久保文明(東京大学教授)の書評

写真:久保文明さん

久保文明 (東京大学教授)
1956年東京都生まれ。東京大学教授。専門はアメリカ政治。慶応大学教授などを経て現職。著書に『ニューディールとアメリカ民主制』(桜田会賞、義塾賞)『現代アメリカ政治と公共利益―環境保護をめぐる政治過程』『オバマ政権のアジア戦略』、共著に『首相公選を考える』など。

リンカン 上・下  [著]ドリス・カーンズ・グッドウィン 

リンカン 上・下  [著]ドリス・カーンズ・グッドウィン 

■巨大な国家的危機、政敵を使いこなす  原題は「ライバルからなるチーム リンカンの政治的天才」。アメリカで本書に注目が集まったのは、オバマが民主党の指名争いにおいてヒラリー・クリントンに対する勝利をほぼ確実にした段階か………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2011年03月27日
[ジャンル]政治 国際

グローバルプレイヤーとしての日本 [著]北岡伸一

グローバルプレイヤーとしての日本 [著]北岡伸一

■世界史の運命に手をかける国とは  本書の目的は、日本が今後の方向を誤らないために、現状を総点検することである。日本はどこに進むのか。  かつてマックス・ウェーバーは、世界史の運命に手をかけることが大国の権利であり義務………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2011年03月06日
[ジャンル]政治 人文

ラーメン二郎にまなぶ経営学 [著]牧田幸裕

ラーメン二郎にまなぶ経営学 [著]牧田幸裕

■魅力の核心に伝道師的な顧客  超大盛りの麺、脂こってりのとんこつ醤油(しょうゆ)スープ、巨大なチャーシュー、円錐(えんすい)型に盛られる野菜。健康志向のこんにち、1400キロカロリーにはなろうかとも思われるこのラーメ………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2011年02月06日
[ジャンル]経済

ハーフ・ザ・スカイ [著]N・D・クリストフ、S・ウーダン/告発・現代の人身売買 [著]D・バットストーン

ハーフ・ザ・スカイ [著]N・D・クリストフ、S・ウーダン/告発・現代の人身売買 [著]D・バットストーン

■強制的売春という現代の奴隷制  現在、この世界に奴隷制は存在するのであろうか。二つの本によれば、躊躇(ちゅうちょ)なく「イエス」である。しばしばその中核的な問題は強制的な売春である。その数が多いのは、インド、パキスタ………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2011年01月30日
[ジャンル]社会 国際

策謀家チェイニー―副大統領が創った「ブッシュのアメリカ」 [著]バートン・ゲルマン 

策謀家チェイニー―副大統領が創った「ブッシュのアメリカ」 [著]バートン・ゲルマン 

■無制限の権力を求めた「仕掛け人」    原題は「アングラー」。釣り師という意味であり、シークレットサービスがチェイニー副大統領に付けたコードネーム。「仕掛け人」といったニュアンスであろうか。本書の元になった記事はワシ………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年12月12日
[ジャンル]政治 ノンフィクション・評伝 国際

クワガタムシが語る生物多様性 [著]五箇公一 

クワガタムシが語る生物多様性 [著]五箇公一 

■地域で進化した生物の重要性  本書ではタイトルのクワガタムシのみならず、マルハナバチやミジンコなども取り上げる。  ヒラタクワガタの場合、現在は日本列島の島ごとに異なった亜種が存在し、全部で11の亜種が存在するという………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年11月28日
[ジャンル]科学・生物

ベンジャミン・フランクリン、アメリカ人になる [著]ゴードン・S・ウッド

ベンジャミン・フランクリン、アメリカ人になる [著]ゴードン・S・ウッド

■労働を巡る価値観一転、英雄に  きわめて水準の高い歴史書である。通俗的なフランクリン伝記ではない。すでに多数の優れた研究を発表してきた著者は本書において、フランクリンについて、なぜ成功した実業家の側面がとくに語り継が………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年11月14日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

大統領オバマは、こうしてつくられた [著]J・ハイルマン、M・ハルペリン

大統領オバマは、こうしてつくられた [著]J・ハイルマン、M・ハルペリン

■米大統領選を巡る、知られざるドラマ    2008年のアメリカ大統領選挙は民主党内でオバマとヒラリー・クリントンが接戦を演じ、最終的には初の黒人大統領が誕生するという歴史的かつ劇的な選挙であった。本書の原題は“Gam………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年10月10日
[ジャンル]政治 ノンフィクション・評伝

アジアの激動を見つめて [著]ロバート・A・スカラピーノ

アジアの激動を見つめて [著]ロバート・A・スカラピーノ

■優れた研究者の愛に満ちた応援歌  著者はわが国で長年、日本政治の専門家として知られてきた。アメリカでは、日本政治が専門であっても、授業ではアジアあるいは極東の政治といったタイトルのもと、複数の国を扱わなければならない………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年09月19日
[ジャンル]政治 国際

ホワイトハウス・フェロー [著]チャールズ・P・ガルシア

ホワイトハウス・フェロー [著]チャールズ・P・ガルシア

■層の厚いアメリカ流人材育成  1965年、15人のホワイトハウス・フェロー第1期生が大統領執務室でジョンソン大統領と対面した。優秀な若者に1年間、政府最上層部での経験を積ませるために、とりわけ高官と直接接触する機会を………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年08月08日
[ジャンル]政治 国際

モスクワ攻防戦  20世紀を決した史上最大の戦闘 [著]アンドリュー・ナゴルスキ 

モスクワ攻防戦  20世紀を決した史上最大の戦闘 [著]アンドリュー・ナゴルスキ 

■新資料から見えた、独裁者2人の失策  「モスクワ攻防戦は、第2次世界大戦での最も重要な戦闘であったし、二つの軍隊の間で戦われた史上最大の戦闘でもあった。両軍合わせると、最高約七〇〇万人もの将兵がこの戦いに投入された」………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年07月11日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

ポジティブ病の国、アメリカ [著]バーバラ・エーレンライク

ポジティブ病の国、アメリカ [著]バーバラ・エーレンライク

■サブプライム被害でも「前向きに」  ポジティブな考え方をすること(positive thinking)がアメリカ全体を蝕(むしば)んでいると本書は警告を発する。アメリカ人にとって、ポジティブであることはもはやイデオロ………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年06月13日
[ジャンル]社会 国際

「環境主義」は本当に正しいか? [著]ヴァーツラフ・クラウス

「環境主義」は本当に正しいか? [著]ヴァーツラフ・クラウス

■主流派の学説に疑義 刺激的な書  著者はブッシュ前大統領のような共和党保守派の政治家ではなく、長らく社会主義の桎梏(しっこく)の下で自由を渇望したチェコの大統領である。その著者が、危機に瀕(ひん)しているのは環境では………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年05月23日
[ジャンル]政治 科学・生物 国際

アメリカは歌う。ー歌に秘められた、アメリカの謎 [著]東理夫

アメリカは歌う。ー歌に秘められた、アメリカの謎 [著]東理夫

■音楽で知る大衆文化の奥深さ  アメリカのカントリー・ミュージック、とりわけその歌詞に徹底的にこだわった本である。「アメリカ南部のアパラチアで生まれ、歌い継がれてきたマウンテン・ミュージックやヒルビリー・ミュージック、………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年05月02日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能

集団人間破壊の時代―平和維持活動の現実と市民の役割 [著]サマンサ・パワー

集団人間破壊の時代―平和維持活動の現実と市民の役割 [著]サマンサ・パワー

■大量虐殺看過した米国の不作為批判  「二〇世紀は、アルメニア人、ユダヤ人、カンボジア人、クルド人、ボスニア人、またはツチ族であるという単なる理由から、死刑宣告を受けた世紀であった」。本書はこのような大量虐殺、すなわち………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2010年03月28日
[ジャンル]政治 社会 国際

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

ページトップへ戻る