ひもとく

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読書面に連載。時事的なテーマを取り上げ、問題を深く読み解く本を紹介します。(2016年春開始)

文化財と学芸員 公開(観光)と保存の両立へ 宮代栄一

文化財と学芸員 公開(観光)と保存の両立へ 宮代栄一

 「一番がんなのは学芸員。連中を一掃しないと」。文化財観光と関連して、山本幸三地方創生相が放ったこんな発言が大きな波紋を呼び、すぐに撤回されたのは4月中旬。背景には古い建造物の利用のあり方をめぐる問題があったとされるが、………[もっと読む]

[文]宮代栄一(朝日新聞編集委員) [掲載]2017年07月02日

築地市場の価値 人間と自然が共存する聖域 中沢新一

築地市場の価値 人間と自然が共存する聖域 中沢新一

 東京の真ん中に、日本文化の宝物のような場所がある。築地市場である。そこには、400年もの歴史をもつ、海洋民族日本人の食文化に関わる暗黙の知恵が、ぎっしりと集積されている。築地市場はたんなる市場であることを超えて、世界に………[もっと読む]

[文]中沢新一(文化人類学者) [掲載]2017年06月25日

沖縄の経験 監視と制裁、他人事ではない 鳥山淳

沖縄の経験 監視と制裁、他人事ではない 鳥山淳

 沖縄戦から72年、沖縄の本土復帰から45年が経過した。長年にわたる不条理に満ちた経験は、一方ではいまなお継続中であると同時に、他方では月日の経過とともに生じる希薄化の渦中にある。それをどのような経験として表現し、受け継………[もっと読む]

[文]鳥山淳(沖縄国際大学教授) [掲載]2017年06月18日

「共謀罪」 監視拡大、民主主義の危機 高山佳奈子

「共謀罪」 監視拡大、民主主義の危機 高山佳奈子

 5月23日に衆議院を通過した組織的犯罪処罰法改正案は、治安維持法下の捜査がすべて適法だとする法相の答弁、参議院でも法相の事実上の答弁拒否や首相による法相の発言阻止などの異常事態に遭っている。  法案の内容や審議過程に対………[もっと読む]

[文]高山佳奈子(京都大学教授 刑法) [掲載]2017年06月11日

宇宙と生命 切り開かれる地球外の可能性 川端裕人

宇宙と生命 切り開かれる地球外の可能性 川端裕人

 アメリカ航空宇宙局NASAは、しばしば「重大発表」を事前にアナウンスして記者会見を開く。今年になってからも2回行われた。  1度目(2月)は、地球からおよそ39光年離れたトラピスト1という恒星が、惑星を七つ持ち、そのう………[もっと読む]

[文]川端裕人(作家) [掲載]2017年06月04日

競馬の魅力 熱狂と諦観、あわせもつ匂い 亀和田武

競馬の魅力 熱狂と諦観、あわせもつ匂い 亀和田武

 競馬の魅力とは何か。日本ダービー(東京優駿〈ゆうしゅん〉)が近づくと、そのことに思いを馳(は)せる。昨年のダービー当日、東京競馬場は約14万人の観客であふれた。この日だけは、馬券の種類や買い方も知らない若者が主役だ。 ………[もっと読む]

[文]亀和田武(作家) [掲載]2017年05月28日

道徳教育 非論理の押しつけ、抗う道を 木村草太

道徳教育 非論理の押しつけ、抗う道を 木村草太

 「道徳は大事ですか」と聞かれて、否定する人はいないだろう。しかし、具体的な場面において、何が真に道徳的行動なのかと考えると、道徳とは何なのかがたちまちわからなくなる。  例えば、「我慢が大事です」、「目上の人を尊重しま………[もっと読む]

[文]木村草太(首都大学東京教授 憲法学) [掲載]2017年05月14日

南方熊楠、生誕150周年 日本に実在した「知の妖怪」 荒俣宏

南方熊楠、生誕150周年 日本に実在した「知の妖怪」 荒俣宏

 最近、「ミナカタクマグスとかいう人は、なんでもエコロジーを最初に唱えたお方らしいが、この熊楠さんとはどんな人?」と興味をもつ読者が多くなった。  実際、南方熊楠の学問的業績は、あまりに広大すぎて偉さの度合いがよくわから………[もっと読む]

[文]荒俣宏 [掲載]2017年05月07日

憲法施行70年 世代を越えて繋がる思想水脈 山室信一

憲法施行70年 世代を越えて繋がる思想水脈 山室信一

 70年前、憲法施行にあたって憲法普及会は「われわれは平和の旗をかかげて、民主主義のいしずえの上に、文化の香り高い祖国を築きあげ」ると誓う『新しい憲法 明るい生活』を全国の家庭に配布した。  その初志がいかなる変転をたど………[もっと読む]

[文]山室信一 [掲載]2017年04月30日

林京子の文学 「核」の恐怖と破壊、そして希望 富岡幸一郎

林京子の文学 「核」の恐怖と破壊、そして希望 富岡幸一郎

 林京子さんの訃報(ふほう)に接し、2006年の6月に神奈川県逗子市の自宅でインタビューした時のことを印象深く思い起こした。私が編集長をしている「表現者」というオピニオン誌で「核」の問題を特集することになり、前年に全8巻………[もっと読む]

[文]富岡幸一郎 [掲載]2017年04月23日

番外編 読書は必要? あなたの「世界」を変えるかも 穂村弘

番外編 読書は必要? あなたの「世界」を変えるかも 穂村弘

 「読書はしないといけないの?」。こんな読者の投稿が本紙「声」欄に掲載されました。そもそも読書とは? そして言葉とは? 歌人の穂村弘さんが考えを寄せてくれました。     ◇  知り合いの青年に「本は読まないの?」と尋ね………[もっと読む]

[文]穂村弘(歌人) [掲載]2017年04月16日

旅立ちの季節 新生活、誰もが迷子になる頃 上田岳弘

旅立ちの季節 新生活、誰もが迷子になる頃 上田岳弘

 「夢よ叶(かな)え」とばかりに追ってきたことが現実になれば、それは自分の人生に課せられた責任となってのしかかる。シンパシーで繋(つな)がっていると思っていた人とは、根っからの誤解で惹(ひ)かれあっていたのだと気づく。ま………[もっと読む]

[掲載]2017年04月09日

リーダー論 透徹した歴史観と責任感と 出口治明

リーダー論 透徹した歴史観と責任感と 出口治明

 いつの世であれ、リーダー論の需要は多い。ほとんど全ての仕事がチームでなされる以上、リーダーシップが必要不可欠になるからだ。ビジネス書のコーナーに行けば類書がうずたかく積まれているが、本当に役立つのはリアルな世界を生き抜………[もっと読む]

[文]出口治明(ライフネット生命保険会長) [掲載]2017年04月02日

移住 リスクも考え、豊かさを得る 内澤旬子

移住 リスクも考え、豊かさを得る 内澤旬子

 春は、異動や入学のシーズン。引っ越してゆく家族や隣人を見送った人の中には、「自分もどこかで新しい暮らしを始められたら」と思う人もいるだろう。  最近、地方移住に関する書籍がブームと言って良いほど数多く出版されている。 ………[もっと読む]

[文]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2017年03月26日

ジャズレコード100年 表現への衝動、言葉にも波及 奥泉光

ジャズレコード100年 表現への衝動、言葉にも波及 奥泉光

 自分はジャズが好きで、聴くだけでなく、ときどきフルート抱えて演奏などもしているのだけれど、自分がジャズを聴きだしたのは高校生だった一九七〇年代初頭、レコードは高価だったからそうは買えず、だから聴くのはジャズ喫茶およびF………[もっと読む]

[文]奥泉光(作家) [掲載]2017年03月19日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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