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ダブルトーン [著]梶尾真治

[評者]

[掲載]2012年06月24日

[ジャンル]文芸

表紙画像

 朝、目を覚ましたときに、今日は自分が誰なのかわかる——夫の洋平、娘の亜美とかわりばえのしない日常を送る主婦の裕美は、時折、自分が独身女性として違う生活をしている記憶を持っていると思う。広告会社で働く由巳にも夫と娘がいる結婚生活の記憶がある。2人の心はつながっているらしいが、2年の時が過ぎていて、裕美は由巳の世界では死んでいるのだ。洋平が妻を亡くした男として由巳の前に現れる。裕美と由巳は記憶をメモに残し、情報を交換して死の真相に迫ろうとする。裕美の死ぬ日が近づいてくる。運命は変えられるのか? 意外な設定のタイムトラベル・サスペンス。鮮やかな展開に、時を忘れて読み急いでしまう。 
    ◇
平凡社・1575円

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