書評・最新書評

「大相撲八百長批判」を嗤う―幼稚な正義が伝統を破壊する [著]玉木正之

[評者]

[掲載]2011年07月17日

[ジャンル]人文 社会

表紙画像

 大相撲の八百長問題を追及してきた週刊誌記者や作家宮崎学氏との対談をはさみながら、この問題を考える。
 著者は「八百長か否か」よりも「面白い相撲か否か」を重視する。ガチンコばかりではけが人が続出する、興行の観点から見ても「拵(こしら)え相撲」は否定できない、しかし外国人力士をはじめ「情」「阿吽(あうん)の呼吸」を理解しない力士が増えたことで八百長がシステム化され、目に余る行為が横行するようになった、とみる。そして「日本文化としての相撲」の復権を訴える。スポーツと興行と神事のはざまにある相撲が、あいまいさを抱えたままで存在し続けることはできるのか。
  ◇
飛鳥新社・1680円

関連記事

ページトップへ戻る