ベストセラー解読(週刊朝日)

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ヒット作の秘密は何か? 今売れている本を分析した週刊朝日のコラム。永江朗さんと長薗安浩さんが交代で連載。

バックナンバー:2011年

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 [著]水野和夫

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 [著]水野和夫

■経済成長は終わった  アベノミクスでわかったのは、景気がよくなってもぼくらの幸福には直結しないということ。まあ、失業率の低下は喜ぼう。たとえ短期間の非正規雇用ばかりでも。ところが、大企業は儲けても給料を上げないし、休………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2017年06月13日

キリンの子―鳥居歌集 [著]鳥居

キリンの子―鳥居歌集 [著]鳥居

■光に包まれた季節  病室は豆腐のような静けさで割れない窓が一つだけある  危うい気配に満ちた静寂が見えてくるような一首だ。そんな作品からはじまる、今年の現代歌人協会賞を受賞した『キリンの子 鳥居歌集』。不穏な気分のま………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2017年06月06日

あの会社はこうして潰れた [著]帝国データバンク情報部・藤森徹

あの会社はこうして潰れた [著]帝国データバンク情報部・藤森徹

■共通点は信用喪失  ぼくも含めて、人は倒産話が好きだ。他人の不幸は蜜の味。いや、明日は我が身。滅びの歌が好きなのは『平家物語』の昔から。倒産話のBGMは、祇園精舎の鐘の声。  藤森徹『あの会社はこうして潰れた』が売れ………[もっと読む]

[掲載]2017年05月30日

「天皇機関説」事件 [著]山崎雅弘

「天皇機関説」事件 [著]山崎雅弘

■立憲主義が崩れた  昔から「歴史に学べ」とよく耳にしてきたが、その「歴史」に無知であれば当然、先人たちが遺した教訓は学べない。たとえば、戦前の治安維持法の実態をまったく知らない人は、国会で審議中の共謀罪法案が孕む危険………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2017年05月23日

ウニはすごい バッタもすごい [著]本川達雄

ウニはすごい バッタもすごい [著]本川達雄

■ナイス・ボディ!  暖かくなるとヤツらがやってくる。ゴキブリだ。すばしっこくてタフなヤツ。雑誌でひっぱたいたぐらいでは死なない。人類よりはるか前から地球にいて、人類滅亡後もヤツらは栄えているだろう。  本川達雄の『ウ………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2017年05月16日

勉強の哲学 来たるべきバカのために [著]千葉雅也

勉強の哲学 来たるべきバカのために [著]千葉雅也

勉強とは、自己破壊である  千葉雅也『勉強の哲学』は、こんな刺激的なフレーズではじまる。『動きすぎてはいけない』で注目された気鋭の哲学者は、自己啓発系勉強本にありがちな、現状の自分に効率よく新しい知識やスキルを付け加え………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2017年05月08日

新全訳古語辞典 [編]林巨樹・安藤千鶴子

新全訳古語辞典 [編]林巨樹・安藤千鶴子

現代語訳で覚える  こんな辞書に、高校生のころ出会っていたなら! 昨年の暮れに発売された『新全訳古語辞典』を読みながら、つくづくそう思う。  中年をすぎて初老にさしかかるころから、古典文学に親しむようになった。ときどき………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2017年04月25日

経済は地理から学べ! [著]宮路秀作

経済は地理から学べ! [著]宮路秀作

■土地と資源の争奪  『経済は地理から学べ!』を著した宮路秀作は予備校で絶大な人気を博している地理講師。〈地理とは「地球上の理」である〉という指針に則って現代世界の疑問を解き明かしていく授業は、現役の高校教師も参考にし………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2017年04月18日

文藝芸人

文藝芸人

■物語をつくる力  又吉直樹の長編小説第2作「劇場」は賛否両論のようだが、又吉ブームはまだまだ続く。よしもとと文藝春秋がコラボした文芸誌「文藝芸人」が登場した。ブームにあやかり、あわよくば第2の又吉探しということなのか………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2017年04月11日

魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く [著]奥野修司

魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く [著]奥野修司

■死者とともに生きる  今年の3月11日、私は奥野修司『魂でもいいから、そばにいて』を読んで過ごした。  この本は、ノンフィクション作家である奥野が3年半にわたって被災地に足を運び、遺族から聞いた16話の霊体験を春、夏………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2017年04月04日

裸足で逃げる―沖縄の夜の街の少女たち [著]上間陽子

裸足で逃げる―沖縄の夜の街の少女たち [著]上間陽子

■構造化された暴力  体調が悪いとき、痛みは弱い部分に出る。社会も同じだ。世の中の歪みは、もっとも弱い者にしわ寄せされる。  上間陽子『裸足で逃げる』は、沖縄のキャバクラで働く少女たちにインタビューしたノンフィクション………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2017年03月28日

応仁の乱 [著]呉座勇一

応仁の乱 [著]呉座勇一

■だらだらと続く大乱  小学校の教科書で紹介されていることもあってか、「応仁の乱」の知名度は高い。しかし、それがどのような戦乱だったのかと問われると、多くの日本人が口ごもる。室町後期に京都でおきた……戦国時代のきっかけ………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2017年03月21日

わたしの好きな仏さまめぐり [著]瀬戸内寂聴

わたしの好きな仏さまめぐり [著]瀬戸内寂聴

■寂聴さんの見仏旅行  京都や奈良の寺で、ひとり仏像をじっと見つめる若い女性をよく見かける。仏像ブームが続いているのだ。いとうせいこうとみうらじゅんによる仏像見学紀行『見仏記』が話題になったのが90年代なかばだから、か………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2017年03月14日

夫のちんぽが入らない [著]こだま

夫のちんぽが入らない [著]こだま

■過去も現状も客観視  本も雑誌もなるべく書店で購入する私だが、この本はネット通販で入手した。こだま著『夫のちんぽが入らない』。本に巻かれた帯には、〈衝撃の実話。絶望の果ての、揺るぎない希望〉とあった。  大学入学のた………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2017年03月07日

きずなと思いやりが日本をダメにする [著]長谷川眞理子、山岸俊男

きずなと思いやりが日本をダメにする [著]長谷川眞理子、山岸俊男

精神論は有害だ  心がけで背は伸びない。以前、養老孟司さんから聞いたことばだ。ぼくの座右の銘にしている。世の中、精神論は役に立たない。  長谷川眞理子と山岸俊男の『きずなと思いやりが日本をダメにする』を読んで、精神論は………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2017年02月28日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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