ひもとく

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読書面に連載。時事的なテーマを取り上げ、問題を深く読み解く本を紹介します。(2016年春開始)

カズオ・イシグロ 忘れてはならない記憶の物語 福岡伸一

カズオ・イシグロ 忘れてはならない記憶の物語 福岡伸一

 10月5日午後8時。トークショーをしている最中、フロアの参加者が教えてくれた。思わずガッツポーズ。カズオ・イシグロは、村上春樹よりも先にノーベル賞をとるかもしれない。そう予想していた私にとって今回の受賞はたいへん喜ばし………[もっと読む]

[文]福岡伸一 [掲載]2017年10月15日

大義なき解散・総選挙 内閣は「信託」に応えているか 齋藤純一

大義なき解散・総選挙 内閣は「信託」に応えているか 齋藤純一

 安倍内閣は、臨時国会の冒頭で衆議院を解散した。今回の解散は、野党の混乱に乗じて政権の存続をはかろうとする意図が見え透いている。  内閣(首相)の解散権には一切の制約がないかのように語られてきた。「首相の専権事項」や「伝………[もっと読む]

[文]齋藤純一 [掲載]2017年10月08日

日中国交回復45周年 関係の「漂流」正し相互理解を 天児慧

日中国交回復45周年 関係の「漂流」正し相互理解を 天児慧

 1972年9月の国交正常化以来、日中関係が問題なく推移した時期はなかった。戦争賠償、歴史認識(靖国参拝や教科書問題など)、台湾、尖閣諸島、安全保障などの問題が常に議論されてきた。しかし、20世紀末ごろまで両国関係は基本………[もっと読む]

[文]天児慧 [掲載]2017年10月01日

増えつづける本 場所ない、家計圧迫、それでも… 椹木野衣

増えつづける本 場所ない、家計圧迫、それでも… 椹木野衣

 いま、家の建て替えで仮住まいに溢(あふ)れた段ボール箱に囲まれながら思うのは、お父さん、あなたのことです。地元の小さな書店から毎週のように大きな本の包みが届くと、家族はみな呆(あき)れていましたよ。念願の二階建ての家………[もっと読む]

[文]椹木野衣 [掲載]2017年09月24日

「壁」を考える 分断の現場から想像力広げる 今福龍太

「壁」を考える 分断の現場から想像力広げる 今福龍太

 境界とは曖昧(あいまい)な存在である。それが「分断」する、といえば力にまかせた暴力的な装置に思えるが、「横断」する、といえば横にたち切るという意味よりは、むしろ異なった領域を超えてつながる、という創造的な意味になる。こ………[もっと読む]

[文]今福龍太 [掲載]2017年09月17日

部活動のこれから 「楽しみ」引き出す道を探る 荻上チキ

部活動のこれから 「楽しみ」引き出す道を探る 荻上チキ

 現在、社会のモードの問い直しが起きている。全体秩序と大量生産を重んじる近代初期のモードをだらだらと継続してきたことで、人々の個性にマッチしない制度が温存されてしまっている場面は多い。働き方問題もさることながら、教育現場………[もっと読む]

[文]荻上チキ [掲載]2017年09月10日

私たちの闘い 自分で動く:5 生活の向こうへ手を伸ばして 今日マチ子

私たちの闘い 自分で動く:5 生活の向こうへ手を伸ばして 今日マチ子

 ベランダの保存水の期限が切れているから、金曜のペットボトル回収日までに12本全部あけなくてはいけない。キャップをあけるたびに親指の絆創膏(ばんそうこう)がよれる。さっき、解凍しそこねたササミを切るときに怪我(けが)をし………[もっと読む]

[文]今日マチ子 [掲載]2017年09月03日

私たちの闘い 自分で動く:4 「わたしの言葉」をつかむ 温又柔

私たちの闘い 自分で動く:4 「わたしの言葉」をつかむ 温又柔

 深く影響を受けたとして真っ先に浮かぶ作家は、やはり李良枝(イヤンジ)だ。  ことばの杖を、目醒(めざ)めた瞬間に掴(つか)めるかどうか、試されているような気がする(略)アであれば、아(ア)、야(ヤ)、어(オ)、여(ヨ)………[もっと読む]

[文]温又柔 [掲載]2017年08月27日

私たちの闘い 自分で動く:3 女とか男とか縛られたくない 文月悠光

私たちの闘い 自分で動く:3 女とか男とか縛られたくない 文月悠光

 先日、知人の中年男性と会った際、ある女性の詩人について話題になった。  「まあ、あの人は旦那さんが弁護士だからね。安定してるんでしょう」。男性の発した一言により、私の頭の中に幾つもの「?」が浮上した。私はその人の作品に………[もっと読む]

[文]文月悠光 [掲載]2017年08月20日

私たちの闘い 自分で動く:2 70億分の1の声に耳を澄ます 七尾旅人

私たちの闘い 自分で動く:2 70億分の1の声に耳を澄ます 七尾旅人

 世の中の混乱がますほどに、マスメディア、また、SNS、ポップミュージックの詞に至るまで、大文字の言葉が飛び交うようになった。この傾向は、政治的スタンスや社会的階層によらず、さまざまな立場の人を覆っているように見える。不………[もっと読む]

[文]七尾旅人 [掲載]2017年08月13日

私たちの闘い 自分で動く:1 踊れ、あばれろ、汗ダラッダラ 栗原康

私たちの闘い 自分で動く:1 踊れ、あばれろ、汗ダラッダラ 栗原康

 ドンドンバシバシ、ピーヒョロロ。盆踊りの季節がやってきた。音につられてのぞきにいけば、ジイさんもバアさんもギャルもサラリーマンも、みんな汗ダラッダラ、我を忘れておどってる。いつもイバってるやつだって、頭はガクガク、手足………[もっと読む]

[文]栗原康 [掲載]2017年08月06日

政治家の言葉:下 特別対談 保阪正康さん、斎藤美奈子さん

政治家の言葉:下 特別対談 保阪正康さん、斎藤美奈子さん

 前週に続いて、本紙書評委員の保阪正康さんと斎藤美奈子さんが、先人の本を手がかりに政治家について語りあいます。 ■保守は経験重視  ——失言や暴言ではなく、名言も聞きたいものです。  保阪 佐藤栄作内閣で法務大臣を務め、………[もっと読む]

[文]吉村千彰(読書編集長) [掲載]2017年07月30日

政治家の言葉:上 特別対談 保阪正康さん、斎藤美奈子さん

政治家の言葉:上 特別対談 保阪正康さん、斎藤美奈子さん

 自民党の政治家による暴言・失言が相次いでいる。安倍晋三首相自身の言葉の軽さを指摘する声もあり、内閣支持率も落ちてきた。「政治家の言葉」の重みはどこへ……。本紙書評委員の保阪正康さんと斎藤美奈子さんが政治家の本を引きなが………[もっと読む]

[文]吉村千彰(読書編集長) [掲載]2017年07月23日

バブル経済 狂乱を問い直す、新視点も 原真人

バブル経済 狂乱を問い直す、新視点も 原真人

 「ゆとりでしょ? そう言うあなたは バブルでしょ?」  今年30回目を数えるサラリーマン川柳コンクール(第一生命保険)で、「バブル」という言葉が盛りこまれた川柳がファン投票で初めて1位に選ばれた。  1980年代後半か………[もっと読む]

[文]原真人(本社編集委員) [掲載]2017年07月16日

マインドフルネス瞑想 覚めた意識で「気づき」を重視 越川房子

マインドフルネス瞑想 覚めた意識で「気づき」を重視 越川房子

 最近、マスメディアで「マインドフルネス瞑想(めいそう)」という言葉を目にすることが増えてきた。約200カ国に2200万人の読者がいるという米誌タイムで2014年2月に「マインドフル革命」という特集が組まれ、その後を追う………[もっと読む]

[文]越川房子(早稲田大学文学学術院教授) [掲載]2017年07月09日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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