売れてる本

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読書面に連載中。書店で売れている本、話題の本を、市川真人さん、武田砂鉄さん、佐々木俊尚さん、速水健朗さん、山口文憲さん、阿部嘉昭さん、瀧本哲史さんたちが取り上げ、評しています。

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チェルノブイリの祈り—未来の物語 [著]スベトラーナ・アレクシエービッチ

チェルノブイリの祈り—未来の物語 [著]スベトラーナ・アレクシエービッチ

■「泣ける」を求める人にこそ  芥川であれノーベルであれ賞は所詮(しょせん)“ショウ”だが、集めた耳目を、忘れがちな読書や関心外の分野に届かすことには意義がある。報道と書店と一部の読者を今年も落胆させた授賞結果でも、ア………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2015年12月27日

ふなふな船橋 [著]吉本ばなな

ふなふな船橋 [著]吉本ばなな

■愛より「親切」を信頼すれば  夕刊連載時から欠かさず読んでいた小説だ。なにしろ船橋は評者のホームグラウンド。隣接する市川市に長く住み、船橋の病院に勤務して四半世紀。週末の大渋滞も春先の土ぼこりも、すでに愛(いと)おし………[もっと読む]

[文]斎藤環(精神科医) [掲載]2015年12月20日

王とサーカス [著]米澤穂信

王とサーカス [著]米澤穂信

■伝える難しさ、記者の苦悩  「このミステリーがすごい! 2016年版」国内編、「ミステリマガジン」の〈ミステリが読みたい! 2016年版〉国内編、「週刊文春」の〈ミステリーベスト10 2015年〉国内部門でそれぞれ第………[もっと読む]

[文]瀧井朝世(ライター) [掲載]2015年12月13日

「子供を殺してください」という親たち [著]押川剛

「子供を殺してください」という親たち [著]押川剛

■抜け道ふさぐ我々の無関心  あまりにも強烈なタイトルを見て、あおりすぎるのもいかがなものか、と人格者を気取るように読み始めたら、何人もの親たちが「いっそ病院で狂い死にしてくれれば……」と振り絞るように漏らしていたこと………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2015年12月06日

たった1日で声まで良くなる話し方の教科書 [著]魚住りえ

たった1日で声まで良くなる話し方の教科書 [著]魚住りえ

■感情で相手をコントロール  会話術、コミュニケーションスキルの本が売れている。かつては、鉄板のスピーチネタのようなものが求められたが、いまどきはコミュニケーションそのものが論じられている。  本書は、フリーアナウンサ………[もっと読む]

[文]速水健朗(コラムニスト) [掲載]2015年11月29日

娘になった妻、のぶ代へ [著]砂川啓介

娘になった妻、のぶ代へ [著]砂川啓介

■気持ちを外に開く大切さ  とても赤裸々な本である。アニメ「ドラえもん」の声でも知られる女優大山のぶ代さんの夫で、自身も現役の俳優である著者が、認知症になった妻を介護してきた日記。78歳が82歳を介護するという典型的な………[もっと読む]

[文]佐々木俊尚(ジャーナリスト) [掲載]2015年11月22日

データの見えざる手 [著]矢野和男

データの見えざる手 [著]矢野和男

■逃れられない行動の法則  ビッグデータが大はやりだ。ウェブサイトの片隅に一人ひとり違ったオススメ商品を映し出し、時間帯や天候によってレーンに乗せるすしネタを変える。背後には客の行動履歴の膨大なデータがある。  「売り………[もっと読む]

[文]嘉幡久敬(本社専門記者) [掲載]2015年11月15日

村上さんのところ [著]村上春樹

村上さんのところ [著]村上春樹

■直球も変化球も手渡しで  読者の質問に村上春樹が回答する、そんなサイトで生まれたQ&Aの一冊。サイト閲覧は1億を超え、17日間に来た相談は3万7465、返信したのが3716通。うち473を掲載した本書が「売れない」は………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2015年11月08日

新しい道徳―「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか [著]北野武

新しい道徳―「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか [著]北野武

■ただ従うな、自ら得てこそ  あの「たけし」が道徳を語る。「老人いじめ」などの差別ネタで人気を博したツービート時代を知る身としては、何とも感慨深い。さすがのたけしも還暦を過ぎて、人並みに丸くなったのだろうか。そうした予………[もっと読む]

[文]斎藤環(精神科医) [掲載]2015年11月01日

かたづの! [著]中島京子

かたづの! [著]中島京子

■一本の角が見守る女の一生  今月発表のあった柴田錬三郎賞受賞作。今年すでに河合隼雄物語賞と歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞している、著者初の歴史ファンタジーだ。  江戸時代にただ一人、女性の大名がいたという。八戸南部………[もっと読む]

[文]瀧井朝世(ライター) [掲載]2015年10月25日

ぼくらの民主主義なんだぜ [著]高橋源一郎

ぼくらの民主主義なんだぜ [著]高橋源一郎

■ことばの復興 君と、ここで  「『ことば』もまた『復興』されなければならない」、朝日新聞「論壇時評」を「3・11」直後から担当し始めた著者は、初回の原稿をこのように締めくくった。それから4年間にわたる連載をまとめた本………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2015年10月18日

「だから、生きる。」 [著]つんく♂

「だから、生きる。」 [著]つんく♂

■かっこ悪い日常にこそ価値  つんく♂は、喉頭(こうとう)がん治療に伴う声帯全摘出術により声を失った。彼は手術の直前、幼い3人の子どもたちに自分の声帯で発する最後の言葉を伝える。「お母さんの言うことをよく聞きなさい」「………[もっと読む]

[文]速水健朗(コラムニスト) [掲載]2015年10月11日

握る男 [著]原宏一

握る男 [著]原宏一

■人の心と権力、永遠の命題  一介のすし職人「ゲソ」が巨大外食企業の経営者へとのし上がっていくさまを描いた小説。巧みに人心掌握し、謀略を仕掛けていくさまはめっぽう面白い。先輩が別の職人からギャンブルのための借金を頼まれ………[もっと読む]

[文]佐々木俊尚(ジャーナリスト) [掲載]2015年10月04日

命売ります [著]三島由紀夫

命売ります [著]三島由紀夫

■著名な文豪に手が届く?  「風が吹けば桶屋(おけや)が儲(もう)かる」の例えじゃないが、何かが売れるには理由がある。購買が人の欲望に左右されるからだ。消費と情報が欲望を巡る共犯関係を強める現代に、“良いから売れた”幸………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2015年09月27日

旅のラゴス [著]筒井康隆

旅のラゴス [著]筒井康隆

■荒廃した地にユートピアが    謎のベストセラー、だそうである。新潮文庫として出版されたのは約20年前なのだが、この1年半ほどで20万部近い大増刷となった。版元の新潮社にもその理由は不明である由。  評者なりに、ツイ………[もっと読む]

[文]斎藤環(精神科医) [掲載]2015年09月20日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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