瀬名秀明(作家)の書評

写真:瀬名秀明さん

瀬名秀明 (作家)
1968年静岡県生まれ。作家。東北大学大学院在学中の95年『パラサイト・イヴ』(日本ホラー小説大賞)でデビュー。他に『BRAIN VALLY』(日本SF大賞)『八月の博物館』『第九の日』、エッセー集『おとぎの国の科学』、共著『境界知のダイナミズム』など。

創るセンス―工作の思考 [著]森博嗣

創るセンス―工作の思考 [著]森博嗣

■想像力駆使して臨機応g変に楽しむ  アイザック・アシモフの「バイセンテニアル・マン」は自由を求めたロボットの物語だ。アンドリュウというそのロボットはある一家の手伝いとして購入されるが、なぜか木彫り細工の才能に長(た)………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2010年03月28日
[ジャンル]文芸 アート・ファッション・芸能 新書

数学は最善世界の夢を見るか?―最小作用の原理から最適化理論へ [著]イーヴァル・エクランド

数学は最善世界の夢を見るか?―最小作用の原理から最適化理論へ [著]イーヴァル・エクランド

■私たちとこの世界、なぜこうあるのか  あなたはテッド・チャンという作家の短篇(たんぺん)小説「あなたの人生の物語」をすぐに知るだろう。一九九八年に発表されたこの短篇の主人公は言語学者。彼女は地球に飛来した宇宙人とのコ………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2010年03月14日
[ジャンル]科学・生物

パリが沈んだ日―セーヌ川の洪水史 [著]佐川美加

パリが沈んだ日―セーヌ川の洪水史 [著]佐川美加

■自然地理学の観点で洪水を検証  「オペラ座の怪人」で描かれる地底湖。パリ・オペラ座が建つ場所はかつてセーヌ川が流れていた軟弱地盤の農地で、ガルニエは劇場建設に際し大量の地下水を汲(く)み上げて土地を乾かし、巨大な貯水………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2010年03月07日
[ジャンル]歴史 科学・生物

日本SF精神史―幕末・明治から戦後まで [著]長山靖生

日本SF精神史―幕末・明治から戦後まで [著]長山靖生

■未来を表現する人々の格闘描く  日本で初めて科学小説なる言葉を用いたのは憲政の神様・尾崎行雄であったという。明治初期の人々は国会が開設されたら日本はどうなるかという未来への空想物語を読んで議会政治を学んだ。尾崎はその………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2010年02月28日
[ジャンル]文芸

ロボットとは何か―人の心を映す鏡 [著]石黒浩

ロボットとは何か―人の心を映す鏡 [著]石黒浩

■「人とは何か」という問いに迫る  人はいつも自分と似ているものに強い関心を抱き、そこに心を見いだし、だからこそ違和を感じ、怖(おそ)れ続けてきた。現代のヒト型ロボットがそのような存在である。著者は日本が生んだ認知発達………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2010年01月24日
[ジャンル]人文 科学・生物 新書

大腸菌―進化のカギを握るミクロな生命体 [著]カール・ジンマー

大腸菌―進化のカギを握るミクロな生命体 [著]カール・ジンマー

■しなやかで豊かな驚異の生き物  酵母と大腸菌、どっちがかわいい? 飲み会で手持ちぶさたになった分子生物学の学生たちが繰り広げる定番の話題だ。大抵は真核生物の酵母の方がかわいいと合意して終わるのだが、この本の登場で大腸………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2010年01月17日
[ジャンル]科学・生物

パイレーツ-掠奪海域 [著]マイクル・クライトン

パイレーツ-掠奪海域 [著]マイクル・クライトン

■最後まで面白い、財宝船めぐる冒険  昨年がんで急逝したクライトンの未発表長編が歴史冒険物だと聞いて心躍らせたあなたは、かなりのファンであるに違いない。『ジュラシック・パーク』など映画化向けの理系娯楽小説を連発する作家………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年12月20日
[ジャンル]文芸

医学探偵ジョン・スノウ-コレラとブロード・ストリートの井戸の謎 [著]サンドラ・ヘンペル

医学探偵ジョン・スノウ-コレラとブロード・ストリートの井戸の謎 [著]サンドラ・ヘンペル

■偉人の業績と19世紀風俗を丹念に  ナイチンゲールを知らない看護師がいないように、疫学の分野でジョン・スノウを知らない人はいないだろう。19世紀にコレラが蔓延(まんえん)した。患者の血液はどろりとタール状に濁り、この………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年10月11日
[ジャンル]医学・福祉

匂いの人類学-鼻は知っている [著]エイヴリー・ギルバート

匂いの人類学-鼻は知っている [著]エイヴリー・ギルバート

■料理からサブリミナルまで網羅  五感の中でも嗅覚(きゅうかく)はとくに謎めいた感じがする。古くからミステリー作家の想像力を刺激してやまないが、ではどこから勉強を始めればいいのかよくわからない。本書は嗅覚について知る最………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年10月04日
[ジャンル]人文 科学・生物

クロスロード・ネクスト―続・ゲームで学ぶリスク・コミュニケーション [著]吉川肇子、矢守克也、杉浦淳吉

クロスロード・ネクスト―続・ゲームで学ぶリスク・コミュニケーション [著]吉川肇子、矢守克也、杉浦淳吉

■大災害、あなたならどうする?  「大地震から数時間後、あなたは被災地の食料担当職員。三千人の市民が避難所に集まっているが、食料は二千人分しか確保できない。まず二千食を配るか? Yes or No?」  司会者が読み上………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年09月13日
[ジャンル]教育 人文

最も遠い銀河 上・下 [著]白川道

最も遠い銀河 上・下 [著]白川道

■余熱にうずく人たちの思い重ねて  これは余熱の小説だ。上下巻の長い物語は余熱に疼(うず)く人たちの思いによって動き続ける。  題名の「銀河」はおそらく宇宙物理学者ジョージ・ガモフと谺(こだま)している。主人公の桐生は………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年08月30日
[ジャンル]文芸

軽石 海底火山からのメッセージ [著]加藤祐三

軽石 海底火山からのメッセージ [著]加藤祐三

■地球のダイナミックな活動と直結  子供のころ、海辺で軽石を見つけるとうれしかった。家に持ち帰って色を塗ったり、彫刻刀で削ったり、風呂に浮かべて遊んだりした。そんな懐かしい思い出が、本書を読んで地球のダイナミックな活動………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年07月05日
[ジャンル]科学・生物

リスクにあなたは騙される 「恐怖」を操る論理 [著]ダン・ガードナー

リスクにあなたは騙される 「恐怖」を操る論理 [著]ダン・ガードナー

■バイアスにはまり込む心理を分析  9・11テロで3千人近い人が亡くなった。これは戦争だと当時の大統領は説き、メディアも一般人もさらなるテロ攻撃に怯(おび)えた。数日後に旅客機が運航再開したとき、ほとんどはがら空きだっ………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年06月28日
[ジャンル]社会

僕秩プレミアム! [著]ヨシナガ

僕秩プレミアム! [著]ヨシナガ

■ごく普通の毎日に気づきのタネが  飲み会の席で、何気(なにげ)なく独創的な意見を語る人がいる。みんなが「ですよねー!」と同調しがちな世の中に合わせつつも、ふっと日常で気づいた違和感を別の視点で語れる柔軟さ。明日になれ………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年06月21日
[ジャンル]社会 新書

単純な脳、複雑な「私」 [著]池谷裕二

単純な脳、複雑な「私」 [著]池谷裕二

■高校生にわくわくする仮説を提示  著者の池谷さんは私より2歳下、同じ静岡県の出身だ。本書の書評のため初期の著作から刊行順に彼の足跡を一気に読んで辿(たど)り、そうだよ、研究者はいつだってこうやってひとりの人間として歩………[もっと読む]

[評者]瀬名秀明(作家)
[掲載]2009年06月07日
[ジャンル]科学・生物

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