売れてる本

売れてる本

売れてる本

読書面に連載中。書店で売れている本、話題の本を、市川真人さん、武田砂鉄さん、佐々木俊尚さん、速水健朗さん、山口文憲さん、阿部嘉昭さん、瀧本哲史さんたちが取り上げ、評しています。

バックナンバー:2011年2010年2009年2008年2007年2006年

山怪―山人が語る不思議な話 [著]田中康弘

山怪―山人が語る不思議な話 [著]田中康弘

■マタギの奇妙な体験に導かれ  巻頭のエピグラム風の一文によると〈日本の山には何かがいる〉。〈誰もが存在を認めているが、それが何かは誰にも分からない〉ものがいるらしい。  写真家として全国の山村を歩くこと二十数年。マタ………[もっと読む]

[文]山口文憲(エッセイスト) [掲載]2017年01月15日

ハリネズミの願い [著]トーン・テレヘン [訳]長山さき

ハリネズミの願い [著]トーン・テレヘン [訳]長山さき

■人づきあいをそっと後押し  日本ではあまり知られていないオランダの作家。過去に翻訳された2冊は、某通販サイトに高値で出品されている。ちょっと手が出ない、遠い本だ。  そんなわけで『ハリネズミの願い』が初対面の人が大半………[もっと読む]

[文]最相葉月(ノンフィクションライター) [掲載]2017年01月08日

ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン(上・下) [著]ピーター・トライアス [訳]中原尚哉

ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン(上・下) [著]ピーター・トライアス [訳]中原尚哉

■肉感ちりばめた歴史改変SF  第2次大戦で枢軸国が勝利、戦後、米国東部をナチスドイツが、西部を大日本帝国が統治したら——という歴史改変SF。踏襲されているのはP・K・ディックの同設定の傑作『高い城の男』だが、現在のJ………[もっと読む]

[文]阿部嘉昭(評論家・北海道大学准教授) [掲載]2016年12月25日

人口と日本経済―長寿、イノベーション、経済成長 [著]吉川洋

人口と日本経済―長寿、イノベーション、経済成長 [著]吉川洋

■生産性伸ばす革新は可能か  人口が減っていく日本の未来は暗いと、日本人は漠然と不安に感じている。そういう論を明確に否定した本書は、硬めの経済学の本であるにもかかわらずベストセラーになっている。「日本の衰退は必然? 経………[もっと読む]

[文]佐々木俊尚(ジャーナリスト) [掲載]2016年12月18日

LIFE SHIFT(ライフ・シフト) [著]リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット [著]池村千秋

LIFE SHIFT(ライフ・シフト) [著]リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット [著]池村千秋

■「人生100年」のモデル示す  年末になると今年を振り返る企画が増える。2016年のキーワードは「生き方、働き方の再構築」かもしれない。働き方改革、副業の推奨、過労自殺、トランプ大統領誕生の背景にある中産階級の没落、………[もっと読む]

[文]瀧本哲史(京都大学客員准教授) [掲載]2016年12月11日

罪の声 [著]塩田武士

罪の声 [著]塩田武士

■15年温めた「グリ森」への思い  昭和最大の未解決事件「グリコ・森永事件」をモデルにした小説だと聞き、既に検証本や番組がいくらでも積もった題材に改めて首を突っ込んでいくリスクを感じつつ読み始めたのだが、そんな懸念はた………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2016年12月04日

ポケットマスターピース01 カフカ [編]多和田葉子

ポケットマスターピース01 カフカ [編]多和田葉子

■時間が主題の“今”の小説  光文社の古典新訳文庫が話題を呼んで、亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』が百万部を数えたり、『星の王子さま』が倉橋由美子や池澤夏樹らの訳で各社から続々刊行されたり——世界文学の隆盛から時も流れ………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2016年11月27日

心が折れる職場 [著]見波利幸

心が折れる職場 [著]見波利幸

■リスク回避へ、事例に説得力  その昔は神経衰弱だった。それがある時期からノイローゼになる。いまではそれをメンタル不調と呼んで「心が折れる」と文学的ないい回しもする。  では心が折れる職場とはどういう職場なのか。時代錯………[もっと読む]

[文]山口文憲(エッセイスト) [掲載]2016年11月20日

大本営発表―改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 [著]辻田真佐憲

大本営発表―改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 [著]辻田真佐憲

■従順なマスコミでいいのか  昨年来、頻繁に見聞きするようになった「政治的中立」という言葉。政治を動かす側が報じる側に対してこの言葉を強いる姿勢には違和感しかないが、「マスコミはもっと従順であれ」と凄(すご)む人たちは………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2016年11月13日

九十歳。何がめでたい [著]佐藤愛子

九十歳。何がめでたい [著]佐藤愛子

■身を削り、真っすぐ毒づく  ある大手書店のレジには年齢確認ボタンがある。子どもから大人まで世代別に分かれ、50歳以上はなぜか十把一絡げにされているが、本書の読者層はまさにこの世代の女性たちだ。  目次に「いちいちうる………[もっと読む]

[文]最相葉月(ノンフィクションライター) [掲載]2016年11月06日

どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法 [著]Eiko

どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法 [著]Eiko

■“あなたは変われる”と誘惑  開脚するためのストレッチ法の本が大ヒット中。人々は、なぜ突然開脚に目覚めたのか。  脚がベタッと開いたからといって何かトクするの? 体が硬いことに劣等感を持つ人が増えてる? ちなみに本書………[もっと読む]

[文]速水健朗(コラムニスト) [掲載]2016年10月30日

何様 [著]朝井リョウ

何様 [著]朝井リョウ

■就活から採用側へ、独白駆使  公開中の映画『何者』が素晴らしい。大学生男女5人の就活、その共同戦線と内心の違和感を、三浦大輔監督(劇団ポツドール主宰)がダイジェストに陥ることなく脚本化した。複雑な心理が精緻(せいち)………[もっと読む]

[文]阿部嘉昭(評論家・北海道大学准教授) [掲載]2016年10月23日

おもしろい!進化のふしぎ―ざんねんないきもの事典 [監修]今泉忠明

おもしろい!進化のふしぎ―ざんねんないきもの事典 [監修]今泉忠明

■ツッコミタイトルに誘われて  珍しい生き物や、生き物のちょっと変わった性質を紹介する企画は、どうやら鉄板(必ずウケることがわかっている)ネタのようだ。数年前にも、イラスト入りでふしぎな生き物を紹介した『へんないきもの………[もっと読む]

[文]宮田珠己(エッセイスト) [掲載]2016年10月16日

強父論 [著]阿川佐和子

強父論 [著]阿川佐和子

■独裁者が鍛えたオヤジさばき  作者はオストロフスキーだったか。ソ連時代のロシアの国民文学に『鋼鉄はいかに鍛えられたか』というのがある。とうに忘れられた作品だが、この「強父」体験ドキュメントを読んでいるあいだ、なぜかず………[もっと読む]

[文]山口文憲(エッセイスト) [掲載]2016年10月09日

怒り(上・下) [著]吉田修一

怒り(上・下) [著]吉田修一

■3色の糸で織られた苦い布  吉田修一『怒り』は、3色の糸で織られた苦い布だ。世田谷、外房、沖縄の糸。冒頭、夫婦惨殺事件の描写があり、それぞれの地には犯人と特徴の合う身元不詳者がいる。読者は主人公たちの視点を共有、3人………[もっと読む]

[文]阿部嘉昭(評論家・北海道大学准教授) [掲載]2016年10月02日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

ページトップへ戻る