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赤坂真理 書評委員が選ぶ「今年の3点」

[評者]今年の3点(書評委員)

[掲載]2014年12月28日

表紙画像

(1)折口信夫(安藤礼二著、講談社・3996円)
(2)現代の超克(中島岳志・若松英輔著、ミシマ社・1944円)
(3)「孟子」の革命思想と日本(松本健一著、昌平黌出版会・1944円)
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 (1)数年前、デビュー作である『神々の闘争』に出逢(であ)ったとき、衝撃を受けた。解説するのではなく、折口信夫として読み、書く! その共振しっぷりにしびれた。しかしそれこそ、本来の批評で、批評とはラディカルだ! 安藤礼二によって折口信夫と出逢うのは、幸運で幸せなことである。(2)全く新しいタイプの、しかし本来の批評家がここ数年多く誕生し、それに私たちは立ち会っている。そう気づかせてくれた本。危機の時代は、逆転的な豊穣(ほうじょう)の可能性を秘め、また、そうしなければいけない。少なくとも、そこにだけは希望がある。(3)著者の遺作。死の間際まで、労作、そして表題のごとく子供のような問いを発し続けた姿に感動する。姓をなくすという天皇家の「発明」、その影響は日本史を貫いている。
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 赤坂真理(5月に『愛と暴力の戦後とその後』を出してから、新タイプの仕事と出会いが多かった。同時に、キュンキュンな小説書くのも大好きだなあ!とわかった今年に感謝。)

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