文理悠々

文理悠々

文理悠々

「小説が好きだから科学記者になった」。そんな朝日新聞OB、尾関章による書評コラム。文系、理系の壁を越えて本の世界の魅力を伝えます。

小さい建築はいい建築だという話

小さい建築はいい建築だという話

 散歩の楽しみの一つは、町並みを眺めながら歩くことだ。ひとことで言えば、建築ウォッチング。プライバシーに敏感な世の中なので、通りかかった家をのぞき込むように見てはいけない。だが、建物の外観は、人の顔と同じように表情をたた………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年05月07日

浅見光彦と旅する日本の時空

浅見光彦と旅する日本の時空

 連休となれば、自分は遠出しなくとも、なんとなく旅情に浸りたくなる。最も手軽な体験はテレビの旅番組か。とりわけ目をなごませるのは、豪華温泉旅館のビュー、露天ぶろ、地元食材満載料理の3点セットだ。自ら見て浸かって味わえれば………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年04月30日

ソニーの発想、グーグルの思想

ソニーの発想、グーグルの思想

 ITバナシは、どうも苦手だ。仕事ということで、90年代からパソコンを使っている。今や情報の入手先は多くがネット経由だ。連絡はほとんどメールに頼る。ガラケーとスマホは胸ポケットの必携アイテム。家に帰れば、寝っ転がってタブ………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年04月22日

坂口良子の「下北沢」原風景

坂口良子の「下北沢」原風景

 3月は別れの月だ。今年は、それがなおさら心にしみた。時代の移ろいを感じる出来事が重なったためか。女優坂口良子が逝った。東京西郊の愛すべき町下北沢の駅まわりが変わった。この二つがほぼ時を同じくしたことに、僕は不思議な巡り………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年04月15日

寺山修司の底抜けに青い空

寺山修司の底抜けに青い空

 終わってしまった展覧会のことを書くなんてズレてるけれど、閉幕直前に駆け込んだのだから致し方ない。2月と3月、東京の世田谷文学館(京王線芦花公園駅下車)で開かれた「帰ってきた寺山修司展」だ。演劇実験室「天井桟敷」、カルメ………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年04月08日

入社式、重役さんの顔を見ましたか

入社式、重役さんの顔を見ましたか

 新入社員諸君、君たちはなんのためにわが社に入ったのか、これからずっとそう問い返しつづけてほしい――そんな社長訓示が重みをもつ時代があった。ところが今は「これからずっと」の会社が見えない。消えてしまったり、どこかとくっつ………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年04月01日

ラジオのあちら側

ラジオのあちら側

 お風呂とクルマ。これが僕のラジオ空間だ。とりわけ気に入っているのは、土日の朝、バスタブの湯に浸かりながら聴く番組たち。たとえば、FMの放送大学に親しむ、などという渋い選択肢もある。当然、ノートをとるわけでもなく「へえー………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年03月25日

アベノミクス酔い止め本をもう1冊

アベノミクス酔い止め本をもう1冊

 2週間前のこのコラムは 「アベノミクスに酔う前に読む本」 だった。とりあげたのは『貧困の克服――アジア発展の鍵は何か』(アマルティア・セン著、大石りら訳、集英社新書)。今週はもう1冊、その酔い止め本をご紹介しよう。  ………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年03月19日

ケータイはカラダの一部じゃありません

ケータイはカラダの一部じゃありません

 ガラケーであれ、スマホであれ、ケータイは今や僕たちのカラダの一部になった感じがある。僕自身はいつもシャツの胸ポケットに入れているのだが、手をあててそこになかったりすると一瞬、内臓が一つもぎとられてしまったような気分にな………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年03月11日

アベノミクスに酔う前に読む本

アベノミクスに酔う前に読む本

 まるで魔法にかかったかのようではないか。インフレ目標を掲げた「アベノミクス」で円高は円安に反転し、株式相場は右肩上がりになった。いずれまた、小さなバブルがはじけるのではないかと心配している人は多いだろう。一方で、この政………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年03月04日

ガールズトークが照らす戦後日本人

ガールズトークが照らす戦後日本人

 いつごろからか、「女子会」という言葉が定着した。「女子」には、女性とかオンナとか、そういうものを振り払った響きがある。パリッと乾いたジェンダーのありようだ。気持ちをもう一度、中学1年生にリセットしよう。授業やテストは男………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年02月25日

ヒッグスが世界観を反転させるワケ

ヒッグスが世界観を反転させるワケ

 知られざる科学というと、宇宙の謎や生命の謎に迫る難解な学説のことが思い浮かぶ。だが、科学者といわれる人々の営みをほとんど知らないという意味でも、科学は知られざるものではないだろうか。そこのところを伝えたいと思って先日書………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年02月18日

赤かぶ検事、法廷のなかの市井

赤かぶ検事、法廷のなかの市井

 今週はいきなり、本の話から。例によって、近所の中古本ショップで気軽なミステリー本を漁っていて、思わずこの1冊を買う気になった。表紙をみて懐かしさが込み上げてきたからだ。  版画なのだろうか、肉太の輪郭で描かれた人物は、………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年02月12日

B787のヒヤリ、ヒコーキの経験知

B787のヒヤリ、ヒコーキの経験知

 最新鋭機ボーイング787(B787)のトラブルが、あちらでもこちらでもだ。この機種名を朝日新聞の記事データベースに打ち込んで検索してみると、1月の一覧表には「出火」「燃料漏れ」「機内に煙」「焦げた臭い」「窓ガラスにひび………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年02月04日

僕らは原発にロック・インされていた

僕らは原発にロック・インされていた

 「脱原発」のうねりが1980年代にも今と同じような広がりをもっていたら、日本社会はどうなっていただろうか。北海道から九州まで50基ほどの原子炉が建てられることはなく、原発列島と呼ばれることもなかっただろう。そのころすで………[もっと読む]

[文]尾関章 [掲載]2013年01月28日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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