売れてる本

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読書面に連載中。書店で売れている本、話題の本を、市川真人さん、武田砂鉄さん、佐々木俊尚さん、速水健朗さん、山口文憲さん、阿部嘉昭さん、瀧本哲史さんたちが取り上げ、評しています。

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道徳感情はなぜ人を誤らせるのか―冤罪、虐殺、正しい心 [著]管賀江留郎

道徳感情はなぜ人を誤らせるのか―冤罪、虐殺、正しい心 [著]管賀江留郎

■凶悪事件から浮かぶ「正義」  殺人犯が捕まった後、犯人の友人にカメラを向け、「こんなことをする奴(やつ)とは思えなかった」といつも通りのコメントを拾い、いつも通りに怖がる。こうして急造される意外性に慣れる私たち。意外………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2016年09月25日

プライベートバンカー―カネ守りと新富裕層 [著]清武英利

プライベートバンカー―カネ守りと新富裕層 [著]清武英利

■海外での節税、生臭く描く  「格差社会」がキーワードの今、貧困リポートと同様に資産家関連のリポートも興味を集める。資産家と言っても、高年収とか派手な消費をするということではない。本当の資産家は文字通り資産運用で生活し………[もっと読む]

[文]瀧本哲史(京都大学客員准教授) [掲載]2016年09月18日

日本人はどこから来たのか? [著]海部陽介

日本人はどこから来たのか? [著]海部陽介

■夢託され、祖先の旅を追体験  この夏、ちょっと残念な知らせが届いた。3万年前の航海の再現実験が失敗したのだ。多彩な研究者や探検家から成るチームを率いたのは、海部陽介・国立科学博物館人類史研究グループ長。当時大陸と地続………[もっと読む]

[文]最相葉月(ノンフィクションライター) [掲載]2016年09月11日

日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか [著]矢部宏治

日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか [著]矢部宏治

■根源的な問い、まずは直視を  同じ行為をされても誰がしたかで生理的な好悪が異なるように、人が何かを認識や判断するとき、無意識の偏向(バイアス)が生じることは多い。上陸するゴジラを前に無根拠に「自分は大丈夫」とスマホを………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2016年09月04日

海の見える理髪店 [著]荻原浩

海の見える理髪店 [著]荻原浩

■損なわれた家族に希望の光  小説には〈理髪店もの〉なるジャンルがあるようだ。  いや、これは私が勝手につけたネーミングで、実際にそんな分類があるわけではないが、主人公が小さな町の理髪店を訪れると、店の主人が問わず語り………[もっと読む]

[文]宮田珠己(エッセイスト) [掲載]2016年08月28日

夜を乗り越える [著]又吉直樹

夜を乗り越える [著]又吉直樹

■「異質」を発見する文学へ誘う  自らを固定しない、流動的で信頼できる知性による読書指南、それが本書だ。小説『火花』で出版不況の打開を導いたピース・又吉直樹が、今度はゆきとどいた配慮により、潜在的な読者をゆりうごかす。………[もっと読む]

[文]阿部嘉昭(評論家・北海道大学准教授) [掲載]2016年08月21日

キリンビール高知支店の奇跡―勝利の法則は現場で拾え! [著]田村潤

キリンビール高知支店の奇跡―勝利の法則は現場で拾え! [著]田村潤

■硬直した組織を地方から変革  モノを売るのは、難しい。その必勝法が記された本があればよく売れる。さて本書も売れているようだが中身はどうだ。  本書は「キリンラガー」の販売手法を高知という地方から変えた人の手記。著者は………[もっと読む]

[文]速水健朗(コラムニスト) [掲載]2016年08月14日

読まずに死ねない哲学名著50冊 [著]平原卓

読まずに死ねない哲学名著50冊 [著]平原卓

■いまこそ社会に必要な叡智  いま安保法制や憲法改正などの問題が浮上し、しかしどう議論するのかという基本的枠組みが共有されていない。「私が正義だ」「いや、お前らは悪だ」というような二項対立の言説が幅を利かせ、議論は空中………[もっと読む]

[文]佐々木俊尚(ジャーナリスト) [掲載]2016年08月07日

黄色いマンション 黒い猫 [著]小泉今日子

黄色いマンション 黒い猫 [著]小泉今日子

■重すぎず、感傷に走らず  1980年代を代表するなんてったってアイドルのエッセー集、と書こうとして手が止まった。著者はアイドルだった? そもそもアイドルってなんだ。  アイドルを、仮に「ファンを萌(も)えさせるべくプ………[もっと読む]

[文]鈴木繁(本社記者) [掲載]2016年07月31日

感情類語辞典 [著]アンジェラ・アッカーマン、ベッカ・パグリッシ [訳]滝本杏奈

感情類語辞典 [著]アンジェラ・アッカーマン、ベッカ・パグリッシ [訳]滝本杏奈

■その気持ちを吐き出すために  社会情勢を伝える新聞記事では「成り行きが注目される」「行方が注目される」といった帰結が常套句(じょうとうく)として使われてきた。書き手の意思を示さずに逃げるような筆致に戸惑いを覚える。 ………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2016年07月24日

終わった人 [著]内館牧子

終わった人 [著]内館牧子

■いつかくる不安、その先は?  なんとも不穏で気になるタイトルだ。このタイトルで本書を手に取った人も多いのではないだろうか。  ここでいう「終わった」とは、定年を迎えた、もしくは社会の一線から退いたという意味だが、もっ………[もっと読む]

[文]宮田珠己(エッセイスト) [掲載]2016年07月17日

1998年の宇多田ヒカル [著]宇野維正

1998年の宇多田ヒカル [著]宇野維正

■人的つながりから優れた成果  本書は、発売以来約1カ月にわたり新潮新書売り上げランキングトップだった拙著『戦略がすべて』を抜いた本である。今、そんなランキングは誰も気にしない。しかし、1998年はCD売り上げランキン………[もっと読む]

[文]瀧本哲史(京都大学客員准教授) [掲載]2016年07月10日

18歳からの民主主義 [編]岩波新書編集部

18歳からの民主主義 [編]岩波新書編集部

■運命を他人任せにしないで  「初めての選挙で投票をするみなさんとともに、民主主義とは何か」「どうすれば実践できるか」を考える本書は、畢竟(ひっきょう)、執筆陣も論の対象も様々だ。政治学や経済学等の学者からジャーナリス………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2016年07月03日

リーダー論 [著]高橋みなみ

リーダー論 [著]高橋みなみ

■ノウハウ公開、広がる共感  ページを開く前に、まず本書を逆さにしてバサバサと振ってみたのはほかでもない。もしかすると、例の握手券というのがはさまっていて、それがハラリと落ちてくるのではと思ったからである。  残念なが………[もっと読む]

[文]山口文憲(エッセイスト) [掲載]2016年06月26日

夜空はいつでも最高密度の青色だ [著]最果タヒ

夜空はいつでも最高密度の青色だ [著]最果タヒ

■心身に新しい感情生む詩集  サブカルチャーをネタに詩想を紡ぐ、いわゆるサブカル詩は、詩壇的には評判が悪い。原資となる体験が二次的とみなされるためだ。  一方、最果(さいはて)タヒの詩集はサブカル詩ではなく、それ自体が………[もっと読む]

[文]阿部嘉昭(評論家・北海道大学准教授) [掲載]2016年06月19日

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