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荻上チキ 書評委員が選ぶ「今年の3点」

[評者]今年の3点(書評委員)

[掲載]2014年12月28日

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(1)日本型排外主義 在特会・外国人参政権・東アジア地政学(樋口直人著、名古屋大学出版会・4536円)
(2)日韓歴史認識問題とは何か 歴史教科書・「慰安婦」・ポピュリズム(木村幹著、ミネルヴァ書房・3024円)
(3)地震と火山(鎌田浩毅監修、学研パブリッシング・1512円)
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 (1)ネットで、そしてストリートで拡散するヘイトスピーチ。担い手は誰か、いかなるメカニズムで発生するのか。排外運動に対する素朴なイメージを、データと理論で覆す。来年は対策をめぐる政策論議も活発化するだろう。議論に参加するためにも必携。(2)朝日新聞の慰安婦関連報道訂正の動きを受け、慰安婦論争が再燃。そんな中、従来の論争とはまた異なる仕方で歴史認識問題を分析。「連行時の強制性」のみが論点か。政治的解決がいかに困難か。実証的に整理。(3)御嶽山の噴火は、「私たちは地震ほどには火山に対して備えていない」と思い知らされる出来事だった。東日本大震災後、地震・火山活動が活発化した日本に住み続けるために、いちから火山について学ぶ入門書。
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 荻上チキ(『未来をつくる権利』(NHKブックス)、『ディズニープリンセスと幸せの法則』(星海社)発売。)

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