2017年03月12日の書評一覧

徳川家康―われ一人腹を切て、万民を助くべし [著]笠谷和比古

徳川家康―われ一人腹を切て、万民を助くべし [著]笠谷和比古

■死後の体制転覆を恐れた理由 中華帝国や朝鮮王朝のように、儒教が体制を正当化するイデオロギーとして定着していれば、皇帝や国王は「天」から支配の正統性を与えられる。そこでは武力ではなく、儒教的な徳………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]歴史 

自分とは違った人たちとどう向き合うか―難民問題から考える [著]ジグムント・バウマン

自分とは違った人たちとどう向き合うか―難民問題から考える [著]ジグムント・バウマン

■排斥する側の論理と心理を分析 欧米を中心に広がる移民や難民の排斥。その背後にあるものを、グローバル化に伴う近代の「液状化」(リキッド・モダニティ)論で知られる社会学者が晩年の著でえぐり出す。 ………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]政治 社会 

自由貿易は私たちを幸せにするのか? [著]上村雄彦、首藤信彦、内田聖子ほか

自由貿易は私たちを幸せにするのか? [著]上村雄彦、首藤信彦、内田聖子ほか

■多国籍企業だけ利するTPP 政府は、TPPが貿易自由化により国民に成長と雇用増加をもたらすと喧伝(けんでん)してきた。負の影響は農業に限定されるとし、どう保護/開放すべきかにもっぱら焦点が当て………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]経済 

狩人の悪夢 [著]有栖川有栖

狩人の悪夢 [著]有栖川有栖

■謎解きと人間ドラマ美しく融合 犯罪社会学者の火村英生と著者と同名のミステリー作家(通称アリス)が、難事件に挑む人気シリーズの最新作は、著者の作品の中でも屈指の完成度である。 アリスは、ホラー作………[もっと読む]

[評者]末國善己 (文芸評論家)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]文芸 

こびとが打ち上げた小さなボール [著]チョ・セヒ

こびとが打ち上げた小さなボール [著]チョ・セヒ

■負の連鎖を断ち切るための祈り 長年、韓国と日本の文学の関係は非対称で、韓国は日本の文学を翻訳するが、日本は韓国の文学をあまり翻訳してこなかった。21世紀になってから状況は変化し、ここ5年ぐらい………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]文芸 

小説ライムライト―チャップリンの映画世界 [著]C・チャップリン、D・ロビンソン

小説ライムライト―チャップリンの映画世界 [著]C・チャップリン、D・ロビンソン

■人生の断面を見せ、物語は続く ひとりの女が自殺未遂を起こすところからこの物語は始まる。この不幸なバレリーナの病む魂と肉体を救った落ち目の老道化師との間で物語が醸成されていく。全ての物語には始ま………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 

覗くモーテル 観察日誌 [著]ゲイ・タリーズ

覗くモーテル 観察日誌 [著]ゲイ・タリーズ

 覗(のぞ)き穴を作り、モーテル利用客の姿を20年以上も覗き続けた男がいた。本書は彼が記した観察日記を紹介しつつ、著者と希代の覗き魔との交流を描く。 一読して「ニュージャーナリズム」の時代の産物………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝 

シリア難民―人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 [著]パトリック・キングズレー

シリア難民―人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 [著]パトリック・キングズレー

 「人道の危機」が「政治の危機」にすり替えられていないか。大戦後最大の難民問題がいつの間にか、欧米の政治異変として語られている。難民排斥を叫ぶ政治家が報道の主役を占め、当の難民の姿が見えない。 ………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]政治 社会 

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