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日本人は状況から何をまなぶか [著]鶴見俊輔

[評者]

[掲載]2012年04月29日

[ジャンル]社会

表紙画像

 昨年3月11日以降、日本人は「文明の難民」となったため、文明そのものに一声かける方向に転じたい、と書いた文章など、主題は、自ら問題を見つける「独学」だ。
 「ぼくの独学は、工場からまっすぐに家にかえらず、喫茶店によってしばらくひとりで考えている時間をもつことだな」。この鈴木金雪の言葉から、学校の外で、「明治国家のつくったわくぐみ」の外で、考える意味を説く。そして、絶滅への道をたどる人類がその途上で助けあい、そのときなりの幸福を実現するには?と問い、「現在の中に未来の種子として生きつづけている過去を、ほりおこすこと」と書く。89歳の著者による自選の後期文集。
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編集グループSURE(電話075・761・2391)・2100円

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