売れてる本

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読書面に連載中。書店で売れている本、話題の本を、市川真人さん、武田砂鉄さん、佐々木俊尚さん、速水健朗さん、山口文憲さん、阿部嘉昭さん、瀧本哲史さんたちが取り上げ、評しています。

バックナンバー:2011年2010年2009年2008年2007年2006年

寛容論 [著]ヴォルテール

寛容論 [著]ヴォルテール

■否定や排除でなくまず議論  パリ同時多発テロ後のフランスでよく読まれているといい、日本でも話題になっている。仏国の啓蒙(けいもう)思想家が18世紀に書いた本。当時はカトリックとプロテスタントの宗教的対立が極度に先鋭化………[もっと読む]

[文]佐々木俊尚(ジャーナリスト) [掲載]2016年03月06日

京都ぎらい [著]井上章一

京都ぎらい [著]井上章一

■古都の「いやらしさ」とは  「千年の古都のいやらしさ」と帯にある。あ〜はいはい、「ぶぶ漬け」が帰宅フラグで、「この前の戦争」が応仁の乱なんでしょう? そんな先入観で本書を読み始めた評者(東北人)は、想像をうわまわる恐………[もっと読む]

[文]斎藤環(精神科医) [掲載]2016年02月28日

断片的なものの社会学 [著]岸政彦

断片的なものの社会学 [著]岸政彦

■「わからない」と書く誠実さ  近代の合理主義と個人主義の根本的な矛盾は、いよいよ露(あら)わになりつつある。楽に社会を把握したがる反面、自分をちゃんと理解されたがり、マーケティングの成果を享受しつつ、「私」の体験は唯………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2016年02月21日

誘拐 [著]本田靖春

誘拐 [著]本田靖春

■現代社会のひずみ問う眼識  一九六三年、東京五輪の前年に下町・入谷で起きた「吉展ちゃん誘拐事件」を追いながら、「急速に払拭(ふっしょく)されて来た『戦後』」を見つめた本田靖春の名作ノンフィクション。現代を問い質(ただ………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2016年02月14日

ミレニアム4—蜘蛛の巣を払う女(上・下) [著]ダヴィド・ラーゲルクランツ

ミレニアム4—蜘蛛の巣を払う女(上・下) [著]ダヴィド・ラーゲルクランツ

■通底する少数派への配慮  世界的なベストセラーとなったスウェーデンミステリーの第4弾。オリジナル原作者であるラーソン氏は、ヒットを知らないまま他界。本作は、その残されたプロットを別の作家(ジャーナリスト)が手がけた異………[もっと読む]

[文]速水健朗(コラムニスト) [掲載]2016年02月07日

つまをめとらば [著]青山文平

つまをめとらば [著]青山文平

■女たちのしなやかさ際立つ  先日発表になった第154回直木三十五賞受賞作。江戸中後期を舞台にした夫婦がテーマの時代小説だというと、つい夫唱婦随の人情ものを想像してしまったが、収録された6作とも、それとはまったく違う内………[もっと読む]

[文]瀧井朝世(ライター) [掲載]2016年01月31日

目の見えない人は世界をどう見ているのか [著]伊藤亜紗

目の見えない人は世界をどう見ているのか [著]伊藤亜紗

■欠落ではなく「差異」として  非常にわかりやすいまっすぐなタイトル。驚きに満ちたノンフィクションである。  美学を専攻する研究者の著者は、視覚障害者らへのインタビューをもとに、彼らがどのように外界を捉えているのかとい………[もっと読む]

[文]佐々木俊尚(ジャーナリスト) [掲載]2016年01月24日

下町ロケット2—ガウディ計画 [著]池井戸潤

下町ロケット2—ガウディ計画 [著]池井戸潤

■ひたむきな言葉に熱くなる  高い技術力を持つ中小企業「佃製作所」の面々が、ピンチの連続を誠意と努力で乗り越えていく物語の続編。直木賞を受賞した前作では、国産ロケットエンジンに自社開発のバルブシステムが採用され、打ち上………[もっと読む]

[文]市田隆(本社編集委員) [掲載]2016年01月17日

23区格差 [著]池田利道

23区格差 [著]池田利道

■一極集中と人口減の関係は  「東京一極集中」とはいうが、その実体はいかに? 内実を見ると、とても東京を一括(くく)りにできないことがわかる。本書は、23区をデータで精査し、その内実をつぶさに示すものだ。  23区内で………[もっと読む]

[文]速水健朗(コラムニスト) [掲載]2016年01月10日

チェルノブイリの祈り—未来の物語 [著]スベトラーナ・アレクシエービッチ

チェルノブイリの祈り—未来の物語 [著]スベトラーナ・アレクシエービッチ

■「泣ける」を求める人にこそ  芥川であれノーベルであれ賞は所詮(しょせん)“ショウ”だが、集めた耳目を、忘れがちな読書や関心外の分野に届かすことには意義がある。報道と書店と一部の読者を今年も落胆させた授賞結果でも、ア………[もっと読む]

[文]市川真人(批評家・早稲田大学准教授) [掲載]2015年12月27日

ふなふな船橋 [著]吉本ばなな

ふなふな船橋 [著]吉本ばなな

■愛より「親切」を信頼すれば  夕刊連載時から欠かさず読んでいた小説だ。なにしろ船橋は評者のホームグラウンド。隣接する市川市に長く住み、船橋の病院に勤務して四半世紀。週末の大渋滞も春先の土ぼこりも、すでに愛(いと)おし………[もっと読む]

[文]斎藤環(精神科医) [掲載]2015年12月20日

王とサーカス [著]米澤穂信

王とサーカス [著]米澤穂信

■伝える難しさ、記者の苦悩  「このミステリーがすごい! 2016年版」国内編、「ミステリマガジン」の〈ミステリが読みたい! 2016年版〉国内編、「週刊文春」の〈ミステリーベスト10 2015年〉国内部門でそれぞれ第………[もっと読む]

[文]瀧井朝世(ライター) [掲載]2015年12月13日

「子供を殺してください」という親たち [著]押川剛

「子供を殺してください」という親たち [著]押川剛

■抜け道ふさぐ我々の無関心  あまりにも強烈なタイトルを見て、あおりすぎるのもいかがなものか、と人格者を気取るように読み始めたら、何人もの親たちが「いっそ病院で狂い死にしてくれれば……」と振り絞るように漏らしていたこと………[もっと読む]

[文]武田砂鉄(ライター) [掲載]2015年12月06日

たった1日で声まで良くなる話し方の教科書 [著]魚住りえ

たった1日で声まで良くなる話し方の教科書 [著]魚住りえ

■感情で相手をコントロール  会話術、コミュニケーションスキルの本が売れている。かつては、鉄板のスピーチネタのようなものが求められたが、いまどきはコミュニケーションそのものが論じられている。  本書は、フリーアナウンサ………[もっと読む]

[文]速水健朗(コラムニスト) [掲載]2015年11月29日

娘になった妻、のぶ代へ [著]砂川啓介

娘になった妻、のぶ代へ [著]砂川啓介

■気持ちを外に開く大切さ  とても赤裸々な本である。アニメ「ドラえもん」の声でも知られる女優大山のぶ代さんの夫で、自身も現役の俳優である著者が、認知症になった妻を介護してきた日記。78歳が82歳を介護するという典型的な………[もっと読む]

[文]佐々木俊尚(ジャーナリスト) [掲載]2015年11月22日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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