江上剛(作家)の書評

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江上剛 (作家)
1954年兵庫県生まれ。作家。銀行に在勤中の2002年『非情銀行』でデビュー。他に『起死回生』『腐蝕の王国』『座礁』『隠蔽指令』『社長失格』『小説金融庁』『告発の虚塔』『さらば銀行の光』、ルポに『戦いに終わりなし―最新アジアビジネス熱風録』など。前日本新興銀行社長。

勤めないという生き方 [著]森健 

勤めないという生き方 [著]森健 

■仕事と生きることが一致する喜び  去年、自殺者数は13年連続3万人を超えた。今回の特徴は就職失敗による自殺が、前年比で2割増になったことだ。その中には、53人の学生が含まれている。2007年の3・3倍。超氷河期と言わ………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2011年03月27日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

テレビは総理を殺したか [著]菊池正史

テレビは総理を殺したか [著]菊池正史

■視聴率競争に巻き込まれた政治  本書に巻かれた帯が衝撃的だ。小泉純一郎元首相から菅直人首相まで6人の首相の顔写真が並び、そこに彼らの寿命(在任期間)が表示されている。小泉氏の5年5カ月を筆頭に、きれいに短くなっている………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2011年03月20日
[ジャンル]歴史 政治 新書

純平、考え直せ [著]奥田英朗

純平、考え直せ [著]奥田英朗

■「鉄砲玉」を触媒に回復する絆  主人公の坂本純平は、新宿の歌舞伎町を根城にする早田組に杯を受ける21歳のチンピラだ。ある日、親分から鉄砲玉になれと言われ、対立する組幹部を殺すよう命じられる。決行までは3日間しかない。………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2011年03月06日
[ジャンル]文芸

失敗の効用 [著]外山滋比古 

失敗の効用 [著]外山滋比古 

■人生の達人が説く「時」の大切さ  今まで鶴見俊輔さんの『思い出袋』、加藤秀俊さんの『常識人の作法』と80歳を過ぎた方のエッセーを紹介してきた。今回、紹介するのも87歳の外山滋比古さんのエッセーだ。  なぜこんな老人(………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2011年02月27日
[ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝

無垢の博物館 上・下 [著]オルハン・パムク

無垢の博物館 上・下 [著]オルハン・パムク

■自分の愛だけに生きる切実な思い  本書の著者、オルハン・パムクはイスタンブールという街を一つの文学的時空間にまで高めた功績で2006年にトルコ初のノーベル文学賞を受賞したというのだが、私はイスタンブールに行ったことも………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2011年02月13日
[ジャンル]文芸

クラゲに学ぶ―ノーベル賞への道 [著]下村脩

クラゲに学ぶ―ノーベル賞への道 [著]下村脩

■栄誉に導いた独創的で孤独な努力  下村脩氏は、オワンクラゲから発光物質としてイクオリンというたんぱく質と緑色蛍光たんぱく質(GFP)を取り出した功績で、2008年にノーベル化学賞を受けた。特にGFPは生物学や生理学、………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2011年01月30日
[ジャンル]教育 科学・生物 ノンフィクション・評伝

民宿雪国 [著]樋口毅宏

民宿雪国 [著]樋口毅宏

■「借り物の人生」の圧倒的な存在感  「民宿雪国」、このタイトルから叙情的な小説をイメージすると、見事に裏切られてしまう。エンターテインメント小説なのにまるで実験小説のような構成、ストーリー展開に戸惑い、不安になりなが………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2011年01月16日
[ジャンル]文芸

ロードサイド・クロス [著]ジェフリー・ディーヴァー

ロードサイド・クロス [著]ジェフリー・ディーヴァー

■人間的魅力たっぷりのヒロイン  本書のテーマはネットでのいじめだ。ネットの匿名性に隠れて他人を誹謗(ひぼう)、中傷する事件が後を絶たないが、著者はそうした危険を警告するためにこのミステリーを書いたという。  私もネッ………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2011年01月09日
[ジャンル]文芸

チャイナ・インパクト [著]柴田聡 

チャイナ・インパクト [著]柴田聡 

■国が経済に過剰な影響力行使  尖閣諸島問題で中国との関係が悪化し、中国各地で頻繁に反日デモが発生している。中国とはどういう国なのか。こういう混乱した時期だからこそ冷静に「知る」ことが必要だが、その参考になるのが本書だ………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2010年12月05日
[ジャンル]文芸

常識人の作法 [著]加藤秀俊 

常識人の作法 [著]加藤秀俊 

■演出過剰社会で踊らされる人々  痛快、愉快、爽快(そうかい)。本書を読むと、そんな言葉がすぐに浮かんでくる。第一章の「常識とはなにか」からズバズバとすごい見解が披露される。あえて談合を弁護するというのだ。日本の村落で………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2010年11月14日
[ジャンル]社会

二人静 [著]盛田隆二 

二人静 [著]盛田隆二 

■現代社会の不幸、救い込めて描く  本の帯に「リアリズムの名手」とある。確かにすごい。小説には現代社会が抱える、不幸と言い換えてもよいかもしれない問題が、これでもかと言うほど、詰まっている。  主人公は会社勤務しながら………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2010年11月07日
[ジャンル]文芸 社会

6人の容疑者<上・下> [著]ヴィカース・スワループ 

6人の容疑者<上・下> [著]ヴィカース・スワループ 

■人生の変転に驚き  アカデミー賞映画「スラムドッグ$ミリオネア」の原作者による小説ということで、これは、ぜひ読んでみなければなるまいと思った。映画が、もう、めちゃくちゃに面白かったからだ。ムンバイ(ボンベイ)のスラム………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2010年10月31日
[ジャンル]文芸

本田宗一郎 やってみもせんで、何がわかる [著]伊丹敬之

本田宗一郎 やってみもせんで、何がわかる [著]伊丹敬之

■技術にこだわり、危機を乗り越え    本田宗一郎は1906(明治39)年に静岡県に生まれ、鍛冶屋(かじや)を営む父を見て育ち、物作りが好きな子供だった。しかし知識を詰め込む学校の勉強は大嫌いで、高等小学校を卒業すると………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2010年10月17日
[ジャンル]経済 ノンフィクション・評伝

サラリーマン漫画の戦後史 [著]真実一郎 

サラリーマン漫画の戦後史 [著]真実一郎 

■ルーツと基本は源氏鶏太の小説  私にサラリーマンのイメージを決定づけたのは、サトウサンペイの「フジ三太郎」だった。彼は年功序列と終身雇用という高度成長を支えた制度が確立した中で、仕事よりも上司との良好な関係を優先する………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2010年10月03日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 新書

楽しい私の家 [著]孔枝泳(コンジヨン)

楽しい私の家 [著]孔枝泳(コンジヨン)

■新しい時代の、新しい家族像  主人公ウィニョンの母は流行作家で、離婚を繰り返す奔放な女性。ウィニョンは、大学受験を控え、「十代最後を母さんと一緒に過ごさせて」と父の反対を押し切って、母と一緒に暮らし始める。彼女の新し………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2010年09月26日
[ジャンル]文芸

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