ひもとく

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読書面に連載。時事的なテーマを取り上げ、問題を深く読み解く本を紹介します。(2016年春開始)

EU離脱する英国 帝国の歴史と折り合えるか 木畑洋一

EU離脱する英国 帝国の歴史と折り合えるか 木畑洋一

 欧州連合(EU)をめぐる英国の国民投票の結果は、世界中に大きな衝撃を与えた。ここ数年、英国がEU離脱に踏み切る可能性があると言われてきたのは確かである。しかし、そうした傾向が強まるにせよ、英国民がその道を選択するとは、………[もっと読む]

[文]木畑洋一 [掲載]2016年08月07日

ブラジルの精神 交ざり合うことを美徳とする

ブラジルの精神 交ざり合うことを美徳とする

 ブラジルという建物があるのなら、正面玄関からは入りたくない。観光客のためにとり繕ったピカピカの玄関は、ブラジルの気取らない親しさや素朴な優しさにそぐわない。正面玄関には「オリンピック!」と大書され、地面には「政治混乱」………[もっと読む]

[文]今福龍太(文化人類学者) [掲載]2016年07月31日

地方自治 知事に潜む「独善性」のわな

地方自治 知事に潜む「独善性」のわな

 国と地方、都市と地方の関係の再構築も含め日本の姿、持続的発展に重要なカギを握るのが東京都である。その東京都は、政治とカネの問題で知事2代が辞任する事態にある。31日に投票日を迎える東京都知事選挙に向け、改めて都知事とは………[もっと読む]

[文]宮脇淳(北海道大学大学院教授) [掲載]2016年07月24日

冒険の可能性 人間界のシステムを飛びだせ

冒険の可能性 人間界のシステムを飛びだせ

 人類史上、最高の冒険とは何だろう? スポーツとちがって冒険には計測する尺度がないので、これは無意味な問いかもしれない。だがあえて個人的見解を言えば、1893~96年のフリッチョフ・ナンセンによるフラム号漂流がそれだった………[もっと読む]

[文]角幡唯介(作家、探検家) [掲載]2016年07月17日

子どもの貧困 乳幼児期から親も含めた支援を

子どもの貧困 乳幼児期から親も含めた支援を

 貧困状態で暮らす日本の子どもは約6人に1人。人生のスタートラインから社会的に不利な状況に置かれる子どもたちがいる。「貧困は私の運命。抜け出すことなんて出来ないのよ」「子どもに夢をもてとは言えない。自分が夢をもてないのだ………[もっと読む]

[文]湯澤直美(立教大学教授) [掲載]2016年07月10日

とにかく投票へ 居丈高な政治、許さないために

とにかく投票へ 居丈高な政治、許さないために

 各メディアが若者向けの選挙特集ばかり組んでいるが、そもそも大人たちは選挙に向き合えているのか。今回の参院選から選挙権が18歳以上に引き下げられ、約240万人の若者が新たに選挙権を得る。書店には「18歳から〜」などと冠し………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2016年07月03日

参院選の争点 憲法の幸福追求権を守れるか

参院選の争点 憲法の幸福追求権を守れるか

 参議院選挙が公示された。安倍晋三首相は当初、改憲勢力で憲法改正を発議できる3分の2の議席の確保を目標に掲げていた。だが、世論調査などで有権者が9条改正には慎重であることが示されると、改憲論議は封印され、争点として打ち出………[もっと読む]

[文]宮本太郎(中央大学法学部教授・政治学) [掲載]2016年06月26日

沖縄の声 痛覚と道義の復活を求めて

沖縄の声 痛覚と道義の復活を求めて

 今日19日、沖縄では女性暴行・殺害事件に抗議する県民大会が開かれる。その会場、事件を生んだ歴史、そして未来にむけ、どんな言葉を送れるだろう。  以前、学生たちの会話を耳にした。「沖縄の人たちってよく『県民大会』するよね………[もっと読む]

[文]森宣雄(同志社大学・学外研究員) [掲載]2016年06月19日

女性の働き方 ヘンと声あげ、少しずつ前へ

女性の働き方 ヘンと声あげ、少しずつ前へ

 DVを受けた女性が夫と別れなかった理由の1番目は「子どもがいるから」、2番目は「経済的な不安」だ(内閣府「男女間における暴力に関する調査報告書」2015年3月)。DV被害者の相談に乗ってきた私の実感でもある。ひとり親の………[もっと読む]

[文]打越さく良(弁護士) [掲載]2016年06月12日

2020東京五輪 地域つなぐ文化力へ価値転換を

2020東京五輪 地域つなぐ文化力へ価値転換を

 2020年の東京五輪招致は、本当に正しい未来の選択だったのか? そんな疑問を抱かざるを得ない出来事が続いている。昨夏に白紙撤回された新国立競技場問題やエンブレムのデザイン疑惑。これらが一段落すると、今度は招致時の送金疑………[もっと読む]

[文]吉見俊哉(社会学・文化研究) [掲載]2016年06月05日

漫画家・吉野朔実 未読の人がうらやましい!! 

漫画家・吉野朔実 未読の人がうらやましい!! 

 文学を愛する人で、吉野朔実を未読でこれから読むという人がいるなら、その人がとても羨(うらや)ましい。その体験を譲ってほしいと思うぐらい妬(ねた)ましい。  自分も、できるならもう一度新作を読みたいからである。  いまこ………[もっと読む]

[文]桜庭一樹(作家) [掲載]2016年05月29日

オバマ大統領と広島 原爆投下めぐる論争を超えて

オバマ大統領と広島 原爆投下めぐる論争を超えて

 オバマ米大統領が広島を訪れることが決まった。現職米大統領の被爆地訪問は初めてだ。  任期切れを前に「政治的遺産をつくる狙いだ」など様々な臆測が流れている。しかし、原爆投下をめぐって、米社会が長く論争を重ねてきた歴史を理………[もっと読む]

[文]三浦俊章(本社編集委員) [掲載]2016年05月22日

被災地で読む 心ひかれた、生き物の逞しさ

被災地で読む 心ひかれた、生き物の逞しさ

 東日本大震災のときの自分の体験を振り返ると、ふた月ちかくは本が読めなかった。親しい編集者が『方丈記』(鴨長明著、ちくま学芸文庫など)を薦めてくれ、ようやく活字に浸る久しぶりの体験をしたのだが、これは今思うと邂逅(かいこ………[もっと読む]

[文]玄侑宗久(小説家) [掲載]2016年05月15日

京都を知る 王朝、町衆、文化のバトンどこへ

京都を知る 王朝、町衆、文化のバトンどこへ

 このあいだの戦争が話題になれば、何よりもまず応仁の乱を想(おも)いおこす。昭和の対外戦争ではなく、室町時代、一五世紀の内乱が脳裏をよぎる。それが、京都でくらす人びとの戦争観であると、よく言われる。  千年の都を自負する………[もっと読む]

[文]井上章一(国際日本文化研究センター教授) [掲載]2016年05月08日

改憲問題 「押しつけ」で困るのは誰か?

改憲問題 「押しつけ」で困るのは誰か?

 「現在の私たちにとって、理想の憲法とは何か」という問題を問い続けることは大切だ。たとえば、日本国憲法には障がい者やLGBT(性的少数者)の人権を明文で保障する規定はない。「だから、日本国憲法はもう古い」と評価することに………[もっと読む]

[文]愛敬浩二(名古屋大学教授=憲法学) [掲載]2016年05月01日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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