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ジェンダー研究を継承する [編]佐藤文香・伊藤るり

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)

[掲載]2017年12月17日

[ジャンル]人文 社会

表紙画像

 女性学やジェンダー研究の草創期を担った21人へのインタビュー集である。
 70年代のウーマンリブ体験あり、研究者を志した動機あり。〈わたくしね、リブの人たちには本当に同調してね。素敵(すてき)だと思いました〉と語るのは在野の女性史研究家・もろさわようこ氏。鋭くてしたたかな市民講座の受講生らと出会い〈鍛えられたのはすごく大きい出来事でした〉と振り返るのは生活史という分野を切り開いた西川祐子氏。会社員生活の後に韓国に留学、〈子連れでも留学できてうれしかった〉と回想する在日の研究者・金富子氏。那覇市の職員時代に女性学講座を開いて〈男性たちからずいぶんとクレームは来ましたよ〉と告白する沖縄在住の宮城晴美氏。
 井上輝子氏、上野千鶴子氏、江原由美子氏ら著名な研究者も登場。ジェンダーもフェミニズムなんて言葉もなかった時代に試行錯誤からはじめた人たちの発想は、やっぱりみんなオリジナル。迫力あります。

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