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新選組と刀 [著]伊東成郎

[評者]

[掲載]2016年02月21日

[ジャンル]歴史

表紙画像

 「今宵(こよい)虎徹は血に飢えている」とは昔の時代劇で知られた近藤勇の決めせりふ。近藤の刀は、偽物も多かったという名刀・虎徹の本物だったのか。本書によると、本物を持っていたともいなかったとも確たる証拠はないが、本人は信じてプライドのよすがとしたようだ。あまたの新選組隊士の中で、その刀が刀工の名とともに伝わり、実物が残っているのは土方歳三。同時代史料による刀のイラストと銘が伝わるのは山南敬助。ほかは、沖田総司の「菊一文字」を始め通説を裏付ける証拠はいまのところないらしい。動乱の幕末、誰がどんな刀で斬り合ったのか、史料を精査して追う。新選組と幕末の歴史に、刀剣という視点が新鮮だ。
    ◇
 河出書房新社・1728円

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