売れてる本

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読書面に連載中。書店で売れている本、話題の本を、市川真人さん、武田砂鉄さん、佐々木俊尚さん、速水健朗さん、山口文憲さん、阿部嘉昭さん、瀧本哲史さんたちが取り上げ、評しています。

バックナンバー:2011年2010年2009年2008年2007年2006年

夜行 [著]森見登美彦

夜行 [著]森見登美彦

■失踪した仲間が導く異世界  森見登美彦は『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』で知った。故意に古めかしい常套(じょうとう)文をもちい、重々しいかと思いきやそれが反転、小説世界がスピーディーに炸裂(さくれつ)してゆく。て………[もっと読む]

[文]阿部嘉昭(評論家・北海道大学准教授) [掲載]2017年03月05日

キャスターという仕事 [著]国谷裕子

キャスターという仕事 [著]国谷裕子

■「クロ現」の23年を自己検証  NHK「クローズアップ現代」が打ち切りになり、国谷裕子(くにやひろこ)キャスターの顔がテレビから消えたのは昨年の3月だった。  折からアメリカは大統領選のさなか。その8カ月後には、ヒラ………[もっと読む]

[文]山口文憲(エッセイスト) [掲載]2017年02月26日

トヨトミの野望―小説・巨大自動車企業 [著]梶山三郎

トヨトミの野望―小説・巨大自動車企業 [著]梶山三郎

■情報と娯楽を両立させる奇書  ノンフィクションのようで実は全くのフィクション。以前紹介した『プライベートバンカー』とは正反対の本だ。  架空の日本の自動車会社を舞台に、国内のみならず米国でも次々と起こる危機とそこから………[もっと読む]

[文]瀧本哲史(京都大学客員准教授) [掲載]2017年02月19日

応仁の乱 [著]呉座勇一

応仁の乱 [著]呉座勇一

■日本史上最も重要な大混乱  応仁の乱は、日本史上最も重要な出来事かもしれない。少なくとも東洋史学の泰斗、内藤湖南はそう言っていた。現在の日本につながる歴史、「我々の身体骨肉に直接触れた歴史」はこのときから始まった、と………[もっと読む]

[文]大澤真幸(社会学者) [掲載]2017年02月12日

カラスの教科書 [著]松原始

カラスの教科書 [著]松原始

■むしろ人間を怖がっている  「カラス なぜ鳴くの カラスの勝手でしょ」との替え歌があるが、カラス側に立てば、そうやってネガティブキャンペーンを続ける人間こそ勝手だ。  「何もしていないのに急に」襲ってくるイメージを持………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2017年02月05日

そして生活はつづく [著]星野源

そして生活はつづく [著]星野源

■コンプレックスを引きずって  顔がいいわけではないし歌唱力も微妙なのになぜ人気者? そう思っていたが、昨年末の紅白歌合戦を観(み)て転じた。「こんばんは星野源です」と歌い出す。紅白出場歌手の顔と名前くらい誰でも知って………[もっと読む]

[文]速水健朗(コラムニスト) [掲載]2017年01月29日

日本人の9割が知らない遺伝の真実 [著]安藤寿康

日本人の9割が知らない遺伝の真実 [著]安藤寿康

■冷静な観察と温かな対処示す  個人的な話で恐縮だが、空間把握が絶望的に下手だ。何度通った道でも向きが違えばまるでわからぬ。俯瞰(ふかん)的な方角の把握や動画的な空間の記憶ができる人もいようが、私のそれは静止画像の連続………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2017年01月22日

山怪―山人が語る不思議な話 [著]田中康弘

山怪―山人が語る不思議な話 [著]田中康弘

■マタギの奇妙な体験に導かれ  巻頭のエピグラム風の一文によると〈日本の山には何かがいる〉。〈誰もが存在を認めているが、それが何かは誰にも分からない〉ものがいるらしい。  写真家として全国の山村を歩くこと二十数年。マタ………[もっと読む]

[文]山口文憲(エッセイスト) [掲載]2017年01月15日

ハリネズミの願い [著]トーン・テレヘン [訳]長山さき

ハリネズミの願い [著]トーン・テレヘン [訳]長山さき

■人づきあいをそっと後押し  日本ではあまり知られていないオランダの作家。過去に翻訳された2冊は、某通販サイトに高値で出品されている。ちょっと手が出ない、遠い本だ。  そんなわけで『ハリネズミの願い』が初対面の人が大半………[もっと読む]

[文]最相葉月(ノンフィクションライター) [掲載]2017年01月08日

ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン(上・下) [著]ピーター・トライアス [訳]中原尚哉

ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン(上・下) [著]ピーター・トライアス [訳]中原尚哉

■肉感ちりばめた歴史改変SF  第2次大戦で枢軸国が勝利、戦後、米国東部をナチスドイツが、西部を大日本帝国が統治したら——という歴史改変SF。踏襲されているのはP・K・ディックの同設定の傑作『高い城の男』だが、現在のJ………[もっと読む]

[文]阿部嘉昭(評論家・北海道大学准教授) [掲載]2016年12月25日

人口と日本経済―長寿、イノベーション、経済成長 [著]吉川洋

人口と日本経済―長寿、イノベーション、経済成長 [著]吉川洋

■生産性伸ばす革新は可能か  人口が減っていく日本の未来は暗いと、日本人は漠然と不安に感じている。そういう論を明確に否定した本書は、硬めの経済学の本であるにもかかわらずベストセラーになっている。「日本の衰退は必然? 経………[もっと読む]

[文]佐々木俊尚(ジャーナリスト) [掲載]2016年12月18日

LIFE SHIFT(ライフ・シフト) [著]リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット [著]池村千秋

LIFE SHIFT(ライフ・シフト) [著]リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット [著]池村千秋

■「人生100年」のモデル示す  年末になると今年を振り返る企画が増える。2016年のキーワードは「生き方、働き方の再構築」かもしれない。働き方改革、副業の推奨、過労自殺、トランプ大統領誕生の背景にある中産階級の没落、………[もっと読む]

[文]瀧本哲史(京都大学客員准教授) [掲載]2016年12月11日

罪の声 [著]塩田武士

罪の声 [著]塩田武士

■15年温めた「グリ森」への思い  昭和最大の未解決事件「グリコ・森永事件」をモデルにした小説だと聞き、既に検証本や番組がいくらでも積もった題材に改めて首を突っ込んでいくリスクを感じつつ読み始めたのだが、そんな懸念はた………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2016年12月04日

ポケットマスターピース01 カフカ [編]多和田葉子

ポケットマスターピース01 カフカ [編]多和田葉子

■時間が主題の“今”の小説  光文社の古典新訳文庫が話題を呼んで、亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』が百万部を数えたり、『星の王子さま』が倉橋由美子や池澤夏樹らの訳で各社から続々刊行されたり——世界文学の隆盛から時も流れ………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2016年11月27日

心が折れる職場 [著]見波利幸

心が折れる職場 [著]見波利幸

■リスク回避へ、事例に説得力  その昔は神経衰弱だった。それがある時期からノイローゼになる。いまではそれをメンタル不調と呼んで「心が折れる」と文学的ないい回しもする。  では心が折れる職場とはどういう職場なのか。時代錯………[もっと読む]

[文]山口文憲(エッセイスト) [掲載]2016年11月20日

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