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横尾忠則 書評委員が選ぶ「今年の3点」

[評者]今年の3点(書評委員)

[掲載]2013年12月29日

表紙画像

(1)ファントマ 悪党的想像力(赤塚敬子著、風濤社・3360円)
(2)ギャンブラー・モーツァルト(ギュンター・バウアー著、吉田耕太郎ほか訳、春秋社・4725円)
(3)謎の蝶アサギマダラはなぜ海を渡るのか?(栗田昌裕著、PHP研究所・1575円)
    ◇
 今年度に発行された本を読んだのは書評の対象になった18冊だけで、それ以上には買いもしなかったし、読みもしなかった。もし書評を引き受けていなければ年間1冊も読まなかったことになる。実際は、過去に出版された本は読んでいるのではあるが、年にせいぜい10冊足らずだろうなあ。別に読まないことを自慢しているわけではなく、画集などはよく眺める。眺めることもぼくの中では読むことなのだ。さて3冊を書評した本の中から選ぼう。
 (1)のファントマはシュルレアリストのモチーフでもあり、またぼく自身の絵のモチーフだ。(2)モーツァルトの天才は破天荒な遊びの精神と手を組み数々の傑作を生んだ。(3)蝶(ちょう)アサギマダラの、ただ飛び続けることを目的とした生態は芸術の目的と重なる。
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 横尾忠則(展覧会や画集出版の1年だったが、それ以上にケガと病気の1年でもあった。この不幸が創作の神なんだから仕方ない。)

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