ベストセラー解読(週刊朝日)

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ヒット作の秘密は何か? 今売れている本を分析した週刊朝日のコラム。永江朗さんと長薗安浩さんが交代で連載。

バックナンバー:2011年

骨風 [著]篠原勝之

骨風 [著]篠原勝之

■作者の諦観に救われる  「ゲージツ家のクマさん」こと篠原勝之の短篇集『骨風』は、「オレ」にまつわる8通りの死を描いている。  全作の語り部である「オレ」は、生まれてくるなりジフテリアを患って嗅覚と左の鼓膜を失い、室蘭………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2015年11月27日

あこがれ [著] 川上未映子

あこがれ [著] 川上未映子

■無垢な少年と大人びた少女の対比  もういちど会っておくんだった、と思うことがときどきある。会いたい、会わなきゃ、と思ううちに月日が流れ、訃報を聞いて悔やむ。年齢を重ねると、そんなことが増えた。 「会いたいときに、会い………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2015年11月20日

ママがおばけになっちゃった! [著] のぶみ

ママがおばけになっちゃった! [著] のぶみ

■シリアスな題材をユーモラスに描く  叔母が40代なかばで死んだとき、のこされた従弟は「幽霊になってでもいいから、お母さんにまた会いたい」とつぶやいた。やんちゃ坊主だった彼だけに、周囲の涙をさそった。  のぶみ作『ママ………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2015年11月13日

空海 [著]高村薫

空海 [著]高村薫

■直観と論理が一体化した宗教家  ことしは空海が高野山を開いて1200年目。南海電車をはじめ、あちこちにポスターが貼られている。しかし、高村薫の『空海』は、たんなる1200年記念企画ではない。彼はどういう人だったのか、………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2015年10月30日

服従 [著]ミシェル・ウエルベック [訳]大塚桃

服従 [著]ミシェル・ウエルベック [訳]大塚桃

■西洋は何にひざまずくのか  ミシェル・ウエルベック『服従』がフランスで発売された今年の1月7日、イスラム過激派の若者たちがシャルリー・エブド紙を襲撃し、12人を殺害した。その日発売された同紙の表紙には大きな鼻をさらに………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2015年10月23日

集団的自衛権はなぜ違憲なのか [著]木村草太

集団的自衛権はなぜ違憲なのか [著]木村草太

■安倍政権は立憲主義を捨てたも同然  安全保障関連法(やっぱり「戦争法」)が成立したが、もちろんこれで終わりではない。政権交代があればこの法律は廃止されるかもしれないし、最高裁が憲法違反だと判断すれば効力を失う。事態は………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2015年10月16日

職業としての小説家 [著]村上春樹

職業としての小説家 [著]村上春樹

■自由人であるために  村上春樹『職業としての小説家』は、初刷だけで10万部を印刷したり、紀伊國屋書店が大量の買い取りによる新たな販売方法にトライしたりして話題になった。どちらも、日本を代表する小説家「村上春樹」ならで………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2015年10月09日

池上彰のそこが知りたい!ロシア [著]池上彰

池上彰のそこが知りたい!ロシア [著]池上彰

■安倍政権の今こそチャンス  9月の国連総会のとき、安倍首相とプーチン大統領が会談するかもしれない、というニュースが流れた。北方領土問題で進展があるだろうか。あわてて『池上彰のそこが知りたい!ロシア』を読んだ。  いつ………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2015年10月02日

明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい [著]樋野興夫

明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい [著]樋野興夫

■がん哲学外来で出す「言葉の処方箋」  2008年、病理学者の樋野興夫は「医師と患者が対等の立場でがんについて語り合う場」として、がん哲学外来を開設した。場所は、自身が勤務する順天堂大学医学部の附属病院。料金は無料。樋………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2015年09月25日

京都、街歩きガイド。 [編]アンドプレミアム編集部

京都、街歩きガイド。 [編]アンドプレミアム編集部

■名所旧跡に飽き足らない人に  最近、京都を歩いていると、緑色の本を持った人をよく見かける。ほとんどが女性で、年のころは30代後半から50代くらい。シックで品のいい人が多い。彼女たちの出没場所は、神社仏閣などの観光名所………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2015年09月18日

ヨーコさんの“言葉” [文]佐野洋子 [絵]北村裕花

ヨーコさんの“言葉” [文]佐野洋子 [絵]北村裕花

■人としてまっとうな感覚  ある日曜日の朝、テレビをつけて新聞を読んでいると、すでに知っている文章が聞こえてきた。  モニターにはおばさんの絵があった。短髪、フレームの薄い眼鏡、上唇の右上に黒子……。落ちついた女性の語………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2015年09月11日

ピアノを弾く哲学者サルトル、ニーチェ、バルト [著]フランソワ・ヌーデルマン [訳]橘明美

ピアノを弾く哲学者サルトル、ニーチェ、バルト [著]フランソワ・ヌーデルマン [訳]橘明美

■ショパンを弾くサルトル  他者が抱くイメージは、ときとして現実とずれている。その「ずれ」に注目すると、新しい何かが見えてくる。  たとえば実存主義の哲学者、サルトルがピアノを弾くならば、ウェーベルンとかベルク、あるい………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2015年09月04日

騙されてたまるか―調査報道の裏側 [著] 清水潔

騙されてたまるか―調査報道の裏側 [著] 清水潔

■何よりも「伝聞」が嫌いな著者  桶川ストーカー殺人事件では、警察の捜査に疑念をいだいて独自取材を続けた結果、警察より先に犯人を特定した。すでに“犯人”が逮捕されていた足利事件では、冤罪の可能性を何度も報じ、ついには無………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2015年08月28日

リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください [著]井上達夫

リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください [著]井上達夫

■安保論議を「正義」の観点からみる  安倍政権がゴリ押しする安保法案、いややっぱり「戦争法案」、その必要性を説明すればするほどボロボロになっていく。もう廃案にするしかないのに。 「正義」という観点からみると、法案とそれ………[もっと読む]

[文]永江朗 [掲載]2015年08月14日

オールド・テロリスト [著]村上龍

オールド・テロリスト [著]村上龍

■老人たちが義憤に駆られて暴走する  村上龍の最新長篇小説『オールド・テロリスト』のカバーには、11人の老爺が描かれている。彼らはみんな機関銃や日本刀を手にしているが、その表情は、まるで修学旅行の記念撮影に興じる少年た………[もっと読む]

[文]長薗安浩 [掲載]2015年08月07日

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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