写真:柄谷行人さん

プロフィール公式柄谷行人 (哲学者)
1941年兵庫県生まれ。著書に『漱石詩論』(群像新人文学賞)『マルクスその可能性の中心』(亀井勝一郎賞)『坂口安吾と中上健次』(伊藤整文学賞)『日本近代文学の起源』『隠喩としての建築』『トランスクリティーク』『ネーションと美学』『歴史と反復』『世界史の構造』など。

柄谷行人(哲学者)の書評

世界史のなかの中国―文革・琉球・チベット [著]汪暉

世界史のなかの中国―文革・琉球・チベット [著]汪暉

■「普遍」と「特殊」、二つの観点交差 著者は私が最も信頼する現代中国の思想家である。魯迅研究者として出発した著者は、天安門事件で弾圧された後、より広い領域に踏み入った。しかし、ある意味で、彼はよ………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2011年03月06日
[ジャンル]歴史 人文 国際 

災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか  [著]レベッカ・ソルニット

災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか  [著]レベッカ・ソルニット

■相互扶助の出現、無法状態でなく 大災害が起きると、秩序の不在によって暴動、略奪、レイプなどが生じるという見方が一般にある。しかし、実際には、災害のあと、被害者の間にすぐに相互扶助的な共同体が形………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2011年02月06日
[ジャンル]社会 

黄金の夢の歌 [著]津島佑子

黄金の夢の歌 [著]津島佑子

■胸の底に流れる、定住以前の記憶 私はこの作品に、久しく小説に対して抱いたことのない興味を覚えた。一見すると、これは、キルギスや内モンゴルへの観光旅行記である。とりたてて事件はないし、物語性もな………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2011年01月09日
[ジャンル]文芸 国際 

量子の社会哲学―革命は過去を救うと猫が言う [著]大澤真幸

量子の社会哲学―革命は過去を救うと猫が言う [著]大澤真幸

■異質なものの遭遇、新たな意味へ 量子力学以前の物理学では、観察者を超えた、超越的な視点あるいは超越的な何かが仮定されてきた。たとえば、相対性理論も光速を一定と仮定することで成り立っている。とこ………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2010年11月21日
[ジャンル]科学・生物 社会 

仏教と西洋の出会い [著]フレデリック・ルノワール

仏教と西洋の出会い [著]フレデリック・ルノワール

■チベットへの憧れ、「鏡」としての歴史   本書は、仏教が西洋においていかに受容されてきたかを古代・中世から包括的に考察するものである。その場合著者は、西洋人は仏教の理解を通して、実際は、自らの………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2010年10月24日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝 

古代ローマ人の24時間―よみがえる帝都ローマの民衆生活 [著]アルベルト・アンジェラ

古代ローマ人の24時間―よみがえる帝都ローマの民衆生活 [著]アルベルト・アンジェラ

■一日を再現、積年の疑問解けた 本書は、古代ローマ最盛期の社会を、一人の人物(語り手)の一日の経験として描くものだ。もちろん、フィクションであるが、細部に関しては最新の史料にもとづいている。私は………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2010年10月10日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝 

反米の系譜学 近代思想の中のアメリカ [著]ジェームズ・W・シーザー

反米の系譜学 近代思想の中のアメリカ [著]ジェームズ・W・シーザー

■■18世紀欧州に発する「否定」を批判 今日世界のいたるところに「反米」の風潮がある。本書はその原因を現代の世界状況に見るかわりに、反米という観念の源泉に遡(さかのぼ)って考える。いいかえれば、………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2010年08月29日
[ジャンル]人文 国際 

宗教とは何か [著]テリー・イーグルトン 

宗教とは何か [著]テリー・イーグルトン 

■「神学」の復活、宗教批判を批判 本書は、イギリスのマルクス主義者・文芸批評家として知られる著者が書いた宗教論である。著者はつぎのようにいう。《およそ似つかわしくない人たち(わたし自身もそのひと………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2010年08月08日
[ジャンル]人文 

日本人と参勤交代 [著]コンスタンチン・ヴァポリス 

日本人と参勤交代 [著]コンスタンチン・ヴァポリス 

■地方と中央の相互交流 参勤交代といえば、「下にい、下にい」というかけ声とともにゆっくりと進む壮麗な大名行列で知られているが、それは、たとえば土佐藩の場合、四国山脈の高地を越えるような、長い苦し………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2010年07月18日
[ジャンル]歴史 

絆と権力ーガルシア=マルケスとカストロ [著]アンヘル・エステバン、ステファニー・パニチェリ

絆と権力ーガルシア=マルケスとカストロ [著]アンヘル・エステバン、ステファニー・パニチェリ

■文学と革命の「友情」、意味があった80年代 1982年ノーベル文学賞を受賞したガルシア=マルケスの名声は、スペイン語圏はいうまでもなく、世界中に広がった。“マジック・リアリズム”と呼ばれたその………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2010年06月20日
[ジャンル]政治 ノンフィクション・評伝 国際 

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