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対話としてのテレビ文化 [編著]岩渕功一

[評者]

[掲載]2012年02月19日

[ジャンル]社会

表紙画像

 東アジアの隣接する国が相互理解を深めるうえで、テレビの果たす役割は何か。娯楽として消費されていく番組だからこそ持ちうる可能性と限界を本書は掘り下げる。2009年に東京で開かれた国際シンポジウムをもとにした。核をなすのは、日韓中各国で、視聴者が他国の番組をどう受け止めているかを問うたインタビューやアンケートだ。その中身を、対談とパネル討論でわかりやすく読み解いていく。問題点の抽出に比べて、展望への言及には物足りなさが残る。だが、娯楽性と政治性に目配りした内容を読み進めるにつれ、ふと思う。調査する人とされる人、国境を越えた対話の波の中で、自分の立ち位置は、どのへんであろうか、と。
    ◇
ミネルヴァ書房・3990円

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