心あたたまる外交センスではないですか。戦後、そのブータン王室との縁を拓いたのがこの著者、中尾佐助氏(遺伝育種学、1993年没)。………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年12月16日

山本五十六 [著]半藤一利

山本五十六 [著]半藤一利

■清武氏へのエール 散らない五十六になれ  敗戦の夏、新潟県立長岡中学3年生だった著者は、講堂から先輩山本五十六の書の額が外されるのを寂寞の思いで見たという。初刊時の題名は『山本五十六の無念』。  山本は没落士族の家に………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年12月09日

交遊録 [著]吉田健一

交遊録 [著]吉田健一

■ラディカルな人間論 吉田健一のオーラを見る目  先週の本に、牧野伸顕が幼女の白洲正子に“うちにも文学の天才少年がいるんだよ”と相好を崩す場面がある。その天才がこの吉田健一。吉田は幼少時、母方の祖父の家で養育された。そ………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年12月02日

いまなぜ白洲正子なのか [著]川村二郎

いまなぜ白洲正子なのか [著]川村二郎

■まるで女侍!野蛮で優雅な白洲正子  著者は白洲正子を「怖いくらいに美しい」と書く。確かに虚飾の要なき骨格美人。生き方も背骨が通っていた。正子の晩年、親しく交わることのあった著者による評伝。  樺山伯爵家の令嬢に生まれ………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年11月25日

背後の足音 [著]ヘニング・マンケル [訳]柳沢由実子

背後の足音 [著]ヘニング・マンケル [訳]柳沢由実子

■まるで今の日本人!14年前の警察小説  地元の長老詩人が受賞した今年のノーベル文学賞。スウェーデン文学なら、こんな警察小説もいかがでしょう。シリーズ第七弾だが、本書の出来映えはまた格別。  夏至祭の仮装ピクニックを楽………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年11月18日

絶対貧困 世界リアル貧困学講義 [著]石井光太

絶対貧困 世界リアル貧困学講義 [著]石井光太

■青空の下でイチャイチャ さまざまな”貧困”  アジアやアフリカの貧困地帯に分け入る取材を続けている気鋭の書き手による「貧困学」14講。可哀想という単一の視座から離れ、貧困がその国の歴史や文化に組み込まれているモザイク………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年11月11日

ガロワ正伝 革命家にして数学者 [著]佐々木力

ガロワ正伝 革命家にして数学者 [著]佐々木力

■禁錮刑に童貞死! 悲憤のガロワ伝  ガロワとはガロワ理論で知られる仏の数学者(1811~32年)。わずかハタチで没した。生前は二度受験失敗したり数学論文を紛失されたりと超不遇。そんな夭折の天才の書き下ろし評伝だ。  ………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年11月04日

山歩きのオキテ─山小屋の主人が教える11章─ [著]工藤隆雄

山歩きのオキテ─山小屋の主人が教える11章─ [著]工藤隆雄

■危険は登山者の中に 中高年のマナー  小娘時代の話。山(丘?)に登る新入生歓迎会でコバヤシ先輩が言う。山には敬意を払うべし、正装が決まりだ。ってんで男性陣、登山口で一斉に蝶ネクタイ着用。しばらく信じ込んでた、男は山に………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年10月28日

東京震災記 [著]田山花袋

東京震災記 [著]田山花袋

■廃墟は自然のリズム 花袋の文明論  フトンのおじさんは温泉ばかりか震災もノンフィクションしていた。関東大震災直後、一斥候として市街地に飛び出して行った記録である。  花袋の家は当時郊外(郡)だった代々木。洋書が書籍流………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年10月21日

北朝鮮へのエクソダス―「帰国事業」の影をたどる [著]テッサ・モーリス・スズキ [訳]田代泰子

北朝鮮へのエクソダス―「帰国事業」の影をたどる [著]テッサ・モーリス・スズキ [訳]田代泰子

■白モーゼと黒モーゼ “約束の土地”の物語  エクソダス=モーゼ率いるユダヤの民が“約束の地”を目指した出エジプト。では、朝鮮半島の人々が地上の楽園を目指した帰国事業(第一陣は1959年)のモーゼ役は? この壮大な謎に………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年10月14日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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