植田和男(東京大学教授)の書評

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植田和男 (東京大学教授)
1951年静岡県生まれ。東京大学教授。専門はマクロ経済学・金融論。ブリティッシュコロンビア大学助教授などを経て現職。著書に『国際マクロ経済学と日本経済』(サントリー学芸賞)『ゼロ金利との闘い―日銀の金融政策を総括する』、共編著に『変革期の金融システム』など。

消費増税では財政再建できない―「国債破綻」回避へのシナリオ [著]野口悠紀雄

消費増税では財政再建できない―「国債破綻」回避へのシナリオ [著]野口悠紀雄

■社会保障費の抑制が不可欠  本書は日本の財政問題について数々のユニークな見方を提供してきた野口氏による日本の財政の維持可能性に関するエッセー集である。書名を「消費増税だけでは財政再建は難しい」と多少言い換えれば、これ………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2012年03月04日
[ジャンル]社会

バフェットとグレアムとぼく―インドの13歳少年が書いた投資入門 [著]アリャマン・ダルミア [訳]前田俊一

バフェットとグレアムとぼく―インドの13歳少年が書いた投資入門 [著]アリャマン・ダルミア [訳]前田俊一

■13歳少年が説く、投資のイロハ  あるヘッジファンドの親玉(インド人)が、片言の日本語で「日本人は金融の知識も経験もユダヤ人に全然かなわない。多分、中国人にもインド人にも。真っ向から勝負しないで、彼らと仲良くしておこ………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2011年12月11日
[ジャンル]経済

日本のものづくり―競争力基盤の変遷 [著]港徹雄 

日本のものづくり―競争力基盤の変遷 [著]港徹雄 

■製造業、陰りの理由はどこに  韓国産の自動車が品質面で日本産と同等か上回るような評価を欧米で受ける。日本の電機メーカーがなかなか利益を出せない。一昔前に世界を席巻した日本の製造業の競争力にはっきりと陰りが見える。本書………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2011年11月20日
[ジャンル]経済

日本経済の底力―臥龍が目覚めるとき [著]戸堂康之

日本経済の底力―臥龍が目覚めるとき [著]戸堂康之

■東北復興のために何が必要か  本書は経済発展論、あるいは産業集積に関する空間経済学の成果を踏まえて、日本経済、および東日本大震災後の東北地方の問題点と可能性に迫った力作である。  経済発展の源泉は技術進歩だが、著者に………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2011年10月23日
[ジャンル]経済 新書

米国製エリートは本当にすごいのか? [著]佐々木紀彦

米国製エリートは本当にすごいのか? [著]佐々木紀彦

■優秀な人 育て上げるシステム  本当のエリートがどこにいるのか分からなくなってしまった最近の日本では、飛びつきたくなるようなタイトルの本である。本書はスタンフォード大学への留学経験に基づいて、著者が幅広い観点からエリ………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2011年08月28日
[ジャンル]教育 国際

税と社会保障の抜本改革 [著]西沢和彦 

税と社会保障の抜本改革 [著]西沢和彦 

■負担と受益「関係明確に」  政治の混迷で税と社会保障の一体改革は議論こそあれ一向に前に進まない。しかし、そんな時に将来を見据えて有益な勉強ができる書物である。  日本の財政が危機的な状況にあるといわれて久しいが、その………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2011年07月17日
[ジャンル]政治 医学・福祉 社会

経済成長とモラル [著]ベンジャミン・M・フリードマン

経済成長とモラル [著]ベンジャミン・M・フリードマン

■成長は政治と社会の寛容を生む  人間、あるいは社会全体は所得水準が向上すると、より開放的、寛容になり、さらには民主的な諸制度も広まるものなのだろうか。あるいは逆に他人のことは忘れがちになるのだろうか。この古今東西の難………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2011年06月12日
[ジャンル]経済 人文 社会

国家は破綻する―金融危機の800年 [著]C・M・ラインハート、K・S・ロゴフ

国家は破綻する―金融危機の800年 [著]C・M・ラインハート、K・S・ロゴフ

■「今回は特別」と破局パターン反復  本書は過去8世紀にわたる66か国の政府債務・金融危機に関する力作である。その特徴はあらゆるソースから収集された債務、国内総生産(GDP)、インフレ率、債務不履行のタイミング等に関す………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2011年04月24日
[ジャンル]経済 人文

フォールト・ラインズ―「大断層」が金融危機を再び招く [著]ラグラム・ラジャン

フォールト・ラインズ―「大断層」が金融危機を再び招く [著]ラグラム・ラジャン

■金融危機生んだ貿易不均衡と政治  著者は今回の金融危機の数少ない予言者の一人として有名な学者である。既に2005年に執筆した論文で、米国の大手銀行のバランスシートがリスクの高い資産を多く抱えており危険な状態にあると指………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2011年02月20日
[ジャンル]経済

コモンズの地球史―グローバル化時代の共有論に向けて [著]秋道智彌

コモンズの地球史―グローバル化時代の共有論に向けて [著]秋道智彌

■海・森・川… 自然資源は誰のもの  川辺の森林の木を伐採して利用する近隣住民は、無制限に木を切っては森林が死に絶えてしまうので、木を切ってよい人たち、切ってよい上限の本数等を相談して定めたりする。このような自然を管理………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2011年01月30日
[ジャンル]科学・生物 社会

アカデミック・キャピタリズムを超えて-アメリカの大学と科学研究の現在 [著]上山隆大

アカデミック・キャピタリズムを超えて-アメリカの大学と科学研究の現在 [著]上山隆大

■世論へ緊張感、潜在的需要を発見  米国の大学の底力は強い米国経済、政治外交の源の一つである。強さの秘密はどこにあるのだろうか。本書は、自然科学分野を中心に、この問いに多面的に迫る良書である。  米国の大学のユニークさ………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2010年09月26日
[ジャンル]歴史 経済

リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上下) 追いつめられた金融エリートたち/倒れゆくウォール街の巨人[著]アンドリュー・ロス・ソーキン著

リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上下) 追いつめられた金融エリートたち/倒れゆくウォール街の巨人[著]アンドリュー・ロス・ソーキン著

■渦中の一挙一動を証言で克明に再現  リーマン・ブラザーズ倒産からほぼ2年を経た。金融経済危機はいまだ完全には終息していないものの、そのおおよその姿は判明してきている。危機の原因は、米国政府の中低所得者層向け住宅ローン………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2010年08月22日
[ジャンル]経済 ノンフィクション・評伝

バーナンキは正しかったか?FRBの真相 [著]デイビッド・ウェッセル

バーナンキは正しかったか?FRBの真相 [著]デイビッド・ウェッセル

■日本の失敗から学び損ねた米国  本書は米国の有力ジャーナリストによる2007年以降の金融経済危機時における米国の政策決定過程のリポートである。特に、焦点は連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長の言動、すなわち金………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2010年06月13日
[ジャンル]政治 経済 国際

グローバル・インバランスー歴史からの教訓 [著]バリー・アイケングリーン

グローバル・インバランスー歴史からの教訓 [著]バリー・アイケングリーン

■動揺する国際経済への羅針盤  2007年以降の金融危機で米国の経常収支赤字、中国の黒字という不均衡(インバランス)はどのような役割を果たしたのか。直近のギリシャの財政危機のヨーロッパ全体への今後の波及の程度は。ドル、………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2010年05月09日
[ジャンル]経済 人文

人間に格はないー石川経夫と2000年代の労働市場 [著]玄田有史

人間に格はないー石川経夫と2000年代の労働市場 [著]玄田有史

■弱者への共感、冷徹な分析で表現  本書は労働経済学者である玄田氏による日本の労働市場、特に1990年代から2000年代の非正規労働市場、あるいは無業者に関する分析である。根拠薄弱の論説が多い分野だが、本書の最大の特徴………[もっと読む]

[評者]植田和男(東京大学教授)
[掲載]2010年04月11日
[ジャンル]経済 社会

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