2012年12月09日の書評一覧

ことり [著]小川洋子

ことり [著]小川洋子

■片隅に生きる慎ましい存在たち 我々は小鳥のさえずりを美しいと聴き入っても、その声を発する一羽一羽の物語を想像するまでには至らない。小鳥たちはかくも我々の身近にありながらかくも名もなき存在である………[もっと読む]

[評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授)
[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]文芸 

東日本大震災と地域産業復興―I人びとの「現場」から  II立ち上がる「まち」の現場から [著]関満博

東日本大震災と地域産業復興―I人びとの「現場」から  II立ち上がる「まち」の現場から [著]関満博

■企業取材で見通す、日本全体の突破口 東北震災以来、もう2年近く。ニュースだけ見ていると、初動の遅れ、空疎な文明論を並べて増税の口実にされただけの復興会議、さらに最近判明した復興予算の流用など、………[もっと読む]

[評者]山形浩生(評論家)
[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]経済 社会 

手紙 [著]ミハイル・シーシキン

手紙 [著]ミハイル・シーシキン

■生の確認、言葉への強い信頼 大きな小説である。ボリュームが大きいというわけではなく、拡(ひろ)がりがあり、器としての大きさを感じさせる小説。ドストエフスキーやトルストイにつながる豊かな文学の伝………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]文芸 

訣別 ゴールドマン・サックス [著]グレッグ・スミス

訣別 ゴールドマン・サックス [著]グレッグ・スミス

■ウォール街の内実、臨場感で 1990年代以降、米金融業界では規制緩和が進み、銀行や証券の垣根を越えた合従連衡が加速した。今日では六つの巨大総合金融が強大な影響力を行使しており、その一つが老舗ゴ………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]経済 

東電OL事件―DNAが暴いた闇 [著]読売新聞社会部

東電OL事件―DNAが暴いた闇 [著]読売新聞社会部

■誤りを正し、事実を求めて歩く 東電OLを殺害したとして無期懲役に服していたネパール人のゴビンダ氏が、先頃、DNA鑑定という新証拠を得て再審無罪となった。本書は、先行して報道を続けた読売新聞取材………[もっと読む]

[評者]後藤正治(ノンフィクション作家)
[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 

ルポ イチエフ 福島第一原発レベル7の現場 [著]布施祐仁

ルポ イチエフ 福島第一原発レベル7の現場 [著]布施祐仁

■重層的下請け構造と無関心 福島第一原発(イチエフ)の事故現場では、2万3千人を超す労働者が、放射能の恐怖と闘いながら、懸命に作業を続けてきた。しかし、そうした現場の状況は、ほとんど外部に伝わっ………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 

領土問題をどう解決するか 対立から対話へ [著]和田春樹

領土問題をどう解決するか 対立から対話へ [著]和田春樹

■交渉を軸に相手の主張も聞く 著者が本書で企図したことは3点に絞られる。現状の三つの領土問題(北方四島、竹島、尖閣諸島)解決には外交交渉を主軸に相互が軍事力を使わぬこと、領土に関するそれぞれの国………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]政治 新書 国際 

アメリカの越え方―和子・俊輔・良行の抵抗と越境 [著]吉見俊哉

アメリカの越え方―和子・俊輔・良行の抵抗と越境 [著]吉見俊哉

■三人三様の道筋、立体的に対置 なぜ「アメリカを越える」ことが課題なのか? 東アジアにおいて戦前の日本の植民地主義が戦後、そっくりアメリカの覇権構造に引き継がれた点で、大日本帝国の崩壊と冷戦の激………[もっと読む]

[評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学)
[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]社会 国際 

日高六郎・95歳のポルトレ 対話をとおして [著]黒川創

日高六郎・95歳のポルトレ 対話をとおして [著]黒川創

 ロシア革命の年に中国・青島で生まれた日高六郎は、戦争中の東大で文学部助手になった。自分を「学者では絶対にない」と定義し、1969年、東大への機動隊導入時には抗議して、東大教授を辞職。一貫してリ………[もっと読む]

[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝 

絵解き謎解き 江戸のそば猪口 [著]岸間健貪

絵解き謎解き 江戸のそば猪口 [著]岸間健貪

 著者は江戸期のそば猪口(ちょく)の文様に魅せられて三十数年になる。「桜花散らし」「千鳥舞う海」「滝越しの松」……。多くの収集品のなかから293点を選び、写真と達者なエッセーで、江戸の人々がさま………[もっと読む]

[掲載]2012年12月09日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能 

ページトップへ戻る

ブック・アサヒ・コム サイトマップ