売れてる本

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読書面に連載中。書店で売れている本、話題の本を、市川真人さん、武田砂鉄さん、佐々木俊尚さん、速水健朗さん、山口文憲さん、阿部嘉昭さん、瀧本哲史さんたちが取り上げ、評しています。

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黄色いマンション 黒い猫 [著]小泉今日子

黄色いマンション 黒い猫 [著]小泉今日子

■重すぎず、感傷に走らず  1980年代を代表するなんてったってアイドルのエッセー集、と書こうとして手が止まった。著者はアイドルだった? そもそもアイドルってなんだ。  アイドルを、仮に「ファンを萌(も)えさせるべくプ………[もっと読む]

[文]鈴木繁(本社記者) [掲載]2016年07月31日

感情類語辞典 [著]アンジェラ・アッカーマン、ベッカ・パグリッシ [訳]滝本杏奈

感情類語辞典 [著]アンジェラ・アッカーマン、ベッカ・パグリッシ [訳]滝本杏奈

■その気持ちを吐き出すために  社会情勢を伝える新聞記事では「成り行きが注目される」「行方が注目される」といった帰結が常套句(じょうとうく)として使われてきた。書き手の意思を示さずに逃げるような筆致に戸惑いを覚える。 ………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2016年07月24日

終わった人 [著]内館牧子

終わった人 [著]内館牧子

■いつかくる不安、その先は?  なんとも不穏で気になるタイトルだ。このタイトルで本書を手に取った人も多いのではないだろうか。  ここでいう「終わった」とは、定年を迎えた、もしくは社会の一線から退いたという意味だが、もっ………[もっと読む]

[文]宮田珠己(エッセイスト) [掲載]2016年07月17日

1998年の宇多田ヒカル [著]宇野維正

1998年の宇多田ヒカル [著]宇野維正

■人的つながりから優れた成果  本書は、発売以来約1カ月にわたり新潮新書売り上げランキングトップだった拙著『戦略がすべて』を抜いた本である。今、そんなランキングは誰も気にしない。しかし、1998年はCD売り上げランキン………[もっと読む]

[文]瀧本哲史(京都大学客員准教授) [掲載]2016年07月10日

18歳からの民主主義 [編]岩波新書編集部

18歳からの民主主義 [編]岩波新書編集部

■運命を他人任せにしないで  「初めての選挙で投票をするみなさんとともに、民主主義とは何か」「どうすれば実践できるか」を考える本書は、畢竟(ひっきょう)、執筆陣も論の対象も様々だ。政治学や経済学等の学者からジャーナリス………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2016年07月03日

リーダー論 [著]高橋みなみ

リーダー論 [著]高橋みなみ

■ノウハウ公開、広がる共感  ページを開く前に、まず本書を逆さにしてバサバサと振ってみたのはほかでもない。もしかすると、例の握手券というのがはさまっていて、それがハラリと落ちてくるのではと思ったからである。  残念なが………[もっと読む]

[文]山口文憲(エッセイスト) [掲載]2016年06月26日

夜空はいつでも最高密度の青色だ [著]最果タヒ

夜空はいつでも最高密度の青色だ [著]最果タヒ

■心身に新しい感情生む詩集  サブカルチャーをネタに詩想を紡ぐ、いわゆるサブカル詩は、詩壇的には評判が悪い。原資となる体験が二次的とみなされるためだ。  一方、最果(さいはて)タヒの詩集はサブカル詩ではなく、それ自体が………[もっと読む]

[文]阿部嘉昭(評論家・北海道大学准教授) [掲載]2016年06月19日

種の起源(上・下) [著]ダーウィン [訳]渡辺政隆

種の起源(上・下) [著]ダーウィン [訳]渡辺政隆

■世界覆す胸の高まりを新訳で  なぬ、『種の起源』が再び売れているだと? つい前時代的な反応をしてしまったのは、生物学史家・八杉龍一訳の岩波文庫版があまりに難解でてこずったことがあるためだ。  新訳を手がけたのが渡辺政………[もっと読む]

[文]最相葉月(ノンフィクションライター) [掲載]2016年06月12日

日本文学全集08 日本霊異記、今昔物語、宇治拾遺物語、発心集 [訳]伊藤比呂美、福永武彦、町田康

日本文学全集08 日本霊異記、今昔物語、宇治拾遺物語、発心集 [訳]伊藤比呂美、福永武彦、町田康

■超絶にくだけた文章の快感  ありをりはべりいまそかり。古典文学は難しい。難解な言語を解読する、そういう学問だと思っていた。たとえ現代語に訳されていても、ただ読むだけでなく、品詞や時代背景に思いをいたさなければならない………[もっと読む]

[文]宮田珠己(エッセイスト) [掲載]2016年06月05日

田中角栄 100の言葉 [編]別冊宝島編集部

田中角栄 100の言葉 [編]別冊宝島編集部

■越後の巨人は、今も屹立  田中角栄は伝説の巨人、ダイダラボッチか。終戦翌年、1946年の総選挙に初めて立候補した角栄は、新潟の雪をなくすため、こんな政策を説いて回ったと本書にある。  「三国峠の山を削って平らにする。………[もっと読む]

[文]鈴木繁(本社記者) [掲載]2016年05月29日

〔ポケット版〕「暮しの手帖」とわたし [著]大橋鎭子

〔ポケット版〕「暮しの手帖」とわたし [著]大橋鎭子

■行動力とビジョン伴った人  雑誌『暮しの手帖』は、文章からカット、デザインまですべて自らで行ったカリスマ編集者の花森安治の存在抜きには語り得ない。だが一方、彼を雑誌に巻き込んだ大橋鎭子(しずこ)も重要な存在だった。本………[もっと読む]

[文]速水健朗(コラムニスト) [掲載]2016年05月22日

「ない仕事」の作り方 [著]みうらじゅん

「ない仕事」の作り方 [著]みうらじゅん

■「グッとくる」に愚直であれ  自らの仕事を「一人電通」と呼ぶみうらじゅんの肩書は「イラストレーターなど」だ。むしろ「など」こそが生業であり、「区分けされていないものに目をつけて、ひとひねりして新しい名前をつけて、いろ………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2016年05月15日

世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ [編]くさばよしみ [絵]中川学

世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ [編]くさばよしみ [絵]中川学

■理想に手を伸ばすために  まず書こう。本書も、続く『世界でいちばん貧しい大統領からきみへ』(汐文社)も、佳(よ)い本だ。貧困と不幸の解消に浪費と欲望を戒め、発展は幸福の味方であれかしと求めた、地球サミット演説を絵本化………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2016年05月08日

「タックス・ヘイブン 逃げていく税金」 [著]志賀櫻

「タックス・ヘイブン 逃げていく税金」 [著]志賀櫻

■「内憂外患」まず現状把握を  近代の国家では、さまざまなお金が奔流のように動いている。しかしそれがどう動いてどこに向かっているのかという全体像は、あまりにも巨大かつ複雑で把握しきれない。その難解な全体像をわかりやすく………[もっと読む]

[文]佐々木俊尚(ジャーナリスト) [掲載]2016年05月01日

性風俗のいびつな現場 [著]坂爪真吾

性風俗のいびつな現場 [著]坂爪真吾

■困窮する女性たち、救う道は  帯文に「彼女はなぜ母乳風俗店で働くのか?」とあります。まず母乳風俗店があることが衝撃だけど、そのほかにもこの本では「風俗の墓場」と呼ばれる(極悪の)激安デリヘル、「デブ・ブス・ババア」を………[もっと読む]

[文]能町みね子(コラムニスト) [掲載]2016年04月24日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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