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読書面に連載中。ササキバラ・ゴウさん、南信長さん、山脇麻生さんがリレー連載。

バックナンバー:2011年2010年2009年2008年2007年2006年

打ち切り漫画家(28歳)、パパになる。 [著]富士屋カツヒト

打ち切り漫画家(28歳)、パパになる。 [著]富士屋カツヒト

■実直な語り口に秘めた情熱  連載打ち切り決定直後に妻の妊娠を知った作者いわく、〈天国と地獄が同時にやってきた〉。まさにこの言葉どおりの上を下への日々を描く。  帯やカバーには〈パパ目線の育児エッセイ〉とあるが、まず描………[もっと読む]

[文]南信長(マンガ解説者) [掲載]2017年04月23日

ブーゲンビリア 小路啓之短編集 [作]小路啓之

ブーゲンビリア 小路啓之短編集 [作]小路啓之

■壊れた現実、何がマトモなのか  小路啓之(しょうじひろゆき)の仕事を振り返ると、ふとトリックスターという言葉が思い浮かぶ。まんがの世界で、今の社会の中で、道化の役回りを引き受けて演じるかのような、奇妙にねじれた切迫感………[もっと読む]

[文]ササキバラ・ゴウ(まんが編集者) [掲載]2017年04月16日

ウムヴェルト 五十嵐大介作品集 [作]五十嵐大介

ウムヴェルト 五十嵐大介作品集 [作]五十嵐大介

■現実と奇想を往還する短編集  ケンタウロスや人魚など半人半獣のキャラクターは昔からおなじみだが、本書の表題作の主人公は、なんとカエル少女。といっても、魔法でカエルにされたとかじゃない。彼女は遺伝子操作によって作られた………[もっと読む]

[文]南信長(マンガ解説者) [掲載]2017年04月09日

辺境の老騎士 バルド・ローエン(1) [原作]支援BIS [漫画]菊石森生

辺境の老騎士 バルド・ローエン(1) [原作]支援BIS [漫画]菊石森生

■知恵蓄えた年配者の味わい深い旅  枯れた風情の男性が倒木に腰かけ、彼方(かなた)を見つめる。落日が辺りを金色に染めあげ、彼を祝福しているかのようだ。そんな装画に惹(ひ)かれて手に取った。原作は小説投稿サイトで人気を博………[もっと読む]

[文]山脇麻生(ライター) [掲載]2017年04月02日

書店員 波山個間子(1) [作]黒谷知也

書店員 波山個間子(1) [作]黒谷知也

■人と本との関係、深く静かに見つめる  タイトルどおり、主人公は書店員でブックアドバイザーを務める女性。三度の飯より読書が好きで商品知識はバツグンながら、内省的な性格は接客向きとは言いがたい。  客に本の説明をしている………[もっと読む]

[文]南信長(マンガ解説者) [掲載]2017年03月19日

MATSUMOTO [作]LF・ボレ [画]フィリップ・ニクルー [訳]原正人

MATSUMOTO [作]LF・ボレ [画]フィリップ・ニクルー [訳]原正人

■おかしさに慣れた今、テロ事件の切実  表紙を見て居心地の悪さを感じた。この絵と題名。なぜ今? しかも翻訳書だ。違和感と、妙な胸さわぎがないまぜになり、引き寄せられるように手に取った。  物語の中心はオウム真理教の松本………[もっと読む]

[文]ササキバラ・ゴウ(まんが編集者) [掲載]2017年03月12日

雨天の盆栽(1) [作]つるかめ

雨天の盆栽(1) [作]つるかめ

■マニアックな世界で見える友情や個性  前例がなくはないものの、盆栽というテーマを選んだ勇気をまず讃(たた)えたい。  自分の気持ちを押し殺し友達に合わせることに汲々(きゅうきゅう)としていた女子高生・楓(かえで)が、………[もっと読む]

[文]南信長(マンガ解説者) [掲載]2017年03月05日

セブンティウイザン(1) [作]タイム涼介

セブンティウイザン(1) [作]タイム涼介

■授かった命が育む高齢夫婦の絆  トリッキーな設定ながら、投げかけてくるメッセージはど直球の作品だ。  定年退職を迎えた江月朝一はその日の帰宅後、妻・夕子から妊娠を告げられる。朝一が何かの病気と勘違いしているのでは?と………[もっと読む]

[文]山脇麻生(ライター) [掲載]2017年02月19日

将棋めし(1) [作]松本渚 [将棋監修]広瀬章人八段

将棋めし(1) [作]松本渚 [将棋監修]広瀬章人八段

■対局時の食事に注目、実在店も登場  多様化細分化の進む食マンガ界に、またひとつニッチな新作が現れた。題材は棋士の対局時の食事。確かに将棋記事にも誰が何を食べたか書いてあったりするが、そこを攻めてくるとは奇手である。 ………[もっと読む]

[文]南信長(マンガ解説者) [掲載]2017年02月12日

BEASTARS(1) [作]板垣巴留

BEASTARS(1) [作]板垣巴留

■動物の学園ドラマが映す人間社会  動物キャラによる学園ドラマだ。人間は登場しない。巨大なゾウから小さなネズミまで、雑多な動物たちの擬人化された世界が描かれる。  一見穏やかな生活ぶりだが、同居する彼らは草食動物と肉食………[もっと読む]

[文]ササキバラ・ゴウ(まんが編集者) [掲載]2017年02月05日

タイムスリップオタガール(1) [作]佐々木陽子

タイムスリップオタガール(1) [作]佐々木陽子

■中学生に戻り、三十路の会話力を発揮  気楽な子供の頃に戻りたい——なんて言う人がいるけれど、本当に戻ったら大変だ。特にオタクの場合どうなるかを描いたのが本作である。  30歳のオタク女子が同人誌即売会の帰りに線路に転………[もっと読む]

[文]南信長(マンガ解説者) [掲載]2017年01月22日

あさは、おはよう―大澄剛短編集 [作]大澄剛

あさは、おはよう―大澄剛短編集 [作]大澄剛

■いとおしく感じる普通の人々の営み  帯を外すと現れるカバーの少女の笑顔が印象的な本作は、人生のワンシーンを鮮やかに切り取った連作短編集だ。ここに登場する人々はいたって普通で、穏やかな時を過ごしている。しかし、いかに普………[もっと読む]

[文]山脇麻生(ライター) [掲載]2017年01月15日

あの日、世界の真ん中で [作]小鬼36℃

あの日、世界の真ん中で [作]小鬼36℃

■スタイリッシュな絵で味わう劇的青春  家が隣で幼なじみの茎太(けいた)と茎子(けいこ)は、憎まれ口ばかり叩(たた)き合う高校生カップルだ。全員が知り合いのような田舎町の〈狭くてクソみたいな世界〉に毒づく茎太だが、そこ………[もっと読む]

[文]南信長(マンガ解説者) [掲載]2017年01月08日

オリエンタルピアノ [著]ゼイナ・アビラシェド

オリエンタルピアノ [著]ゼイナ・アビラシェド

■具体と抽象を行き来、音楽感じさせる  今年後半は海外の傑作の翻訳出版が相次ぎ、新たな表現の可能性を切り開く意欲作も目についた。中でもリチャード・マグワイア『HERE ヒア』(国書刊行会)と並んで、特に強い印象を残した………[もっと読む]

[文]ササキバラ・ゴウ(まんが編集者) [掲載]2016年12月18日

結んで放して [作]山名沢湖

結んで放して [作]山名沢湖

■描くことに魅せられた同志たち  あくまでも推計にすぎないが、現役のプロ漫画家は約1千人、同人誌やウェブで作品を発表するアマチュア作家は数十万人とも言われる。それだけ多くの「マンガを描く人」がいるなかで、「描き続けるこ………[もっと読む]

[文]南信長(マンガ解説者) [掲載]2016年12月11日

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