視線

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読書面に連載。画集、写真集などのビジュアル本をとりあげ、写真家の視点や被写体の造形的な美について解説します。

バックナンバー:2011年

SLがいたふるさと 北海道 1973〜1980 [著]齋藤亮一

SLがいたふるさと 北海道 1973〜1980 [著]齋藤亮一

 「SLがいたふるさと」と題されているが、「SLが走る風景100選」みたいな一冊ではない。最初から開いて、SLは14枚目。1973年から80年に撮られた103枚のうち、十数枚しかない。札幌出身の写真家による「SLがいたこ………[もっと読む]

[文]大西若人(本社編集委員) [掲載]2013年12月01日

丹下健三 伝統と創造―瀬戸内から世界へ [監修]北川フラム

丹下健三 伝統と創造―瀬戸内から世界へ [監修]北川フラム

 5年ほど前のことになるが、初めて香川県庁を訪れるチャンスがあった。たまたま小説の取材で訪れた高松で、そういえばここには丹下健三の設計による県庁があるのだ、と思い出し、行ってみることにした。その素晴らしさは、言葉を失って………[もっと読む]

[文]原田マハ(作家) [掲載]2013年11月17日

BLAST [著]畠山直哉

BLAST [著]畠山直哉

 石灰石採掘現場の発破の瞬間を捉えた70点を超える写真が収められている。畠山のよく知られたシリーズだが、開始から18年がたって、ようやく一冊にまとめられた。  現代の芸術家のなかには爆発を制作の手段とする者もいるけれど、………[もっと読む]

[文]北澤憲昭(美術評論家) [掲載]2013年11月10日

マリメッコのすべて [編著]マリアンネ・アーヴ [訳]和田侑子

マリメッコのすべて [編著]マリアンネ・アーヴ [訳]和田侑子

 フィンランドを代表するファッションブランドのマリメッコは、1951年、アルミ・ラティアとその夫によって創業された。Armiの綴りを入れ替えるとMariになるが、会社名には「マリのドレス」なる意味があるという。  本書は………[もっと読む]

[文]保坂健二朗(東京国立近代美術館主任研究員) [掲載]2013年11月03日

ぼくの頭の中 Inside My Thinking [著]新宮晋

ぼくの頭の中 Inside My Thinking [著]新宮晋

 無人探査機「ボイジャー1号」が先ごろ、完全に太陽系の外に出たという。同機は、地球の言葉や音、画像を記録した金属製のレコードを搭載している。地球外の知的生命に向けたそんな試みがまた行われるなら、そのときはこの一冊も搭載候………[もっと読む]

[文]大西若人(本社編集委員) [掲載]2013年10月20日

世界のモザイク

世界のモザイク

 世界のあちこちを旅してきたが、「わざわざモザイクを見に行く」というのを、旅の目的にしたことは一度もなかった。そのくせ、旅先でモザイクのある場所に出くわすと、思わず「おっ!」と食らいついて、うっとりと夢心地になる。  2………[もっと読む]

[文]原田マハ(作家) [掲載]2013年10月13日

死の帝国―写真図説・奇想の納骨堂 [著]ポール・クドゥナリス [訳]千葉喜久枝

死の帝国―写真図説・奇想の納骨堂 [著]ポール・クドゥナリス [訳]千葉喜久枝

 どの頁(ページ)をめくっても、テキストであれ図版であれ、とにかく人骨だらけだ。この執着ぶりはひととおりではないが、骨に対する著者の入れ込みは、骨に対する人間の尋常ならざる執着に由来している。骨そのものもさることながら、………[もっと読む]

[文]北澤憲昭(美術評論家) [掲載]2013年10月06日

不思議の国のアリス With artwork by 草間彌生 [著]ルイス・キャロル [挿画]草間彌生 [訳]楠本君恵

不思議の国のアリス With artwork by 草間彌生 [著]ルイス・キャロル [挿画]草間彌生 [訳]楠本君恵

 初版時、作家は挿絵画家と綿密な打ち合わせをして、アリスの外見などを決めたという。その後出版されたアリス本のほとんどが、挿絵を新しくするにしても、L・キャロル&J・テニエルの世界観を踏襲したのも当然だと言えよう。  でも………[もっと読む]

[文]保坂健二朗(東京国立近代美術館主任研究員) [掲載]2013年09月22日

ネコライオン [著]岩合光昭

ネコライオン [著]岩合光昭

 ネコとライオンが同じネコ科の仲間だってことは、たいていの人が知っている。でもよほど詳しくない限り、どこが似ていて、どこが違っているかを具体的に説明するのは難しい。そんなときは、この写真集を見れば一目瞭然だ。  科学の実………[もっと読む]

[文]大西若人(本社編集委員) [掲載]2013年09月15日

KURAGARI [著]田附勝

KURAGARI [著]田附勝

 私事ながら、この2月にとある地方の森の中で暮らし始めた。  夜の森は漆黒の闇に包まれ、物音一つしない。それでいて、そこここに命の気配がある。不思議なことに、日中よりも夜にこそ、命の豊かさを感じるのだ。  装飾過多のトラ………[もっと読む]

[文]原田マハ(作家) [掲載]2013年09月08日

今昔妖怪大鑑 [著]湯本豪一

今昔妖怪大鑑 [著]湯本豪一

 題名のとおり、古今にわたる妖怪たちの図像を集めた本である。掲載されているのは、すべて著者のコレクションで、地域は日本に限られるものの種類は多岐にわたっている。絵巻、浮世絵はもちろん、双六(すごろく)、かるた、紙芝居、そ………[もっと読む]

[文]北澤憲昭 [掲載]2013年09月01日

Ever After [著]楢橋朝子

Ever After [著]楢橋朝子

 手前には水面。その向こうに、一部を水面に隠されるようにして陸地が見える。ピントの合う箇所は作品によってまちまち。場所を特定する手がかりが陸地に見いだせるケースもあれば、全くない時もある。本書は、楢橋のそんな「あやふや」………[もっと読む]

[文]保坂健二朗(東京国立近代美術館主任研究員) [掲載]2013年08月18日

グラビア美少女の時代 [著]細野晋司ほか

グラビア美少女の時代 [著]細野晋司ほか

 少女たちが、やけに小さく見える。「グラビア」と銘打っているのにもかかわらず、だ。  それもそのはず、青年コミック誌「ヤングジャンプ(YJ)」のグラビア用に撮られた約200枚を新書サイズに収めているのだ。  しかも本書で………[もっと読む]

[文]大西若人 [掲載]2013年08月11日

JR インサイドアウトジャパン [著]JR

JR インサイドアウトジャパン [著]JR

 ストリートの外壁に、突如として現れるペインティング。落書きでも、お高くとまった美術品でもない。グラフィティアートは、街中をギャラリーに見立てた芸術的アクションだ。  グラフィティアーティストとして、また類い稀(まれ)な………[もっと読む]

[文]原田マハ(作家) [掲載]2013年08月04日

our face:Asia [著]

our face:Asia [著]

 中央に人物を配した写真が続く。とはいえ、たんなる肖像写真集ではない。どの写真も顔ばかりが目立って、首から下は、ぼやけている。目立つといっても顔にもあいまいなところがある。輪郭は滲(にじ)んだように決まらず、鼻の穴や唇が………[もっと読む]

[文]北澤憲昭(美術評論家) [掲載]2013年07月21日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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