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ぼくの植え方 日本に育てられて エドワード・レビンソン著

[評者]

[掲載]2011年05月01日

[ジャンル]文芸

表紙画像


 アメリカに生まれ、日本に暮らして30年になる写真家が、精神的・物理的な「流浪の民」としての半生や、ガーデナーや農民として大地に接することで感じたこと、エッセイストの妻との運命的な出会いなどをランダムにつづった。著者は最初の結婚に失敗し、バックパック一つで母国を離れて日本を訪れ、見知らぬ人たちの厚意に身をゆだねたり、造園会社で働いてみたり、自然農法のカリスマを訪ねたりしながら、ゆっくりと日本での人生の形を整えてきた。自然と調和して暮らす生活の美しさや田園地帯に生きる人々との心の交流など、自然を愛する写真家らしい詩的な感性の文章が、新緑のようにみずみずしい。

 (鶴田静訳、岩波書店・2520円)

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