人間文庫(週刊朝日)

人間文庫(週刊朝日)

人間文庫(週刊朝日)

文庫ばかりを取り上げた週刊朝日のコラム。筆者は温水ゆかりさん。

バックナンバー:2011年

友情―ある半チョッパリとの四十五年 [著]西部邁

友情―ある半チョッパリとの四十五年 [著]西部邁

■正論には情があり 学者と極道の友情譚  友情の定義は、以前紹介したように“友が車に死体を積んでやって来た時、何も聞かずに埋めるのを手伝う”を至高とするが、本当にできるだろうか。札幌の公立中学で出会い(4年後輩が山口二………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年06月24日

憚りながら [著]後藤忠政(得度名・忠叡)

憚りながら [著]後藤忠政(得度名・忠叡)

■復興会議に必要では? 元組長の突破力  昨年の今頃増刷を重ねていた単行本がもう文庫に。富士宮のチンピラから山口組直参となり、武闘派、経済ヤクザとして名を馳せた元後藤組組長の回顧談だ(08年引退)。  祖父は後藤新平や………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年06月17日

10歳の放浪記 [著]上條さなえ

10歳の放浪記 [著]上條さなえ

■10歳でパチンコ! 児童文学者の自叙伝  芸人なら自分の境遇をネタにできるが、一般にはハードルが高い。惨めさ、辛さを客観的に語るには、主観(=親)の死を待たなければならないからだ。著者は1950年生まれ。小学校教員を………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年06月10日

みにくいあひる [著]谷村志穂

みにくいあひる [著]谷村志穂

■この国のトラウマ世代? バブルの娘たち  作家にはそれぞれ“敗戦処理”とも言うべき一作がありそうだ。この短編集はバブルを謳歌した女たちの魂鎮めをする作。失礼ながら著者がこんな書き巧者だったとは。グイッと読ませる。  ………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年06月03日

マウントドレイゴ卿/パーティの前に [著]モーム

マウントドレイゴ卿/パーティの前に [著]モーム

■スパイ&貯蓄家 モームの愉快な俗物性  昔、田舎の受験校では高二から過去問責めだった。英文和訳でよく見たなあ、ラッセルとモームの名前。  本書は短篇集。傲岸不遜な大臣が若手議員に自分の下品な悪夢を知られているという妄………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年05月27日

ラジオにもほどがある [著]藤井青銅

ラジオにもほどがある [著]藤井青銅

■復権の時!ラジオ人の俊敏性  計画停電にあった人曰く、夕方までにフロ・メシをこなし、日が暮れたら布団に潜り込んでラジオ。悪くなかった、と。なるほど布団は洞穴の火、ラジオは炉端のお喋り。これって原点かもしれない。  著………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年05月20日

言論自滅列島 [著]斎藤貴男、鈴木邦男、森達也

言論自滅列島 [著]斎藤貴男、鈴木邦男、森達也

■思わず吹き出す鈴木邦男の隠し球  面白いなあ、男の井戸端会議は。井戸端会議が古すぎるなら、女子会にちなんで「男子会」でもいいけど。  少子化、愛国心、天皇制、監視社会、メディア、世襲議員、ゆとり教育などが俎上にのぼる………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年05月13日

死という鏡―この30年の日本文芸を読む [著]三輪太郎

死という鏡―この30年の日本文芸を読む [著]三輪太郎

■歴史感覚がいい いきなり登場の評論家  文芸評論なのに文庫初出、コラム形式で「ですます」調なのも読みやすい。  著者(62年生まれ)は冒頭でこう書く。敗戦後、死はおぞましいものとして闇に追いやられた。戦後世代とは、有………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年04月29日

サバンナの宝箱―獣の女医のどたばたアフリカン・ライフ! [著]滝田明日香

サバンナの宝箱―獣の女医のどたばたアフリカン・ライフ! [著]滝田明日香

■ウンコにも親しむ女獣医の胆力  テレビを見ていると、トラック野郎、自転車修理、炊き出し、薬剤師、看護師、語学の達人など世の中にはたくさんの職種や特技(体力を含む)があるのに、自分は猫の手にも孫の手にも負けると落ち込む………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年04月22日

名張毒ブドウ酒殺人事件―六人目の犠牲者 [著]江川紹子

名張毒ブドウ酒殺人事件―六人目の犠牲者 [著]江川紹子

■田舎じみた事件 死刑囚は85歳  子供はみんな恐怖譚好きだが、私のそれは冤罪事件だった。それらには何か田舎じみたものが貼り付いていて、窒息しそうだった。奈良県と三重県にまたがる小さな村で起きたこの事件もその一つ。昨年………[もっと読む]

[文]温水ゆかり [掲載]2011年04月15日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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